おまけ総集編
本編各所のあとがきで不定期に存在していたおまけの総集編です。別に小説とか書き下ろしたのではありません。
リアルタイムで読んでいた人は見落としていたのがあるかもしれませんが、まあ、ひとまずまとめてみました。最後まで読んで頂いた方へのおまけと言う事でお考えください。
エアリオ「め〜ると〜……とけちゃいそ〜う〜だよ〜」
カイト「何してんだエア子……一人で踊って」
エアリオ「ファンサービス」
カイト「この小説にファンっているのか?」
エアリオ「はっ!?」
⇒おまけ(^−^)
カイト「何だ上の顔文字は!?」
エアリオ「サブタイのセリフパロディのつもりらしい」
カイト「そ、そっか・・・それで、ここはどこなんだ? 何をするところなんだ?」
エアリオ「まあ座れ」
カイト「お、おう……」
エアリオ「本編ばかり毎日毎日書いていると段々飽きてくるだろ?」
カイト「そうなのか?」
エアリオ「そうなんだよ……だから、本編では出来ない事をやって気分転換しようと思って」
カイト「成る程な……じゃあ本編じゃ出来ない事をやるか! ……って、何をすればいいんだ?」
エアリオ「腕もげるとか」
カイト「本編でもげたからな!? あと、なんでそんな腕もげたがるんだよこの小説!!」
エアリオ「んー……たまにはあしもげろってか?」
カイト「いや、どこももげなくていいよ!?」
〜小休止〜
カイト「しかし、マジでもうすることないな」
エアリオ「んー……どうせ思いつきだしな……。 でも書くからにはなんか面白いことしたいそうだ」
カイト「ムチャクチャ言うなよ……そんな都合よく面白い小説が書けたら誰も苦労しなぶろあっ!? 何故殴る!?」
エアリオ「いや、わたしじゃない。 手が勝手に……その時、エアリオの拳がカイトの顔面を強打し、少年は空中をきりもみ状に回転しながら吹き飛んで行った……みたいなことをやれって」
カイト「そ、そっか……ところでエアリオ」
エアリオ「んう?」
カイト「大食い大会の結果はどうなったんだ?」
エアリオ「なにそれ」
カイト「忘れんなよ!? ほんと学園祭の扱いが不遇だなこの小説!」
エアリオ「んんん……? 学園祭と言えば、学園モノでは一大イベントだからな・・・何故これを利用して人気をとりにいかないのか些か疑問である? ・・・らしいぞ」
カイト「カンペ読むなよ」
エアリオ「んああああっ! こんなおまけ誰も読みたがらない! 意味ない!」
カイト「なんでそういうこと言うかねぇ」
エアリオ「だって、本編で出番が少ないっ! 胸が痛いんだよおっ!」
カイト「そういえばお前なんか出番微妙だな・・・戦闘はイリアばっかりだったし」
エアリオ「……どうすれば人気出る?」
カイト「え…ええと…そうだな……? イリアみたいにツンツンしてみたらどうだ?」
エアリオ「カイト……」
カイト「何だ?」
エアリオ「ふつうにしね」
〜小休止〜
カイト「それはなんか違うぞエアリオ…ただ俺が悲しくなっただけじゃないか…」
エアリオ「ふつうにごめん!」
カイト「それ気に入ったのか…? そんなだから不人気って言われるんだよ」
エアリオ「……不人気……」
カイト「そうだ、やっぱりこういうところだからこそ本編では出来ないお色気シーンをだな」
エアリオ「こんな胸の無い女子のお色気シーンなど誰が喜ぶ?」
カイト「俺は大小気にせずみんな好きだぜ? イリアの胸も、エアリオの胸もな!」
エアリオ「前々から思ってたけど、おまえなんか気持ち悪いな……」
カイト「えー……」
エアリオ「じゃあとりあえず…(ごそごそ)」
カイト「うおおおお!? 人様にお見せ出来ない格好に!? それはやばいってエアリオ! 発禁で小説削除されちゃうぞ!? 『小説家になろう!』は十八禁だめじゃなかったか!?」
エアリオ「文章として表現しない限りは大丈夫だ。 ほれほれ」
カイト「そ、そんな……スクール水着でネコミミであんなことやこんなことや……うわああああっ!!」
つづく。
つづく、のか?
エアリオ「ちなみに作者はスクール水着にはまったく興味ないそうだ」
カイト「ネコミミはどうなんだ?」
エアリオ「…………」
カイト「おわ!? どうしたんだエアリオ…せっかくおまけコーナーなのにぶっ倒れて…」
エアリオ「……」
カイト「無言で第七話、『交錯、天空都市』の台本を渡す、と、…何々…ん、お前……出番あったか?」
エアリオ「うあああああんっ! 胸がないからか!? 胸がないからなのかーーーっ!?」
カイト「お、落ち着け! 大丈夫だ、俺は胸がなくても・・・げふう!」
⇒おまけ(2)
エアリオ「霹靂のレーヴァテイン、人気投票〜……ぱちぱちぱち」
カイト「え……急にどうしたんだ?」
エアリオ「第一位、エアリオ・ウィリオ」
カイト「だから急にどうしたんだよ!?」
エアリオ「現実逃避」
カイト「あのな……俺だって出番ないんだぞ? お前なんかリイドと組めるからいいじゃねえか。 リイドが戦ってる=俺は出番なしなんだぞ?」
エアリオ「おまえなんかと比べ物にされてもこまるわっ」
カイト「まあ、おまけ内での俺の扱いに徐々に気づきつつあるが、蓄積された悲しみはいずれ爆発するぞ」
エアリオ「おまえなんか二本しかない手も足も一つしかない頭ももげろ!」
カイト「遠まわしに死ねっていってねえか!?」
エアリオ「しねっ」
カイト「それは普通にいってるからね!?」
〜小休止〜
カイト「これは本気で重傷だな……。 なんでそんなに落ち込んでるんだ? 出番なかったからか?」
エアリオ「出番が皆無だったのは、まあいいとしても……なんだ? あの胸のでかい女は」
カイト「ああ。 なんか、急に出てきてリイドとべったりだな」
エアリオ「あそこわたしの席だぞぅ! うう、もう! なんなんだよー!」
カイト「イリアもいなくなってエアリオの時代が到来したと俺も思ったんだけどな。 そう簡単にはいかないらしい」
エアリオ「どんだけじらすんだ! どんだけわたしはMなんだ! おまえはSか!? Sなのか!?」
カイト「おちつけエアリオ、酔ってるのか……? 大分キャラが崩れてるが……」
エアリオ「ううう……なあカイト、どうすれば人気が出る?」
カイト「背が低すぎるとかか? お前設定だと130センチ強って恐ろしくちっこいぞ」
エアリオ「おまえがでかすぎるんだろう」
カイト「身長差50センチだもんな」
エアリオ「やっぱり背丈が伸びでないすばでぃになればもてもてなのか?」
カイト「まあ確かに胸はあってこまるもんではないとおもう」
エアリオ「――――そうなのか?」
カイト「そういえばお前の胸って年下であるアイリス以下―――ごふっ!」
エアリオ「あまり余計な事は口にしないほうが身のためだぞ」
カイト「粉々になっちゃったらどうするんだよ!? フォゾン化してて脆いんだぞ!?」
エアリオ「おまえなんか塩釜焼きの塩みたいにくだけろ」
カイト「ひど!? その口の悪さと表情のなさが不人気につながってるんじゃないのか?」
エアリオ「うわああああああん! 不人気ってゆうなあああああ!」
カイト「そんなわけで当番組では不人気エアリオを励ますお便りをお待ちしております。 アドレスはここに」
エアリオ「画面下を指差しても何もテロップ出てないぞ」
カイト「それではまた来週〜!」
エアリオ「……っていうか、不人気っていうな! いまきづいた! おまえしつれいだな!」
アイリス「30部突破、おめでとうございます」
カイト「あ、あれ……? アイリス、エアリオは?」
アイリス「はい? 先輩がどうかしたんですか?」
カイト「いや、このコーナーはエアリオがメインだったはずなんだが……」
アイリス「そうなんですか? メインヒロインが交代になったという事でしょうか?」
エアリオ「ふざけこと言うな! 遅刻しただけだ!」
カイト「お、おお…。 真面目に降板かと思ったぞ……」
エアリオ「うあああああっ!」
⇒息抜き
アイリス「第二部完結、との事らしいですが?」
カイト「どこから二部だったんだ?」
アイリス「ええと……(資料をめくりながら)、どうやら『翼よ、さようなら』までが第一部だったみたいですね」
カイト「思えば随分長いこと続いたなあ、これ」
アイリス「まだ一ヶ月ちょっとくらいじゃないですか? 作中でも大体一ヶ月ちょっとくらいですか」
カイト「そんなもんかー。 いつになったら中学卒業できるんだろうな、俺たちは」
アイリス「永遠に子供のままというのも悪くはないと思いますよ」
カイト「そっか……。 ところで、せっかくキリのいいところまで書いたんだからペースが乗ってる内に続き行かなくていいのか?」
アイリス「続きはなにやら色々大変みたいで作者が息抜きをしたいそうです」
カイト「そっか……。 じゃあ作者の愚痴でも聞いてみるとしようか。 何々……」
『アイリスとイリア、二人の名前を書き間違える』
カイト「これはどうなんだ?」
アイリス「他にも『エンリル、エアリオを間違える』そうです。 もしかしたらそう間違ってるところがあるかもしれませんね」
カイト「いやいやいや、キャラクター名くらい覚えようよ……」
アイリス「まあ、確かに若干憤りを覚えますが。 他の作家さんが聞いたら怒りそうな話です」
カイト「その前に貴重な読者を怒らせるんじゃないか?」
〜小休止〜
カイト「しかし、お前はなんか最近目立ってていいな」
アイリス「私より帽子の人のほうが目立ってたと思うんですが」
カイト「まー、確かになー……ってあれ、エアリオは?」
アイリス「スタジオの隅で丸くなってますね。 先輩、可愛いです」
カイト「……なんかコメントしづらいからほっとこう。 というかお前エアリオと仲よくなったな」
アイリス「先輩ちっちゃくて可愛いのでつい構いたくなるんです」
カイト「そうですか」
アイリス「でもまあ、これからもメインヒロインとしてがんばっていきますから、先輩も応援してくださいね」
カイト「……。 しっかし、エアリオの出番ねえなあ」
エアリオ「それはな。 わたしの話はこの物語の根本に関わるから引っ張ってるんだよ」
カイト「急に復活するな……。 しかし、それじゃあ当分出番はないのか?」
エアリオ「んー。 徐々にそろそろフラグを回収してくみたい。 とりあえず次はカイト編だって話だぞ。 よかったな、しね」
カイト「ありがとーってなんか今聴こえたぞ」
エアリオ「何でもない。 で、今後はキャラクターごとのシナリオと同時にこの世界の謎に迫っていくそうだ」
カイト「謎なんかあったか?」
アイリス「謎があるかどうかはともかく、これで先輩の過去なんかも明らかになるんですか?」
カイト「俺の過去って何かあったっけなあ……」
エアリオ「この話はそれぞれのキャラクターが物語の根本に深く関わっているから、キャラクターのシナリオをやるとそのまま謎解きになる、予定だそうだ」
カイト「自信ないんかい!」
アイリス「でもうらやましいです先輩。 メインで取り上げてもらえるなんて」
エアリオ「でも、お前もなんか今後出番増えるみたいだぞ? 三部はお前らメインだって……って、なんですとー!?」
アイリス「先輩、可愛いけどキャラ崩れてますよ」
エアリオ「何故お前らがメインなんだ!? 意味がわからないっ!!」
カイト「ま、まあ……キャラクターシナリオはある意味死亡フラグじゃねえか? イリア的にもさ」
アイリス「うっ……確かに」
エアリオ「そっか。 まあお前らしね」
カイト「泣くなよ……。 あとあんまりそういうこと言うと人気がなくなるぞ」
エアリオ「元からないからいい」
カイト「ついに割り切ったか――」
アイリス「そういえば結構長く続いていますし、そろそろ分けがわからなくなってる人もいるんじゃないですか?」
カイト「そうだな。 正直作者が一番分けわかんなくなってることだし、少し振り返ってみるとするか」
プロローグ 『序』
プロローグにしてエピローグ。 全ての謎はここに回帰する予定。
アイデアが浮かんで序だけ書いて投稿するも、長い間続きを書く事をしなかったため、ここだけ妙に古い文章になっている。
第一話 『夢の、終わり』
主人公リイド・レンブラムの登場に始まり、退屈な日常の崩壊を喜ぶというシーン。
レーヴァテインやヴァルハラなどの設定が殆ど解説されないまま、ただリイドの日常を書きなぐっただけのもの。
とりあえず定番のロボットに出会い、乗って戦う・・・というところまでであり、リイドの身勝手さを主眼に置いて執筆された。
ちなみに他の話に比べ文章量が圧倒的に多く、今思うと四回に分ければよかったなと思う。
第二話 『偽りの、感情』
変化していくリイドの日常を描いたシーン。
レーヴァテインに搭乗し天使と戦うリイドが始めて宇宙に上がる話でもあり、同時に反動について語られた。
第三話 『暁よ、覚めないで』
リイドが始めて敗北し、落ち込むというシーン。
イリアの搭乗するイカロスに初搭乗。 初めてヴァルハラ以外での戦闘が行われる。
ここからイリアとリイドが心を通わせるというシーンが増え、彼女の死亡フラグは段々積もっていく。
第四話 『神話、狩る者たち』
リイドの兄であるスヴィアが登場するシーン。
初めて同盟軍の存在などが明かされ、少しずつリイドの世界観も町の外に向けられていく。
他にもパイロットたちが遊びに出かけるなど数少ない楽しそうなイベントが・・・楽しそうだっただろうか?
ヘヴンスゲートや天使の侵攻についても解説されているが、メインはやはりガルヴァテインとトライデントの顔出し。
三話に続きイリアの死亡フラグは継続中であり、そろそろ死んでもおかしくない雰囲気。
第五話 『弱さの、温度』
メインシナリオの間に挟まるそれぞれの心境と日常を描いたシーン。
リイドがようやく自らの行いを後悔しはじめる。 それと同時にそれぞれの変化した心境が個別に語られた。
今後もこうした中間シナリオは挟まれることになり、その先駆け。
第六話 『翼よ、さようなら』
イリアが倒れる問題の話。
宿敵ホルスとの戦いのみで構成され、ただイリアが駄目になり、カイトが倒れるということだけを長々と描いたシーン。
投稿当時は異常に人気がなかったと思われる話。
せっかく仲良くなり始めていたイリアがいなくなり、リイドが激しく落ち込む。
それと同時に周囲との関係がぎくしゃくし始め、自分の立場が嫌になっていくリイド。
第七話 『きみが、見た夢』
この話の中枢にもあるリイドの夢。 その登場人物であるはずだった少女、オリカが現れる。
リイドの眠りや記憶喪失である事実、夢の存在はこの話を語る上で非常に重要である。
学園祭の日常シーンも描かれたが、学園もののくせに驚くほど学園祭を軽視しているため殆ど楽しそうなシーンはない。
オリカの変人ぶりがいかんなく発揮され、そのためにあった話と言ってもいい。
第八話 『交錯、天空都市』
量産型レーヴァテイン、ヘイムダルが搭乗。
そしてこの話は恐らく全話中最大の不人気。 その理由は戦闘シーンばかりだったからなのか、なじみのキャラが殆ど出なかったからなのか。
何はともあれヨルムンガルドやウロボロスの搭乗などもあり、急にロボットが一杯になった話である。
オリカに強引に引っ張られ、リイドはヴァルハラを後にする。
第九話 『心、擦れ違い』
日常パート。
ヴァルハラを出たリイドの心境を主に描いたものであり、同盟軍戦艦スレイプニル内部での出来事。
スヴィアやエンリル、セトやネフティスとリイドが出会うというシーンであり、実はわりと重要。
ゆっくりと兄弟が過ごせる時間を作りたかったため、殆どそのためだけに書き下ろした。
第十話 『祈り、剣に映る時』
エクスカリバー、SICが登場。 さらに世界は広がっていく。
エクスカリバーの顔出しがメインだが、ここでリイドは自らの考えや守りたいもの、帰るべき場所を考えさせられる事になる。
故郷を必死で守ろうとするエクスカリバーの姿に心を打たれ、自らの守りたいものから目を逸らさず戦う事を決意する。
レーヴァテイン、エクスカリバー、トライデントと三機のアーティフェクタが並んだ貴重な戦闘シーンもあるが、殆ど描写はなかった。
第十一話 『優しい、夜明け』
リイドがヴァルハラに戻ってくる話。
ヘイムダルで出撃したアイリスを助けに現れ、そのままジェネシスに帰還する。
外の世界を眺めたことによりようやくイリアの事をふっきり、強くあるために努力する事を決意する。
それと同時にエンリルやアイリスともきちんと向き合い、対等な存在として関わっていく事を誓うのだった。
カイト「……あまりにもざっとだけどこんなもんか」
アイリス「何だか思い返すと色々あったような、なかったような」
カイト「ていうか、ほんとこれだけだな。 よーーーやくスタートラインっていうか」
アイリス「そうですね。 ここからレンブラム先輩には頑張ってもらわないと」
エアリオ「なんか――わたしほんと出番ないな」
カイト「その再確認をさせられる事になるとは俺も思わなかったな……」
エアリオ「……」
アイリス「大丈夫ですよ、私は先輩の事好きですから」
エアリオ「うれしくないやい! でもありがと!」
「いててて……だ、大丈夫……!? 怪我は無い!?」
その時から、ボクの運命が動き出した―――。
「……あーっ! あ、あたしの朝食がっ!」
アスファルトに落ちたトースト。 翻った彼女のスカート。 そして、倒れた僕の手は彼女の胸を鷲づかみにしていた。
そんなことよりも朝食を優先していた彼女だったが、事実に気づくや否や、顔を真っ赤にしてボクの顔をはったおした。
「この、変態っ!!」
「ぐはっ!?」
そう、これがきっと、運命の動き出した瞬間――。
なのだろうか。
⇒れーばてっ!(1)
ボクの名前はリイド・レンブラム。 中学二年生のどこにでも居る普通の男の子だ。 ちょっと普通じゃないところがあるとしたら、父親がいなくてしかも二年より前の記憶が全くないってことくらいかな☆
そんな普通のボクの人生は毎日が退屈で何をやっても面白くない。 機械いじりが趣味なくらいで、友達作りも下手なボクはいわゆるいじめられっこだ。
今朝も幼馴染のエアリオ・ウィリオに朝食を作らされ、教室まで送らされた。 エアリオを毎朝起こしに行くのはボクのライフワークだ。
しかし、朝あったとんでもない事件のお陰でエアリオは何故かへそを曲げてしまい、さっさと学校に行ってしまった。
そう、それは遅刻ギリギリまで起きないエアリオに引っ張られて通学路を急いでいる時だった。
正面の曲がり角から飛び出してきたのは紅い髪の女の子だった。 正面衝突してしまったボクは、その後……。
「はあ……。 朝から大変な目にあったなあ」
「ようリイド! なんだ、朝から溜息なんかついちゃってよ」
彼の名前はカイト・フラクトル。 明るいイケメンだけど変態な性格が災いして女の子にはモテないどこにでもいる中学生だ。
「溜息も吹っ飛ぶような話題を仕入れてきたぜ。 なんと、今日我がクラスに転校生がやってくるらしい!」
「転校生……?」
「しかも女子だぜ! この時期の転校生と来れば、美少女だって相場は決まってる!」
「ははは……そうだったらいいね」
「ま、お前には関係のない話か。 俺的美少女ランキング上位に食い込むエアリオと幼馴染なんだもんな」
「え、エアリオとは何にもないよー。 ただの幼馴染だもん」
むしろ毎日酷使されてるっていうか――。
「とにかくお前は手を出すなよ? 美少女は今度こそ俺がゲットだぜ!」
一人盛り上がっているカイト。 何はともあれホームルームが始まり、先生が教室に入ってくる。
胡散臭い顔をしたスーツ姿の担任教師、名前はヴェクター。 奇妙な笑い方が特徴の人気の無い先生だ。
「は〜い、それではみなさん。 今日は発表があります」
「おーーー!!」
「知っている人は知っていると思いますが、今日から我がクラスに転入生がやって来ました。 では、中に入ってください」
先生が奥に引っ込み、変わりに壇上に紅い髪の少女が上がってくる……って、紅い髪!?
「今日からこのクラスでお世話になることになった、イリア・アークライトです」
黒板に自分の名前を書き記し、明るい笑顔で振り返る少女。
その顔は紛れも無く、朝遭遇した女の子で。
「あーーーーっ!!」 「あ〜〜〜っ!?」
ボクらは互いを指差して立ち上がっていた。 教室が静まり返り、女の子はボクに駆け寄ってきて、それからジト目で言った。
「あんた、今朝の変態じゃない!」
「そ、そんな!? あれは事故だよ! ボクは何もしてないよ!!」
「何が事故よ! しっかりあたしの胸をもんだくせに!」
「「ええーーーっ!?」」
どよめくクラスメイトたち。 慌てて弁解するも、誰も話を聞いてくれそうにない。
駆け寄ってきたカイトがボクの顔をぶん殴り、胸倉を掴み上げた。
「リイド……手を出すなと言うのが少し遅すぎたようだな」
「うう……ち、違うのに〜!」
涙が出てくる。 こんな状況なのに、先生は空気をよむ気配がない。
「知り合いなんですか? だったら丁度いいですねえ。 リイド君の隣の席が空いてますから、イリアさんはそこに座ってください」
「ええーーーっ!?」
こうして、ボクの新しい日常が幕を開けたのだった。
「……ま、最低限の部分でよろしくね」
散々ひどいことにしておいて、彼女――イリアは笑ってボクに手を差し伸べた。
その手を取って握手しながら、内心泣き出したい気持ちを堪えてボクは半笑いを浮かべていた――。
ハートフル学園ラブコメディ『れーばてっ!』
次回、謎の転入生と幼馴染の美少女によるバトルが発生! さらには転入生の妹が乱入し、学園を巻き込む大騒動に――!
カイト「こっちのほうが売れたんじゃねえか?」
エアリオ「……という、おまけコーナーでした」
エンリル「ネタが尽きました……」
カイト「いきなりどうした……?」
エンリル「霹靂のレーヴァテインという小説のネタが……尽きようとしています」
カイト「そ、そうなんだ……。 だから妙に更新遅かったんだね……ってあれ? なんだエアリオ、お前なんか……」
エアリオ「カイトだまされるな! そいつはにせものだ!!」
⇒息抜き
エンリル「わたしは、レーヴァテインが更新されなかった言い訳をするようにと……」
エアリオ「それはわたしがすればいいだろ! なんでお前なんだ! 本編でもまだ会ってないのに!」
カイト「不思議な邂逅を果たしてしまったな……。 作品設定的にも重要なのにやっちまったことに気づいて作者もきっとびっくりしているだろう。 けど書き直すのもめんどくさいってのが本音だろうな」
エンリル「きみの〜す〜が〜た〜は〜…ぼくに〜に〜て〜い〜る〜」
エアリオ「うるさい!」
小休止
カイト「でもよ、なんでスゲエ間が空いたんだ? 前は『こいつ本当に仕事してんのかよ?』ってくらいの勢いで更新してたのによ」
エンリル「最近は……方針も固まり、次になすべき事も決まり、エンディングに向けてだんだんと話をまとめ始めているからでしょう」
エアリオ「それがなんで間が空くことになるんだ……?」
カイト「つまり、あとやる事は決まってるからなんだか書くのが面倒で筆が遅くなったということだ」
エアリオ「ふざけるな! わたしの出番はまだか!」
カイト「まぁ最近はいろいろ忙しかったってのも確かにあるんだけどな」
エンリル「そんな作者に応援メッセージを……下記のアドレスまで」
カイト「番組への感想、応援メッセージ、お便りなどなど、待ってるぜ!」
エアリオ「だから、テロップ流れてないからな!」
〜解説〜
暇つぶしに書いたあとがきのおまけコーナーですが、読んでいる人いたんでしょうか?
結構ばらばらのタイミングであとで追加したりしていたので見逃した人もいるのでは、と思い一まとめにしてみました。
改めて読み返しても、意味がわかりません。 自分でも、意味がわかりません。 でも、最初からわからなかった気もするのでなんかもういいかな。
内容は下に行くほど最終話に近づきます。 エアリオが死亡し、復活、以後記憶喪失となりラストスパートに入ったため、おまけはそのあたりからありませんでした。




