ユメキチ
「クシナ、いるんだろ。お前も来いよ。」
「フィア何があった。」
そう質問してもフィアは泣いて答えない。
「この女がやったんだよ」
キラがそう言って微笑んだ。
奴の言葉を聞く気はないが、フィアはキラに対し何も言わないのはやはり何かがあったからなのか。しかし、なら先ほどの悲鳴はいったい。
キラはただ気味悪く微笑みながらトウロウを見ていた。
足跡が聞こえる。後ろを振り返るとユメキチが戸惑いながらトウロウを見つけた。
すぐさま目線をキラへ向ける
「トウロウ! てめえ!トウロウに何をした!」
ユメキチが怒り狂った顔でキラを睨んでいる。
「てめえ!」
キラの言葉も待たずユメキチがキラに襲い掛かる。
その場にいればキラが犯人であると誰もが考える。当然の行動だろう。
以前もキラにトウロウが半死まで追い込まれたこともある。
しかし、ここに長居する意味はない。
「止めろ!」
流石に止めに入ったはいいがどう収集つけたらいいのか俺も迷いながらの行動であった。
「引き返すぞ。」
そう言って俺はトウロウを担ぐ。ユメキチは今にもまたキラに襲い掛かりそうな目をしていたが、
トウロウの身をあんじたのかフィアと共に引き返した。