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七夕の二人

作者: さとう



スーパーの隅に笹と短冊とペンが置かれている。


「…そういえば今日七夕なんだっけ?」


さっき買ったばかりの商品をエコバックに詰めながら彼女が言う。

お酒と、おつまみ、そしてお菓子。


「せっかくだし書いてく?」

と僕が聞くとえー、スーパーの短冊に効果ある?なんて失礼なことを

言いながら彼女は笑った。


いつの間にか詰め終わった荷物をはい、としれっと渡される。

受けとると彼女はいそいそと短冊が置いてあるとこへ向かった。


「書くんじゃん!」

そう言って笑うと彼女はうっさい!と軽く僕の腕を叩く。


彼女はカラフルな短冊からピンクを選んでペンを持って、んー…と悩んでる。

僕は無難な白い短冊を選びペンを持つ。


「…そんな悩む?」

効果なさそうとか言ってなかった?と言うと、うるさいなーと文句を

言いながら彼女はまだ悩んでいた。


僕はさらっと願い事を書き、上の方へ結ぶ。


「えっ早くない?!」

てかなんでそんな上の方?!と驚く彼女に上の方が叶いやすいんだよ、

と言いながら半分は見られるのが恥ずかしかったからだ。


散々悩んだ挙句、彼女が短冊に願い事を書く。

はい、と僕に渡してきた。


「え?」

「上に結んだ方が叶いやすいんでしょ?」

結んで、と僕に差し出してきた。

…見えちゃうけどいいの?と聞いたら多分似たこと書いてるからいいよ、

なんて笑われた。


丸っこい字で『来年は同棲できますように。』と書いてあった。

…ほんとに僕と同じこと書いていて悔しくなる。


短冊を上の方に結びスーパーから手を繋いで出る。


「…早く遠距離終わりたいねー」

「できる限り頑張るよ。」


外はもう暗くなってて星が綺麗に見えた。


「今年は織姫さまたちも会えたよね!」

なんて言って笑う彼女はすごく嬉しそうだった。






ピンクの短冊は明確な意味はないらしいですが可愛らしさ、女性らしさ、恋愛、愛情、

幸福感、温かさらしいです。

白い短冊は純粋さや目標達成を願う色らしいですね。遠距離の恋人たちが無事に一緒に

いられることを願ってます。

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