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空を眺めて

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 呆然と、空を見ていた。

 「空が好きか」と問われれば「別に」と答える。印象を聞かれたとしても青いなぁ、とかあの雲、何かに似てるなぁぐらいの感想しか出て来ない。

 ならば何故見ているのかと言えば「全てがどうでも良くなったから」である。


 先日、仕事を自主退職させられた。

 理由は良く知らない。上司に談判した際には「ハラスメントの報告があった」とだけ言われた。

 そんなこと、した覚えがない。ハラスメントも何も、私は部下と仕事の会話以外したことが無いのだ。

 聞かれたことに答えたり、頼まれた確認を行って間違いを指摘したり。それも叱責どころか激励的な言い方すらしていない筈だ。

 「ここは補足必要だから、そこだけ直して」とか「ここ誤字してるよ」とか、その程度。あんな注意をハラスメント扱いされたんじゃこっちはたまったものじゃない。

「……はぁ」

 思わず、溜め息が漏れた。

 本当のところ、今日は労基に行ってやろうかと思っていた。しかし、途中で面倒臭くなったからこうして空を眺めている。


 空を眺めながら、ぼんやりと考えていた。私はこれから、どうしていこうかと。

 幸いと言うべきか、私は無趣味な独身中年だ。お陰で金はそれなりに貯まっている。ニートは流石に無理があるが、アルバイトでもしていれば全然余裕のある額だ。

 適当にアルバイトでも探すか。そう決めてその場に立ち上がり、家に向かって歩き始める。

 途中、携帯が鳴った。元職場からだったが、電話の内容は要領を得なかったのでぶつ切りする。

 指導を任せていた新人が仕事を全く覚えていないとか何とか。今更知ったことか。

 元職場の番号を着拒して、私は改めて新生活に胸を躍らせながら家路を歩くのだった。

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