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18.家族会議と対戦内容

ヤマト編

 「まじかよ父ちゃん!」


 晩御飯を家族皆で食べている時に父ちゃんが突然物凄い事を言い出した。

 何でも父ちゃんの会社とどこかの会社で代表者同士の【マジカファイト】をやるらしくて、父ちゃんの会社の代表として僕を指名したいらしい。


 いや、大人の世界の事はよくわからないんだけど、そんな事もあるんだなぁ……


 ……でも、何かめちゃくちゃ面白そうじゃんか!


 「やるよ!」

 「……本当に?」

 「ああ!面白そうじゃん!」

 「兄ちゃん、もっとよく考えなよ」

 「本当に、痛い目にあっても知らないわよ」


 母ちゃんと妹のイズミは反対してくるけど、僕の心はもう決まっていた。


 「ちなみに、相手の会社ってどこなの?」

 「ああ、確か【フェニックス重工】とか言ったっけな。あの鳳凰寺グループの傘下の会社らしい」

 「鳳凰寺グループだって!?」

 「何だ、知ってるのか?」

 「ああ、最近ちょっとね」


 鳳凰寺グループの傘下の会社の代表ってことは鳳凰寺四天王とかが出てくるのかもしれないな。

 これはますます面白そうだ!


 「よっしゃぁ!燃えてきたぜ!」

 「はは、もうすっかりやる気だなぁ、わかった、明日会社でOKだと伝えてくるよ」

 「本当に兄ちゃんで大丈夫なの?」

 「私も何だか心配だな、あなた、本当に大丈夫なの?」

 「まあ、ただのカードゲームだし害はないだろう。僕がしっかり見張っておくから大丈夫だよ」


 鳳凰寺グループと勝負かぁ。

 アラタやチヒロに言ったらどんな顔をするんだろう?

 店長も驚くだろうなぁ。


 「じゃあ、また何かわかったら連絡するからね」

 「うん!わかったよ父ちゃん!」

 「よし、話が一段落したのならさっさと晩御飯食べちゃいなさい!」

 「はーい!」


 こうして僕が父ちゃんの会社の代表として鳳凰寺グループの代表と【マジカファイト】をする事が決まった。


 ◆◆◆◆


 その頃、鳳凰寺グループの本拠地では……


 鳳凰寺アキラが豪華な夕食を食べていた。

 大きなテーブルの向かいには父親だろうか、荘厳な雰囲気を醸し出している男性が同じく食事を取っていた。


 「お父さん、今回は僕の我儘を聞いて下さり有難うございました」

 「うむ、最初は何事かと思ったが、ちょうど【花菱商事】の【水晶の洞窟】に大きな動きがあると情報を得ていたので渡りに船だったよ」

 「ええ、これで僕の目論見通り石動ヤマトと【マジカファイト】で勝負できる」

 「まあお前の事だから万に一つも負ける等という事は有り得まいが……大丈夫だろうな?」

 「はい、僕にお任せ下さい。僕が負ける等という事は天地がひっくり返っても有り得ませんので」


 今回の騒動は、全て鳳凰寺アキラが仕組んだ事だった。

 彼はヤマトと【マジカファイト】がしたかった。

 それだけのために大企業である【フェニックス重工】を動かしたのである。


 「さて……楽しみだなぁ」


 彼は自分の望みを叶えるためならば手段を選ばない。

 その毒牙が目前まで迫っている事をヤマトは未だに知る由も無かった。


 ◆◆◆◆


 次の日、父ちゃんが会社から帰宅し勝負の詳細を教えてくれた。


 「対戦の日時が決定したよ、今から1ヶ月後の日曜日の14時からだ。場所は【鳳凰スタジアム】、鳳凰寺グループが持つ巨大なスタジアムだね」

 「うん、わかった。それで対戦相手は?やっぱり鳳凰寺四天王かな?」

 「いや、対戦相手は……鳳凰寺アキラらしい。ヤマトは知ってるのか?」

 「……鳳凰寺アキラだって!?知ってるも何も【マジカファイト】の関東大会の優勝者じゃないか!」

 

 まさか、対戦相手があの鳳凰寺アキラだなんて。

 関東大会の優勝者といきなり対戦なんて、勝てるんだろうか?


 「おいおい、大丈夫か?顔色が悪いぞ……」

 「いや、うん、大丈夫だよ、予想とは違う対戦相手だったからビックリしただけだよ」

 「ああ、ちなみにヤマトが欲しいカードは出来る限りうちの会社の方で揃えてくれるらしいから遠慮せず言って欲しい。対戦相手が欲しかったらうちの田中係長がいくらでも相手になってくれるそうだ」

 「うん、わかった、ありがとう。ちょっと考えてみるよ」


 ちょっと心配になって来たけど……

 今からウジウジ悩んでも仕方がない、明日アラタとチヒロに相談してみるか。

 

 さっさと気分を切り替え布団に入る。

 そして瞬く間に深い眠りに入ったのだった。

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