プロローグ ダンジョンが出現した世界
以前から書いてみたかったローファンタジーを執筆してみました。
楽しんで頂ければ幸いです。
世界中にダンジョンが出現して約20年、世界の在り方は大きく変化した。
最初は戸惑っていた人類もダンジョンからは貴重な鉱石や薬草が採取可能とわかると積極的にダンジョンと関わるようになった。
また、ダンジョンに出現するモンスターから入手できる素材は様々な物資に加工され、モンスターの核となる魔石は次世代の新たなエネルギーとして活用されていた。
モンスターを倒すことで入手可能なものがもう一つ。
それはカードである。
なぜモンスターを倒したらカードが出現するのか、それは全く解明されていない。
一説によると、ダンジョンを創生した神のような存在の暇つぶしの一つらしいが、本当のところは誰にもわからない。
一つだけわかっているのは、モンスターを倒せばそのモンスターのカードが入手できる。
そして、そのカードを使ってカードバトルができるということだ。
いつしかカードは世界中で絶大な人気を獲得し、人々はカードを集め始めた。
【マジック・サモンズ・カード】、略して【マジカ】。
現在では人々からそう呼称され一つの文化として根付こうとしていた。
カードバトルは世界大会が開催されるまでの規模となり、使用されるカードによってはプレミアがつき目が飛び出るような価格で取引されるなど社会現象にまでなっていた。
ダンジョンで入手可能な鉱石や薬草、そしてモンスターから取れる素材や【マジカ】。
どれもダンジョンに挑まなければ入手できないため、ダンジョンを攻略できる者は当然重宝された。
腕っぷしが強い者はダンジョンの攻略を生業とし、一攫千金を目論む者がたくさん出現した。
今ではダンジョン攻略専門の会社が存在したり、大企業がダンジョン攻略から入手した素材を加工し製品化したり、なんてことが起こっている。
当然、高難度のダンジョンからは希少な物が入手でき、低難度のダンジョンはその逆である。
そのため、ダンジョンに挑戦する者のレベルによって収入に格段に差がついてしまうため、「ダンジョン格差」なんて言葉も出てきたりするくらいだ。
この物語は、家族を養うために新米ダンジョン攻略者となったとある男性と、【マジカ】を心から愛するその息子の物語である。
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