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15 解決


 事の真相は判明しましたが、皆さん思案顔。


 まさか国家間の問題になるなんて……



「先にみんなでタリシュネイアに突撃、かな」

「それとも、リグラルト王家の方をキレイに片付けてから?」


 さすがは特使勇者モノカさん、国をまたいだ揉め事もなんのその、ヤル気満々なのですね。


 とても頼もしいのですが、まずはツァイシャ女王様にご相談してからの方が……




「はい、問題解決してきましたよ」


 えーと、サイリさん?


 いまさっき席を外して、戻ってきての開口一番、


 解決、ですか?



「ちょっとタリシュネイアに『転送』して、シュレディーケさんを狙っていたヴァンパイアの貴族のおっさんをアレしてきちゃいました」

「あちらの連中には、しっかと釘を刺してきたので、もう二度とシュレディーケさんをわずらわせたりしませんよ」

「おっと、杭を刺してきた方が良かったのかな、ヴァンパイアだけに」


 ……ありがとうございます、サイリさん。


 それが噂の『若仙人』パワーなのですね。



「みんなの平穏な暮らしを守るためなら、なんだってヤッちゃいますから」

「フォリスさんのところが落ち着かないと、僕も安心してお昼寝出来ませんからね」



 ギュッ



 うぉっと、シュレディーケさんの本気ハグがサイリさんを急襲!


 優しくもチカラ強いハグに、サイリさんがぴくぴくと……


 うん、アレの圧倒的な威力、僕は誰よりもよく分かっています。




「リグラルト王家の連中の方は、俺に任せてもらえるかな」

「あそこの王家には、昔からたくさん貸しがあるし」

「シュレディーケさんたちが俺の身内だって分からせれば、二度と面倒ごとは起こらないよ」


 ……ありがとうございます、ロイさん。


 今まで僕のわがままで皆さんと距離を置いていたのに……


 こんな僕ですけど、これからもお付き合いのほど、よろしくお願いします。


 僕にできることならなんだってやりますので。



「えーと、とりあえずサイリ君を今すぐ助けてあげてほしいかな」

「もうぴくぴくも出来なくなったようだし」



 うわっ、えらいこっちゃ。


 ぐったりしたサイリさんが、シュレディーケさんからお姫さま抱っこされてるっ。



「ツァイシャ女王様の親戚っていうより、ヴァニシアさんの直系……」


 すみません、モノカさんっ、


 客室とかに案内してもらえませんかっ。



「これで何回目だっけ、サイリ君の急患は」

「入院個室はこっちだよ」


 ありがとうございますっ、えーと……



「みんなの主治医、闇医者クロイ先生だよ」

「クロって呼んでくれたまえ」


 シュレディーケさん、こっちだそうですっ。



 なんだか急展開がワヤすぎて、人見知りもへったくれもないですって、こんな状況。



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