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第一話
「それはなんと読むのだ?」
不機嫌な声が辺りに響く。
「申し訳ありません、過去の文献を見てもこんな文字は見たことが…」
質問をした男にむかって従者が言い淀む。
「我がオライオン侯爵家からギフトを使えないものが出るなど許されない事だ、なんとしても調べろ!さっさと行け!」
「わ、わかりました。」
従者は飛び急ぎ部屋から出ていく、なんとも可哀想なものだ。
そして男は目の前にいる男の子に目を向ける。
「ジークヴェルトよ、お前はしばらく部屋から出るな、いいいな!」
「わかりました、父上」
そうして俺は部屋での謹慎を申し付けられた、15才の誕生日、予定されたパーティーにでることもなく…