住む世界
住む世界が違うからって言う。
あの人とは、
住む世界が違うからって。
話していても、書いていても、
歩いていても、
住む世界が違うからって、
言いたくなる。
意味はわかっても、悲しくなる。
一緒に生きていくってことは、
なるべく、そう感じないこと。
感じても、それはそれで、
いいよって思えること。
違うかな。
世界中には色んな人がいて、
世界中には色んな住む世界がある。
殺し合いの世界や労り合いの世界や、
金持ちの世界や貧乏の世界や、
ぼくの世界や、あの人の世界が。
ぼくは、いいよって思える世界を、
たくさん知りたいほう。
そして、いいよって思われることも、
たくさん欲しい。
梅雨明け、広場で蝉が鳴いている。
夏休みで、子供がうじゃうじゃ。
この世界は、今は一つに見えている。