第1章【世界の始まり】~第2話 設定て面倒だ①~
俺の中に居るナビさん曰く、どうやらここはゲームの中って訳では無いらしい。
俺達の元の世界と本来異世界と言われる世界が有る場所の中間地点だそうだ。詳しい事は追々話すと言われた。
それより今は聞かなきゃいけないことがある。俺にとって重要なことだが...
「異世界作る前に聞きたいことがある」
『何でしょう?』
少し落ち着いてきた俺は ある事が心配になっていた。
「俺の連休は10日しかない!」
どう考えても、10日じゃ異世界を作るなんて無理がありすぎるだろ!だって世界を1つ作るんだぞ?
『それについては問題ありません。むこうの10日はこちらの1000年分ですのでご安心ください。また、創造主様はこちらで1000年過ごしても10日分しか歳を取りません。ほぼ止まってる状態です。』
気掛かりは 無くなったがそれって安心できるか?1000年てどう考えても長過ぎるだろう・・・
普通なら人生10回以上だ。そして1000年たった後向こうの自分の人生がまだかなり残ってる。
それにナビさん必死に説明する度に口調から丁寧さが段々崩れてきているのだが?
『・・・。大丈夫です!』
うわぁ…言い切ったなぁ…
『そんなことより創造主様、真っ白な世界のままでは何ですし、取り敢えず初期設定だけでもしませんか?』
話題を変えたな?話題を。でもまあ、こうしてても仕方がないか。行動有るのみ、やらなきゃ始まらないし終わらない。
『では 大陸の形と環境、1年通しての気候を創造してください。微調整は此方で行いますのでザックリで大丈夫です。』
ザックリで良いとは、ナビさんは優秀だ。それなら俺でも簡単に出来るだろう。
「では..む…」
俺は創造した。大陸の形は…デカいドーナツ型の真ん中に湖を。湖の中には島を1つ。
環境としてドーナツ型の大陸の外は海、大陸と海の境三分の二を連山にした防壁のように。その連山の麓に当たる部分に沿って森を創造し残りは、平地にし湖や海に繋がる河も程よく創造してみた。つまり山と森は『∩』の形にしてあり、真ん中に湖と島、下は海なので浜辺だ。
そして、山と森には俺が知る限りの動物や昆虫、空には鳥、海には魚など創造する。ただ黒光りのGは省いた。大事な事なのでもう一度言おう。あのテカテカ黒光りするG...考えただけでも寒気がする。
空気も考えたが、俺が今普通に息をしてるので酸素の心配は要らないだろう。
気候は…ある程度の寒暖が無いと植物に影響が出そうなので春夏秋冬。趣も大事だしな。だがそれでも、平地の温度差は緩やかなものを創造した。正直言って、俺は寒いのが嫌いなんだもの...これだけは絶対譲れない。断固拒否だ!!
『了解しました。いい感じに微調整して実現化致します』
とナビさんが言うと、あの壮絶な光が放たれる。
・・・カッッッ!!!・・・
うっ、またあの光だっ目がっ目がぁ~~