第1章【世界の始まり】~第17話 妖精のお願い完遂~
タマゴから生まれた子達が森に向かった後、ナヴィ以外の7人は 俺のお弁当を持って今日もダンジョンに向かって行った。月真と月華には、帰って来たら属性貸与するから出来るだけ上げてこいと言い渡した。それを横目にガランは新しく100階に設置したSSSモンスターを楽しみにしているようでいそいそと走って行った。それを見て俺は今日もダンジョンが壊れない事を祈るばかりだ。
ナヴィが聞いてきた。
『主様、妖精達のお願い事、どうするか決めましたか?』
最初、戦闘の出来る妖精も考えていたがもっと大切な事を思い出し造る妖精を変えた。
「決めたよ。知識のエルフ、何でも器用に造るドワーフ、そしてノームにしようかと思ってる。」
ナヴィはノームのところで少し困惑した顔をした。多分地中に穴を掘って住む10~20cmくらいのノームを想像したのだろう。ちまちま歩くノームも可愛くて良いのだが今回はそれでは、都合が悪いので諦めた。
『どうしてノーム何ですか?』
「ナヴィの想像してるノームと俺の考えているノームは多分少し違うと思う。俺の知識だとノームは地属性、そこに注目した。俺達はこれから此処に皆が生きていく上で必要な農作物を作らなければならないだろう?俺は自然豊かな大陸を創造したから時間をかければ田畑を作るのは難しくない。でも地属性のノームはきっともっと簡単にそれらを作れるだろう。それには本来の小人じゃないノームが必要になるが俺は創造主だからな。差し支え無い程度には大きさを調整出来るだろう?』
『...成る程。土竜みたいに穴を掘り住むノームは確かに存在が地属性です。主様が植物系のものを創造し貸与すれば農作物に特化出来ますね。主様が田畑を創造で造る事も可能ですが他に創造しなければならないものも山積みで管理してる暇も無いですしね。』
俺も創造でとも考えた。しかしそれでは管理も大変だがこれから造る大陸に住む者の生活基盤が何時までも出来ないのだ。勿論、元と成る最初の物は俺が創造しなければ何も始める事は出来ないがその後の暮らしの基盤は住む者が造るべき物だと俺は思う。現実世界、俺の居た世界では基盤は既に出来上がっていて、それをより良くしている状態だ。ゲームやラノベに至っては当たり前に最初から出来上がってる。その仕組みを造るのは、楽しいが責任重大だなと ふと俺は思ったのだ。
でも考えてばかりでは進まないので俺は先程の3種族を造る事にした。
「妖精、精霊、自然と共に在る代弁者、知識は豊か、聖域を守る者、うぐいす色の髪に深緑の瞳、背中に羽の有るエルフ、決定。」
粒子が集まるのを確認しながら次の創造をした。
「全ての物を器用に造る、特に武器と防具に特化。炎を自在に操る生まれながらの鍛冶職人。ダークブラウンの髪にブラウンの瞳ドワーフ、決定。」
これも粒子が集まり始めた。少し疲れてきたが急かさず次へ。
「地属性の申し子、農作物を作るに必要な全てに特化。ブラウンの髪に翡翠の瞳、体は出来るだけ大きく・・・ノーム決定。」
粒子が集まる。最後に創造したノームも出現し3人揃った。エルフは容姿端麗、色白で長いうぐいす色の髪が腰まで有った。歳は17、8位だろう。透明の羽が6枚有る。
ドワーフは職人気質の感じがする身長150cmで50歳位のオッサンだった...。俺の固定観念がこんなところに出たか...ゴメン。
最後にノーム。そこには14歳位の少年が居た。出来るだけ大きくと創造したがノームとしては、この大きさが限界だったのだろう。それでもドワーフと同じくらいだからノームとしては大きい。
「「「初めまして主様(殿)。宜しくお願いします。」」」
3人が揃って挨拶をした。俺は、
「宜しくね!エルフ、君は【ミーア】、ドワーフ、君は【エンゾ】、ノーム、君は【テト】と言う名にしよう。」
3人はにっこり笑いながら、
「「「有り難うございます」」」
と又もや揃って言った。今回はどうやら真面目な性格が揃ったようだな。ここで何時もの【ポーン】と言う音がする。俺は
「ステータスを見せて?」
と言った。3人がステータスを開く。
エルフ族:ミーア【与えられし名】
エルフレベル:600'
HP:53000
MP:65000 属性未定【創作魔法】聖浄化
スキル:浄化・聖結界・迷いの結界/特殊スキル:創造主の加護・聖浄化結界
称号:聖域の管理者・忠誠を誓う者・穢れを知らぬ者
ドワーフ族:エンゾ【与えられし名】
ドワーフレベル:540'
HP:45000
MP:55000 属性未定【創作魔法】炎造
スキル:鍛冶・製造・増産・模写・料理/特殊スキル:創造主の加護・炎造鍛冶・エンチャント
称号:幻の鍛冶屋・忠誠を誓う者
ノーム族:テト【与えられし名】
ノームレベル:480'
HP:38000
MP:60000 属性未定【創作魔法】祈願
スキル:緑の手・豊作祈願・大地整地/特殊スキル:創造主の加護・大豊作
称号:緑の手を持つ者・忠誠を誓う者・農作物の管理者
ナヴィが何時もと違う感じでジッとステータスを見ている。少しずつ下がってきてはいるが俺には今までのステータスと変わらない様に見える。
「どうした?」
『主様、この3人はレベルの上げ方が特殊のようです。レベルの横に〈 ' 〉が有るのが解りますか?』
ジッと見てみると確かに有る。こんな小さいと見落とすじゃん...も少し大きい印にしてくれよ。
『これが有ると通常通りにモンスターを倒してもレベルが上がることはありません。ミーアなら清浄化だったり、エンゾなら何かを造ったり、テトなら農作物を作る等や、又はスキルを使うと上がります。つまり、それぞれ上がり方が異なってきます。』
「ふーん。そう言う上げ方も有るのか。でも少し安心したよ。だってさ、このスキル凄いんだけど...どう見ても戦闘には向かないからな。」
『そうですね。ミーアは守りは出来ますが倒せませんし、エンゾとテトは守りすら出来ませんからね。』
通常のレベル上げなら倒せなきゃ上がらないからこのまま成長出来ねぇ。まぁ、すぐに上がらなくても戦闘要員じゃ無いから問題は無いけど。それより貸与魔法どうするかな...
俺は少し考え貸与を始めた。
「先ずはミーア、水、光、瞬間移動を貸与決定。テト、水、地、光貸与決定。」
「「全て貸与されました。有り難うございます主様!」」
2人は声を揃えて言った。次はエンゾだが貸与する前にナヴィに俺はある相談をした。
「エンゾには俺の今持っているものと、これから手に入れる全ての属性、創作魔法を貸与したい。だが使用魔法としては火と水のみ、その他はエンチャントとしてのみ使用可って出来るかな?」
『...制限魔法ですか。貸与してみないと解りませんが特殊スキルにエンチャントが有るので制限すれば可能かもしれません。』
どうやらやってみるしか無いようだ。
「エンゾ、使用魔法として火と水、エンチャントにのみ使用可として俺が今持っているものと、これから手に入るだろう全ての属性、創作魔法を貸与する決定。」
エンゾはにっこり笑って言った。
「主殿、成功です。有り難う御座いました!」
それを聞いて俺とナヴィはホッと胸を撫で下ろしたのだった。しかし本当に何でも有りだな俺のスキル・・・。




