第1章【世界の始まり】~第1話 初めの一歩~
初めまして月城です。
初めての作品になりますのでまったり進めていくつもりです。
宜しくお願いします(*´ω`*)
カツカツカツカツ…
細い黒渕の眼鏡と有名ブランドの黒の上下のスーツを見事に着こなす長身の男が部長の所へと急いでいる。
「部長あの件についてですが、許可はおりましたか?」
「ん..ああ、あの件なら大丈夫だったよ。」
「有難う御座います、部長。」
黒渕眼鏡のブランドスーツの男、大神 大27歳である。
彼は誰もが認める将来有望なエリートサラリーマンと言うやつで、頭も良く長身で顔もクールなイケメンなので女子にもかなり人気がある。
だが…彼はある秘密を抱えている。
その日、彼は 足早に家路についた。家に着くとスーツを脱ぎシャワーを浴びスウェットに着替え・・・
「ひゃっはっーーー♪」
彼の突然の奇声。そこには、エリートサラリーマン姿の欠片もない。
俺、大神 大の秘密とはゲームオタクである事だ。
別に俺自身は、秘密にしなくても全く構わないのだが幼馴染みの天神禅が 残念な感じになるから黙ってろと言うので秘密にすることにした。
俺が何故奇声をあげ喜んでいるかと言うと、部長に1番乗りで申請した有休が通ったからだ。先程の部長との会話はこの事である。ただの有休ではない…これは、大型連休の合間に突っ込んだ有休!!まさに夢の10連休を実現させたのだ。全てはこのゲームをやるために!
『異世界ツクル』
それがゲームの名前である。先週の日曜日に偶然見つけ、吸い寄せられるように買ってしまったのだ。何時も買うゲームとは全然系統が違うのだが、気になって気になって仕方がない…
「さて、やるか♪」
ゲーム機にセットして起動させようと電源ボタンを『ポチ!』
ーーカッッッ!!!ーー
「うっ!目がっ目がっ」
目が潰れるくらいの光が放たれ俺の意識は飛んでいった・・・
「ん...ん???」
目が覚めると俺は真っ白な世界に1人居た。見渡す限り真っ白で何も無い。あるとするならば、スウェット姿の俺だけだ。
『お目覚めですか?』
頭の中で声がする。中性的で抑揚のない無機質な声だ。
「はぁ..一応?此処が真っ白な世界であってるならば?」
『あってます。』
あってるのか...ええっと、俺は電源ボタンを押しただけだったはずだなのに、何がどうしてこうなった..
『電源ボタンを押した為、異世界を作る場所に転送されました』
すると、俺の疑問に答える声が頭の中で聞こえた。口に出してないのだが…
『それは私が創造主様の中におりますので』
そっか中にいるからか・・・中に!?
『はい。それでは早速異世界を作ってください』
・・・・・どうやってだよ。