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⓪ 流れ星が見えた夜

初投稿、緊張してガクガク。

何かしらの不備など御座いましたら、気軽に教えて頂けると助かります。


※一人称が統一されていない部分を修正。内容に変化ないです。







 部屋の窓から星の輝く夜空を眺めていました。

顔に当たる夜風が頬を優しく撫で、栗色の髪を静かになびかせています。


「あ、流れ星!」


 流れ星が夜空に光のアーチを描いて飛んでいき、夜空に残る光の残照。

光の残照が消え去った後の夜空には、輝く星たちと月が普段と変わらない夜を演じます。


 子供の頃に夜空を見ていると、自分の身体が宙に浮いて、

空の彼方に吸い込まれていってしまいそうな感覚に陥ったことがありました。


 今日の夜空はその時に見た夜ととてもよく似ていて、

光の届かない深い深い海の底のような暗い色合い、見ているだけで不安になってくる空。

星や月も紛い物のように飾られている奇妙な空に見えてしまいます。


「ふわあ~~」


 シンデレラが魔女の魔法により、カボチャの馬車を手に入れたように、

大きなあくびが夢の世界へいくための乗り物である眠気を引き出す魔法をかけてきました。

眠気は冒険の合図、物語の主人公になる時間を告げる時の鐘。


 まるで漫画や小説、ゲームの世界の主人公になることができる時間。

それが眠り、そして夢を見る一日の終わり、就寝なんです。


 夢の中では現実の自分ではできないことが出来てしまいます。

例えば、空を飛んだり魔法を使って魔物と戦ったり、不思議な生物と触れ合って友達になったり、

自分がその物語の主人公になっているかのように、活躍することができるのです。


 ファンタジーの世界が好き、不思議なことが好き、夢のような出来事が好き。

だからわたしは眠ること、眠ることで見れるもの、≪夢≫を見ることが大好きです。


 たまに怖い夢も見てしまうけど、

それを補って余りあるくらいに夢を見るということは楽しくて心が躍る魅力的なことでした。


 そんなわたしですが、夢を見るためのこだわりというものが三つ程ございます。


 一つ目は眠りの基本である眠気。眠気がなければ、眠ることが出来ません。

なくとも横になることは自体できますが、睡眠という定義からは外れてしまうと思います。


 この眠気というのはなかなか厄介なものでして。


 数日前、休みを満喫していたところ、ついつい夕食前に眠ってしてしまいました。

その日の夜に横になって眠ろうとしたのですが、眠れずに朝を迎えて学校に行くことになり、

授業中に眠ってしまい恥ずかしい思いをしたことがあります。


 休日だからといって油断をしてはいけません。眠気チャージ、大切です。


 二つ目は道具です。柔らかな布団にタオルケット、寒いときは毛布。

そして枕といった睡眠用具。この寝具たちがなければ快適な睡眠をとることができません。

快適な睡眠がとれないと、それが夢に影響を及ぼしたりすることもあるかもしれません。


 三つ目は、明るい前向きな心。

これは夢を見る上で嫌なことがあったりした時だったり、不安な気持ちでいた時など。

精神的に参っていると怖い夢を見ることが多かったりするらしいので採用しました。

楽しいとか明るい気持ちで眠らないと、素敵な夢が見れなくなるかもしれない。


 ですが、三つ目は必ずしも必要というわけではありません。

人間なんですから、ネガティブで落ち込んでしまっている日もあります。

 

 ネットで調べた情報によると何ですが、

人は睡眠をとることで抱えているストレスなどの精神的問題から傷ついた心を回復させたり、

身体に受けた傷を修復するのを早めたり、免疫力を高めたりするようで。

 

 無理に前向きにしてから眠らなくても、人によっては寝て起きたらサッパリしていて、

楽しい夢が見れたということもあるのでしょう。


 故に三つ目は白米にのせる梅干しのような存在。


 白いご飯はそれだけでも美味しいものですが、真ん中に梅干しを置くだけで、

食欲が増進されご飯がさらに美味しくなります。


 梅干しは派手な存在という訳ではありませんが、堅実な仕事をこなしてくれます。

それはゲームにおける勇者みたいな立ち位置、器用貧乏にこなしてくれるけど抜き出たものはない。

回復役がいて、盾役がいて、攻撃役がいる。

勇者はどれもこなせるけど、専用職業にはかないません。


 でも、いらない存在という訳ではなくいてくれるおかげで安定したptパーティーになります。

日本が誇る最高の漬物、梅干しは寂しげな白米を救うために立ち上がった勇者って訳なのです。


 ――って、わたしは何を考えているのか。

少なくても梅干しの魅力を考えていたりしていた訳ではなかったはず。


 ……そう、睡眠のことを考えていたのでした。


 とにかくっ! 睡眠をとるということはゲームにおいてはセーブみたいな役割で、セーブは大事。

負けてしまってまた最初からやり直しなんて、心が折れる展開はまっぴらごめん。

ラスボス手前でセーブを怠ったことにより負けてしまったら、

その分だけ世界を救うろのが遠のいてしまいます。

それ即ち、こまめなセーブは世界を早く救うことにも成り得るということ。

 

 ……人生にはセーブポイントは存在していませんが、

自分がその存在を知らないだけできちんとセーブされている可能性も無きにしも非ず。


 可能性が少しでもあるのであれば、やるにこしたことはないはずで。 

 

 ああ、もう! 今から眠ろうとしているというのに、本当に何を考えているのか。

ついつい無駄に変なことを考え込みすぎてしまうこの性格は直したい。

 

 眠る理由なんて寝たいからだけでいいのです。

先人が残してくれた言葉を借りるのならば、シンプルイズベスト。

明日の準備は万端で、残すはただ眠るのみ。


 いざ疲れた心身と身体を癒すために、ふかふかのベッドにダイブして布団の中にイン!

ぬくい、ぬくいぞ! この眠る布団を被った瞬間、最高に幸せだって感じます。


 幸せが実感できる幸せ、なんて幸せなことでしょうか。


「良い夢ください、お星様。……おやすみなさい」


 わたしは楽しい夢の世界にいけることを願いながら、その目をそおっと瞑ったんです。




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