第九十四の話 思い出話
うああああああ!!皆さんが気に入ってくれなかったらどうしよーーーーーー!!!!
〜〜〜回想〜〜〜
〜☆司会者、ハニー☆〜
「ハニーて何ですか!?」
〜司会者、真帆〜
あれは・・・そうね、龍ちゃんが生まれて間もない頃・・・。
その時の龍ちゃんは、ホント可愛かったわ・・・あの子の笑顔や寝顔、いえ、そのままの顔でさえまさに天使も裸足で逃げるくらい・・・。
(今でも寝顔はすごく可愛いですけど・・・。)
その頃の写真は後で見せるわね。
私達夫婦は、生まれたばかりの龍ちゃんをそれはもう目に入れても痛くないくらい可愛がってたわ。
失明しかけたけど♪
(ホントに入れたんですか!?)
(こ、言葉のあやね・・・。)
そんなある日・・・
『ほーら龍ちゃん、“抱っこ”と見せかけて拷問コブラツイストよ〜☆』
【ギギギ・・・】
(ストオオオオオオオオップ!!!抱っこと見せかけてって何ですか!?)
(普通に抱っこしなさいよ!)
普通に抱っこしたっておもしろくないかな〜って?
(・・・よ、幼児虐待・・・。)
その時の龍ちゃんは・・・
『キャハハ♪』
とっても楽しそうに笑ってたわ♪
(((何で!!??)))
「さぁな。」
一通り抱っこし終えて、天気がいいからお散歩行こっかなって思ってベビーカーに龍ちゃん乗せて外に出たのよ。
ここまでは今まで通りだったのよ・・・でもね。
(?)
横断歩道に差し掛かった時、私達に向かって大型トラックが突っ込んできたのよ。
(((ええ!?)))
不良ぐらいだったら左手一本で倒せる私だけど、さすがにトラックは無理だったわ。
(((・・・。)))
ホント、その時は死ぬのを覚悟したわ・・・。
(?無事だったんですか?)
ええ。
咄嗟に龍ちゃんが小さな手でトラックを吹き飛ばしたの♪
(((!!!!!!!!!!?????????)))
その時の周囲の反応ときたら・・・今思い出すだけでも笑っちゃうわ☆
(((笑えません!!!)))
あらそう?
(・・・何でだろう、リュウくんだからって納得できる自分がいる・・・。)
(・・・その後どうしたんですか?)
もう急いで家に帰って仕事中のダーリンに連絡したわ。
『ダーリン!大変よ!!』
『ど、どうしたんだいハニー!?』
『龍ちゃんが、龍ちゃんが!』
『マイエンジェルがどうしたんだい!?』
『自ら身を守るためにトラックを吹き飛ばしたわ!!』
『ほ、ホントかい!?』
『ホントよ!!』
『くっそーこうしちゃいられない!今から帰るよ!!』
『お祝いの準備しておくわ!』
(・・・あの、すっごくツッコミいれたいんですけどいいですか?)
?いいわよ?
(・・・何でトラック吹き飛ばしてお祝い?)
フフフ、それはね、我が家の家訓の一つにあるのよ。
“自分の身を守れたら一人前”
息子が一人前になったらお祝いするのは当然でしょ?
(早過ぎです!!一人前ってまだ赤ちゃんです!!それとトラック吹き飛ばしたリュウジさんはその頃から異常です!!!)
(いきなり俺に矛先向けられてもねぇ。)
話戻すわね?その後、ダーリンが帰ってきて、親戚総出で大宴会よ♪
(と、トラック吹き飛ばして宴会って・・・。)
(すごいね〜・・・。)
まぁその後皆して酔いつぶれたけどね。特にお爺ちゃんが。
(((何故か予想できた・・・。)))
もぉホント、その日は大騒ぎだったわ〜。
親戚のほとんどが全治一週間のケガしてたし♪
(((何したの!!??)))
気ニシナ〜イ♪
それと、今でも我が家には『トラック吹き飛ばし記念日』があるし♪
(((すっごい記念日!?)))
あ、そういえばそのトラックの運転手さんはどうなったかは知らないわね。
(((・・・。)))
(いやぁあの時はホント嬉しかったよ。これで我が息子も一人前かと思うと)
(ですから早過ぎですってば!)
まぁ、それよりももっといい思い出があるのよ。
(そ、それよりもって・・・。)
やっぱり、我が子となったら初めて喋った言葉が印象的よね?
(まぁ、そうですけど。)
それは・・・三歳のある日のことだったわ。
『・・・アー・・・。』
『!?あ、あなた、あなた!!』
『何大ハニー!?』
『あなた!“だい”は漢字にしなくてもいいのよ!』
『わかってたさ!それよりどうしたんだい!?』
『アー・・・ウー・・・。』
『!も、もしや!バイ○ハザード!?』
『ゾンビ化じゃないわ、喋るのよ多分!』
『な、なぬぅ!?』
『アー・・・。』
『ほ、ほら、パパとママだよ、言ってごらん!』
『言って!とりあえず喋って!』
『アウー・・・。』
『も、もうちょい、もうちょい・・・!』
『頑張って・・・!』
『・・・りゃーめん』
(((ラーメン!!??)))
『し、喋ったわ!あなた、喋ったわよ!』
『うおおおおおおお!!!お祝いだあああああ!!!ラーメン屋へ行くぞおおおお!!!!』
『イエッサー!!!』
『りゃーめん。』
(・・・その頃から好きだったんですか?ラーメン。)
(聞かれてもそんなん覚えちゃいねぇから知らん。)
ホント、感動的だったわぁ・・・あの時ボイスレコーダーを準備し忘れてたのをどれだけ後悔したか・・・。
あ、ごめんなさいね。続き続き。
それから月日は流れて、龍ちゃんが四歳になった時・・・あの頃の龍ちゃんは無邪気で可愛かったわ〜♪
(!?ちょ、鼻血!?)
あ、ごめんなさいね。【ズズズ】
その頃は、よく休日の日にダーリンと一緒に遊んでたわね。
『ほ〜ら龍二、“高い高い”のようなコークスクリューシザーズだ!』
【ズドン!】
(((やめえええええええええい!!!)))
あら、どうして?
(抱っこに続いて何してんですかあああああ!!!??)
楽しく見えるでしょ?
(全然見えません!!)
そお?でも・・・
『父ちゃん、すごーい!』
頭にタンコブ付けながら嬉しそうにはしゃいでたわよ?
(((・・・。)))
(?何で俺を見る。)
(((いえ、何でも・・・。)))
『ははは、そうかそうか。そんなにすごいか?』
『すごいすごーい!』
『うぅん、パパ調子乗っちゃうぞ〜?』
『わー!』
私はリビングでそんな二人のはしゃぎ声を聞きながらアフタヌーンティーを飲んで楽しんでたわ。
『いっくぞー龍二!昇龍拳!』
【ドカァン!】
『えーい!食らえ父ちゃん!』
【ズドーン!】
『うお、やったな〜?そりゃ!』
【チュドーン!】
『父ちゃんすごいや!じゃオレも!』
『ははは、どっからでもかかってきなさい!』
『てーい!』
【ゴギゴギゴギ!】
『おぎょおおおおおお!!!』
『とりゃー!』
【ベキベキベキ!】
『ぐふぅおおおおお!!り、龍二、ギブギブ』
『とう!』
【ゴギャ!!】
『ごふ!』
【パタリ】
『?父ちゃん?』
『ふ、ふふ・・・さすが我が息子・・・マジ半端ねぇ・・・。』
『父ちゃんすごーい!首後ろ向きになってるー!』
『ふふ・・・当たり前さ・・・パパだぞ?』
『ねぇねぇそれどうやんの?教えて教えて!』
『ぐほ!と、とりあえずどいて、お願い、プリーズ。』
ホント、微笑ましかったわぁ♪
(((どこが!!??)))
(いやぁあれは楽しかったなぁ♪まさに天国に行きそうだったよ。)
(生々しいから・・・やめてください・・・。)
修理代と治療代がすごかったけどね☆
(☆付けながら言われても・・・。)
毎日が楽しくてね、幸せだったわ・・・
ってとこで突然悲劇が訪れて
(((!?)))
っていうのがよくあるパターンだけどそんなの無かったわ。
(((あらら。)))
【ドドド】←コケた
そんな龍二も幼稚園に入ったら、それはもうやんちゃだったらしいわよ?
先生曰く、壁壊しちゃったりしたらしくて。
(((すご!?)))
お昼寝してたら、イヌや猫や小鳥とか小動物が周辺に集まってきたり。
(((ええええ!!??)))
とても和やかだったわ。
(・・・壁壊したのはとても和やかとは言えません。)
それ以外は問題も無く過ごしてたのよ。
でもねぇ・・・一つだけ問題起こしちゃったのよ。
(・・・まさか・・・。)
近所にたむろしていたレディースと暴走族合わせて百人以上を一人で壊滅させちゃったのよ。
(((・・・・・・・・・・・・・・・・。)))
ケンカはダメだって言ったのにね。
(そーゆー問題ですか。)
そのことが保母さん達の耳に入る前に隠蔽しといたからよかったわぁ。
(((隠蔽!?)))
友達も多かったのよ?幼稚園のボスみたいな存在になってたから。
(へぇ、そうなんだ〜・・・。)
えぇ、いじめっ子とかの粛清もしてたからね♪
(し、粛清って・・・生々しいですねぇ・・・。)
砂場に体だけ埋めたり、屋上から逆さまに吊るしたり、池に重石付けて蹴落としたり。
(((ちょっとおおおおおおおおおお!!??)))
若い頃の私達を見たようだったわ♪
(そうだったね、ハニー♪)
(してたんですか!?)
ええ♪
(((・・・。)))
小学校になると、さらにすごくなってね♪ただいじめっ子を殴ったりしてたのを、今度は裏で嫌がらせとかして、精神的に追い詰めたりしてたわね。
(((・・・・・・・・。)))
表ではヘタレとして演じてたらしいんだけど、こっそり色々してたらしくて♪
(((・・・・・・・・。)))
(だからよぉ、何でそんな目で俺を見るかなぁ?)
ホント、色々あったわ。
(ホントいろいろですね・・・。)
(ほぇ〜・・・。)
でもね、そんな龍ちゃんでも絶対しなかったことがあるの。
(((?)))
龍ちゃんは、絶対に友達を見捨てるような真似はしなかったわ。誰かがいじめられたら、全力で駆けつけるし、悩みにだって相談に乗ってあげたりしてたんだから。
(((・・・。)))
もちろん、今でもそれは変わらないと思うわ。中学を卒業してから一緒に住んでいないけど、龍ちゃんを見たらわかる。
(そうか?)
そうよ。龍ちゃんって結構わかりやすいんだから。
うっかりお友達をケガさせちゃった時とか、私達から目線逸らしてたからね。
(あ、そうだっけ?)
ええ。お母さんには全てお見通しよ。
(もちろん、父さんもだぞ。)
(はいはい。)
ふふ。それに、小学校卒業間際にお引っ越しする際、花鈴ちゃんからもらったそのヘッドフォン、車の中でず〜っと抱えたまんまだったわよね?
(まぁな。)
龍ちゃんはそういう意外なところで素直なとこ、ちっとも変わってないわね。
(そっかねぇ?)
ええ♪
〜〜〜回想終了〜〜〜
〜クルル視点〜
「う〜ん・・・私から話せる一番の思い出話は、これくらいかな。」
「ほぇ〜・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
『・・・。』
リュウくんて、小さい頃からすごかったんだなぁ・・・。
「・・・あの、リュウジさんのその強さを見て、異常だって思ったことありませんでした?」
「そんなこと思ったこと無いわ。」
「そういえばそうだったね。」
・・・・・・・・。
「あ、そういえば龍ちゃんが生まれる前に」
????
「ラーメン食べたのが原因かな?」
「どんなラーメンですか!?」
「あ、それでラーメン好きになったのかなぁ?」
「そーゆー問題じゃないです!」
「ま、まぁまぁアルス・・・。」
ふふ〜ん、謎(?)は全て解けた〜♪
・・・って言っても最強の秘密はわかんなかったけど。
「ところで龍ちゃんの昔の写真、後で見る?」
「見たーい!」
「見たい・・・です///」
「見たい見たい!」
『見てみたいな。』
「どうでもいいな俺は。」
だって見たいもん。リュウくんの可愛らしい姿見たいもん♪
「あはは、しかし、こう振り返ってみればホント昔はいろいろあったなぁ♪」
「そうねぇ、あの頃が懐かしいわ♪」
「じゃ、リュウくんとまた一緒にこの家で暮らせばいいんじゃないの?」
「あぁ・・・まぁ、そうしたいんだけどね。」
?あれ?何か私変なこと言ったかなぁ?言いよどんでるし。
「・・・何か問題でもあるんですか?」
「いや、特に問題はないさ。」
「そうそう。今はちょっと難しいけど、近いうちにこっちに戻ってくるかもしれないしね。」
ふ〜ん・・・。
「まぁ、それはそうと・・・龍ちゃん、私達寝るとこある?」
「きったねぇ寝室ならあるけど?」
「ふ、僕達二人の愛にはどんな汚れさえも浄化させてしまうZE♪」
「素敵・・・。」
・・・あ、これはまた二人の世界に入り込んじゃうかも・・・。
「食器片付けろよ〜。」
「あ、は〜い。」
「デザートいるか?」
「チョコー!」
「はいはい。」
リュウくんは相変わらずスルーなんだねー。
さ、チョコチョコ♪
「ダーリン!愛してるわー!!」
「ハニー!!」
リュウくんが「テレビの音が聞こえねえだろーが。」って悪態つきながら二人にキックを放ったのはちょっとしてから。
うううううん・・・これは・・・微妙?どうなの?自分ではわかりません・・・。
ちなみに抱っこと見せかけて拷問コブラツイスト、高い高いのようなコークスクリューシザーズは、遥か前に三月さんが感想で言ったことをそのままネタにしました。俺自身がブっと来ましたんで♪