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第八の話 やぁっと騒動始まるよ・・・やれやれ<前>

更新遅れてすんませんでした。

『・・・。』


ん〜、こりゃちょっとまずいなぁ・・・今の状況。


説明。現在地は我が家のリビング。そして我が家には俺、久美、雅、香苗、涼子さん、エリザさん、美香、美紀、アルス、クルル、フィフィ、スティル、リリアン、ロウ兄弟がおります。まさに全員集合。

位置はまず俺の左右にはアルス、クルルが挟んだように座り、当の俺は長方形テーブルで言うと特等席(どう言えばいいんかわからん)に座っている。そしてアルスのいる右側にはスティルとリリアンがおり、対してクルルのいる左側にはロウ兄弟が座っている。ついでにフィフィは俺の肩に乗っている。テーブルからものっそい殺気が立ち上っている。ついでに雅達は和室へと退散してこちらの様子を見守っている。興味津々なご様子。で、俺は代表(?)としてテーブルに残ってこいつらの様子を見守っているわけだが・・・。




え?どしてこーなったか説明してないと?




・・・。




あ、忘れてた♪ってなわけで説明させてもらうんで。






「ただいま〜。」

すっかり暗くなった時間帯に俺は我が家へと帰宅。うん、疲れた。

「リュウジさ〜ん。」


いきなりクルルが俺に抱きついてきた。


「おい、何だよ。」

「り、リュウジさん・・・おかえりなさい・・・。」

アリスがリビングから顔を覗かせた・・・ボロボロ状態で。

「って、何だよその顔。ボロボロじゃん。」

「うぅ・・・魔王がお腹すいたーって言って・・・。」

あぁ、なるほど・・・空腹で暴れだしたか。

「あぁスマンスマン。ちょっと用事でな。」

「うぅ・・・ものすごくお腹すいた上に外にも出られなかったから暇で暇で死にそうだったよ〜。」

暇で死ぬってそりゃ恥ずかしい死に方だな。

「でも外に出たかったら誰か一人残して出ればよかったのに。」

「だって迷うもん。」

あそっか。

「そりゃ盲点だったな。」

「うぅ〜・・・。」

にしてもまぁ・・・ちょっと可哀想だな。腹減らした上に退屈させちまったし。

「とりあえずどきな。メシ作ってやっから。」

「はぁーい♪」

さっきとは打って変わって嬉しそうに返事するクルル。

「・・・。」

そして何故かちょっと不満そうな顔をしたアリス。

「おい、どうしたアリス?不満そうに。」

「別に・・・とゆーよりアルスだってば。」

「はいはい。」

素っ気なく言うアリス・・・もといアルスの抗議を適当に流してリビングへと入る俺。

「あ、後で治療してやっからな。」

「あ・・・はい。」

アルスに言うと少し嬉しそうに返事をした。

「・・・。」

今度はクルルがムッスー・・・。

「何か文句あんのか?」

「別に・・・。」

こいつも素っ気ねぇ。

「?」

全く訳がわからんな。




「そういやフィフィはどした?」

晩飯の焼き魚定食を食べながら聞く俺。

「ングング・・・何か枕の上で昼寝してから起きないよ?」

「ほぉ、昼寝ねぇ。」

「うん。ムグムグ。」

「・・・物を食いながら喋るな行儀悪い。」

「え〜?」

「え〜じゃありません。」

「はぁ〜い。」

魔王ってそーゆー教育してねぇの?

「・・・。」

「あ?どーしたアル・・・アリス。」

「いえ、ちょっと・・・つーか今確実に言い換えたでしょう!?」

「いやいやそーんなわきゃない。」

「棒読みで言っても説得力のかけらも無いですよ!」

「で、どしたん?」

(流された!?)

軽くショックを受けたような顔になったアルス。こいつはおもしろい。表情豊か。因みにほっぺと鼻に絆創膏を貼り付けているのはあしからず。

「えっと・・・やっぱり・・・仲間の事が気になってしまって・・・。」

あ、そんなことか。

「心配すんな。皆元気だったぞ。」

「え、あ、そうですか。よかった。」

「な〜んだ、元気だったんだ。よかったね。」

「つーかクルル。お前の仲間もいたぞ。双子の。」

「えぇ!?カルマとケルマもこっち来てたの!?」

「気付こうぜ、魔王さんよ。」

「へへ♪」

「いやそこ照れるとこじゃないって。」

「同感だ。はっはっは。」

「あはは♪」

「・・・って、ちょっとストップ。」

「「?」」



「何でリュウジさん・・・皆が無事なの知ってるの?」

「・・・あ。」



アルスとクルル、揃って硬直。

「あぁ、会ってきた。」

「「サラリと重大発言んんんん!!!???」」

綺麗にハモったな。

「ななな、何で居場所わかったんですか!?」

「おう、そいつらなら俺のダチがそれぞれ保護してやってるぞ。運よく皆俺の知り合いでよかったな。」

「・・・じゃ何でボクらに教えてくれなかったんですか?」

「めんどかったから。」

「「・・・。」」



沈黙〜・・・。







「「めんどくさいとかいう理由で黙ってんじゃねええええええええ!!!!」」







で。


「まぁとりあえず皆いたからよかったじゃないの。」

「「はい・・・。」」

頭にコブを付けたアルスとクルルは小さな返事をした。何故頭にコブ付けてるかというと、俺が殴ったから。大声でハモられたらうるせえし。夜だし。近所迷惑だし。

「で?やっぱ会いたいだろ?」

「そ、そりゃもちろん!」

「じゃ連絡しといてやるよ。今は夜だし、ダチんとこにいるから大丈夫だろう。」

「あ、ありがとうございます。」

いや、まぁにしてもホント運がいいとしか思えねえよな。皆して俺のダチな訳だし。

「さ〜てと、電話電話・・・。」

連絡するべく、電話を取ろうと立ち上がったと同時に・・・。



【ピンポ〜ン♪】



誰か来るんだよなこれが。

「ん、誰だこんな時間に。」

電話じゃなくてインターホンの受話器を取る俺。

「あいよ、どち・・・。」


言いかけて固まる俺。


あ、因みにうちのインターホンは受話器を取るとテレビのように画面が出て誰が来たかわかるっつー奴だ。一般家庭でも普及してるよな?あれ。


でさ、画面に出てたのは〜、雅と〜、涼子さんと〜、


スティルさんが出ててさ〜。


いきなりビックリよ俺は。

「・・・ら様でしょうか?」

『何だ今の中途半端に区切った間は。』

「イエ、ナンデモナイアルヨ?」

『日本語おかしくなっとるぞ。』

「・・・何しに来たん?」

『いや・・・スティルがどーしてもお前ん家にいるアルスとかいう奴に会いたいって言うから・・・連絡しようとしたら飛び出すし・・・。』

「・・・そうか、今開けるぞ。」

画面の横のスイッチを押し、鍵を開けた。客が来たらちゃんとお迎えするってーのが礼儀だから玄関まで行く俺。

「え、誰か来たの?」

呼び止めるクルル。

「あぁ、スティル。」

「ええ!?」

アルス立ちあがった。そりゃそうか。

「ちょっと待ってろ。」

そう言って玄関へと向かう俺。そこにはインターホンの画面に映っていた面子が揃っていた。

「龍二、こんな時間にスマン。」

「夜分にごめんなさい。」

雅と涼子さんが申し訳なさそうに頭を下げる。

「いや、気にすんなよ。」

「リュウジさん!アルスは、アルスはどこにグブフォオ!?」

飛び掛る勢いで迫ってきたスティルの顔面をぶっ飛ばす。

「あ、わり。条件反射だ。」

「「ひど。」」

楠田姉弟Wツッコミ。

「・・・あ。」

確認してみたらスティル気絶してる。やりすぎた。

「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」



「・・・まいっか。」

「「いやよくないよくない。」」



で、しゃーねえとゆーわけで・・・。



「お〜い、スティル連れてきたぞ〜。」

リビングに入る。

「「・・・。」」

「?どしたぁ?待望のお仲間だぞ。」

「・・・リュウジさん。」

「?」

「スティル・・・引きずるのやめません?」

「何で?」

「いや、何か見てて痛々しいから【ゴン】・・・。」

あ、やべ。棚の角っこにスティルの頭ぶつけちまった。痛そ〜。

「ん〜・・・まぁ大丈夫だろ。」

「いや大丈夫なわけねえだろ。」

おぉう、雅が後ろからヌっと登場。ヌっと。

「で?その子かお前の言う勇者とかいうのは。」

「え?あ、はい。アルス・フィートといいます。えと、よろしく。」

いきなり言われてドモるアルス。そして俺はスティルをソファの上に寝かす。

「で、私がクルル・バスティっていいまぁす♪」

クルルも自己紹介。こいつは人見知りしねぇな。誰とでも仲良くなれるだろう。いいことだ。

「俺は楠田 雅だ。よろしく。」

「その姉、楠田 涼子です♪」

雅の後ろからピョコンと出てくる涼子さん。

「あ、あの。ボクの仲間であるスティルを助けてくれて、ありがとうございました。」

律儀にもペコリと頭を下げるアルス。ふむ、礼儀正しいやっちゃ。いいことだパート2。

「へぇ〜、二人とも可愛いわねぇ♪勇者とかってもっと猛々しい人かと思ったけど、予想外だったなぁ。この子なんてまるで女の子みたい。」

「姉さん、初対面の人に失礼だぜ?」

「あ、ごめん・・・。」

雅に咎められて素直に謝る涼子さん。純粋なだけに一刀両断すんだもんなぁ。ま、俺はどうってことなかったがな。でもこの二人、アルスが男って思ってるようだな。

「あ、あの・・・。」

「ありぇ?アルスは女だよ。立派な。」

あ、アルス言おうとしたのにクルルに先言われた。

「マジかよ?」

「え〜!?私てっきり・・・ホントごめんね?」

本気で驚愕する二人。つか、そんなビックリすることか?

「あ、いいです別に。もうバレてもしょうがないし・・・。」

そりゃこっちの世界で素性隠してもねぇ・・・。

「まあ適当に座れ。お茶用意すっから。」

「あぁ、すまない。」

「私ミルクティー♪」

弟のほうが年上っぽいぞ涼子さん。

「あいよ〜。」

適当に返事をして台所へ向かおうとした。


【ピンポ〜ン】


また鳴ったよ・・・。


「あ〜今度は誰だよ?」

何となくかったるくなってきながらもインターホンの受話器を手に取った。


・・・。


取ったまではいいさ。


『こんばんは龍二くん。』

『こ、こんばんは・・・。』

『・・・。』


今度は久美親子+リリアンさんですかい・・・。


「・・・今開けるぞ。」

鍵を開けて玄関まで行く俺。後ろでは訝しげな顔をした皆様方がおられます。で、玄関先に行くと久美らがいた。当然か俺が開けたんだし。

「ごめんねぇこんな時間に。」

「本当にすまない。迷惑なことはわかっていたんだが・・・。」

「・・・。」

久美とおばさんが頭を下げてるのに対し、リリアンは俺をじ〜っと見つめてるだけ。何でやねん。

「いや、いいけどさ別に・・・理由は?」

まぁよかねえけどな。食事中に。

「それが・・・。」

「・・・アルスはどこ?」

「っとゆーわけなのよ。」

はい、納得。要はリリアンもスティル同様、アルスが心配で飛び出してきたわけだ。

「はぁ。わぁったよ。ま、入れや。スティルもいるぞ。」

「・・・わかった。」

スティルは別に何の反応も無しなのねん。

「お〜い、も一人お仲間が来たぞ〜。」

「え・・・リリアン!」

「アルス、無事で何より・・・。」

いっつも無表情だよなぁこいつ。嬉しいんかわからんわい。つーかこんな時間に押しかけてくんなや。

「?その娘は?」

クルルに注目するリリアン。

「私?クルル・バスティだよ♪」

かわいらしく言わんでよい。

「・・・よろしく。」

どうでもいいのねん。

「・・・それより龍二。」

「ん?」

いきなり久美に声を掛けられた。あ、リリアンだと思った人はごめんちゃい♪何か謝っちゃったけどなんでだろうなぁ?

「君・・・もしかしてこの二人を家に置いているのか?」

「?いきなり何言い出すんだオメェは?」

「いいから答えろ!」

おっとぉ、いきなり顔を近づけるから思わず仰け反っちまったよ。それにさぁ、大声上げるから周りの連中黙っちゃったじゃん。

「ああそうだが何か?」

「・・・。」

じーっと睨んでくる久美。あはは、睨まれるような事した覚えはないんだがなコンチキショウ♪

「・・・とりあえずどいてくんねえか?」

背中痛いし。顔超近いし。息かかってるし。

「・・・。」

「お〜い、どいて〜。」

「・・・。」

「もしも〜し?」

「・・・。」

「お〜い。」

「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」








『どけっつってんだろーがさっさとどけや。』








【ズビュン!】



「す、すまない!」

すぐに離れて頭を下げる久美。全く、言いたいことあんなら俺みたいにハッキリ言えよ。でもさ、俺言いたいこと言っただけなのに何で皆してビビったように縮こまっちゃってんの?少しショックよ俺?傷ついちゃったよ俺?俺のハートは繊細なんだぞ?ダイヤモンドのようなハートなんだぞ?

「いやダイヤは硬いだろーが。」

また雅に思考読まれた!!

「声に出てたっつーの。」

あらん、マジ?

「まいいや。で?何でそんな怒ってんの?」

「だ、だって・・・一人暮らしの男性の家に女の子二人置いておくっていうのはどうかと・・・。」

・・・。

「お前・・・。」

「?」

「よくアルスが女だってわかったな。」

『そこかい。』

全員ツッコミ。一人ボケな俺。疎外感。あぁ寂しい。

「大丈夫なんじゃないのか?少なくともこいつはそんなこと寝てる奴にしないし、とゆーか頭の片隅にも置いてないだろう。」

「そ、そうか・・・ごめん、怒鳴ったりして。」

雅のフォロー?を聞いて謝る久美。つーかそんなことって何だ?あれか?寝てる時に顔に落書き、略してラク顔って奴か?



・・・。



やってみたいから今度やったろか。どっちかに。

「油性ペンでいいかね?」

「へ?」

久美にキョトンとされた。そりゃそうか。

「もう久美ちゃんたら嫉妬しちゃってねぇ♪」

「ホント、口調は男勝りだけど可愛いわよねぇ♪」

「か、母さん!涼子さんまで!!」

何かエリザさんと涼子さんにからかわれてるけど何の話だ?よくわからん。

「まぁ何はともあれ全員集合でよかったじゃないか。」

雅、お前いいまとめ役になれるよ。

「そうそ!助けてくれた人達が皆いい人達でよかったじゃん!」

クルル、もっともなことを言う。ところがリリアンが思案顔になって・・・。

「・・・ところでフィフィは?」

「あ。」


忘れてたな〜・・・。


「ま、いいじゃん。」

「よくない!!とゆーか私もさっさと起こせ!!」

おお、和室から飛び出してきた。お目覚めですかい。そして口悪ぃぞテメェ。そんな子には・・・。

「ひっ!?」

ささっとアルスの髪に隠れる妖精。キンチョール出そうとしてたのが見えたか。

「フィフィ・・・。」

「あ、リリアン!ってあれ?スティルは?」

「そこで寝てる。」

「あ、ならいいや。」

スティルってこいつらの中ではどーゆーポジションなんだ?大体わかるがな。あえて言わん。

「ふ、二人ともいくら何でも放置っていうのはどうかなぁっと・・・。」

お前が抑え役かアルスよ。大変だなぁ勇者も。いろんな意味で。

「え?寝てるだけでしょ?じゃ大丈夫だって!」

「スティル・・・意味は鋼。打たれ強い。だから平気。」

「英語かよ。しかも正しくはSteelスティールだろ。」

さすが優等生の雅。ツッコミにも知識が入っている。まぁ『名は体を表す』ともいうな。

「あら、妖精って大人でも見えるのね?」

「ネバーランドね。」

エリザさんと涼子さんは何ともFantasticファンタスティックな話してる。ネバーランドてピーター○ン住んでるとこだっけ?いいよねあのアニメ。

「よ、妖精って・・・本物?」

久美よ、今更驚くことでもあるまいに。

「って、皆は驚かないのか?」

「別に?虫と勘違いしたってことぐらいで。」

「こーゆーのがいても変じゃないし。」

「いいじゃないの妖精♪」

「可愛いし♪」

「・・・これはあたしがおかしいのか?そうなのか?」

そうなんだろうな。

「君今頭の中で失礼なこと考えてなかったか!?」

「はい?何のこっちゃ?」

「うぅ・・・龍二がいじめる・・・。」

蹲ってしくしくと泣いてるおバカさんはほっておこう。

「それにしてもまぁこんな時間に全員集合とは・・・。」

・・・ん?ちと待てよ?アルスの仲間は全員いるよな?そんでそいつらは俺のダチんところで世話になったんだよな?で、クルルの場合は部下?の双子がいて、そいつも俺のダチが世話してっから・・・。


【ピンポ〜ン】


・・・やっぱな。


「おい、龍二。誰か来たぞ?」

「受話器取らんでもわかるわい。」

「?」

雅がキョトンとした顔になった。それを尻目に玄関まで行く俺。もう誰が来たかはわかりきってんだよ。

「・・・。」

ドアスコープから覗いてみると・・・。

「やっぱな。」

予感的中。


【ガチャッ】


「よお。」

「あ、リュウちゃん。」

「こんばんはー!」

「・・・。」

「・・・。」

「夜分遅くにすいません。」


あ〜、一番上は俺だから二番目から紹介。


香苗

美紀

美香

カルマ?

ケルマ?


・・・美紀と美香なら付き合い長いから検討はつくが、ケルマとカルマだけはわからん。

「やっぱな。まぁ入れや。」

「あれ?私達がこんな時間に来たのに疑問ないの?」

「先客がおりますからなぁ。」

「「「?」」」

姉妹そろって首を傾げる。変なところで息があっとるのがスゲェな。

「あ、ちょっと待ってろよ?」

とりあえず玄関に立たせてリビングへと戻る。

「どうしたんだ龍二?」

「スマンスマン。香苗が来たからさぁ。」

「あ、香苗ちゃんも来たの?」

エリザさんが涼子さんとお話の途中でこっちに振り返った。そういや仲よかったっけこの二人。

「そうなんだが・・・クルル?」

小声でクルルに呼びかける。

「?何?」

「お前が魔王っていうのはアルス以外にはバレてねぇんでな(スティル以外)。」

「うん。」

「そんでな、今玄関にカルマとケルマがいるんだがな。」

「うん。」

「お前が魔王っていうのはスティル起きるまででいいから少しの間黙っててもらえないか?今の時間に問題増やされたらたまんねぇからな。」

「うん。」

「・・・まぁ返事するだけマシだな。」

「へへっ♪」

何故か照れた。

「よし、んじゃ頼む「魔王様ぁ!!!」・・・。」


はい、計画台無し♪


「あ、カルマにケルマ。元気してた?」

「元気してたじゃないですよぉ!!」

「おい、抱きつこうとすなこのバカ。」

突然入ってきたカルマとケルマ(やっぱどっちかわからん)がクルルと再会を喜び合って・・・んのかわかんねぇ。まぁ一応喜び合ってる間に、香苗達がリビングに入ってきた。

「ちょっとカルマくん、ケルマくん!」

「あ、香苗。」

雅がいち早く気付く。

「あ、雅くん。久美ちゃんも来てたんだ。」

「来たのか、香苗。」

久美、いつの間にか復活。

「久しぶりね、香苗ちゃん。」

「一ヶ月ぶりかしら?」

ちゃっかりテーブルを囲んでリリアンとお話をしている涼子さん達。馴染んでるねぇリリアン。

「涼子さんもエリザさんもお久しぶりですね♪」

「こんばんはー♪」

「・・・どうも。」

「あら〜美香ちゃんと美紀ちゃんも来たの〜?」

そういや美香と美紀は涼子さんとエリザさんのお気に入りだとか。マスコットみたいな感じだしな。

「あれ?またお客さん?」

「きゃー!この子可愛い!!」

「って、にゃああああ!?」

「フィフィ!?」

あ、アルスの肩に乗ってたフィフィが香苗に捕まった。言うの忘れてたな。香苗が可愛いの好きだっていうの。

「すごーい!妖精さんだぁ!!」

「・・・きれい。」

「ちょちょちょ、何あんた達!?く、苦しい、苦しいって!!」

美紀と美香を交えた頬ずり合戦に、俺はただただ見てるだけ〜♪

「ってリュウジ!見てないで助けてよ!」

「んにゃ、楽しいから見とく。」

「裏切り者――――!!(泣)」

あ、泣いた。

「・・・ちょっと。」

「?」

リリアンが肩を叩く。


ついでに顔がすごい。怒ってんのかねこりゃ。


「何だ?」

「・・・あの子。」

指差した先には・・・ケルマ?カルマ?どっちだっけ?顔似すぎ。

「へ?僕?」

「・・・。」


「今・・・『魔王様』って言った。」


『あ。』


イェイ、結構重要なこと忘れてた・ぜ☆

「ま、魔王!?」

うぉう!?スティルが起き上がった!ビックリ!!

「あっちゃ〜バレちゃった。」

「ケルマ・・・。」

「す、すいません!!」

あ、あれがケルマか。ややこしい。

「く!魔王め、今ここで成敗ギャブッ!?」

杖を振りかざそうとしたスティルの眉間に『新明解国語辞典』を投げつけて黙らせた。【ゴスッ!】といい音がした。確実に角っこに当たったね。確信犯ですけど俺。

『・・・。』

「何だ?」

『何でもありません。』

俺と気絶したスティルを除く全員がビシっと敬礼した。うちは軍隊か。

「何気にスティルとリリアンよりリュウジさんのがひどい・・・。」

アルスが何か言ってるが、気のせいだ。


あ〜あ、問題増えちまったよ。ねみ〜。


ってな感じで、後半に続く!


あ、初挑戦の短編小説『嫉妬したがり屋』もよろしくお願いしま〜す。珍しく普通な主人公です。多分。

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