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第七十四の話 新キャラ?いいえ、新剣です。<前編>

新キャラ・・・ですかね?一応。

〜龍二視点〜



〜夜12時〜



【ジャーーーーキュッ】


ふぅ…洗い物終わりっと。いやいや、テレビ見てたらこんな時間だぜ。あ〜ねみ。


「ふぁ……。」


さ、あいつらもさっさと寝ちまったし、俺も寝るかな。




【…………ォォォ】




……ってありゃ? 何か音が……




【ォォォォォォオオオオオオ】




………予想外の轟音だった。



「? 外か?」


庭のガラス戸を開けて夜空を見てみる。



【オオオオオオオオオオ】



……何か彗星が飛んでた。



【オオオオオオオォォォォォォ………】


あ、見えなくなった。


【……ドーン】


あ、光った……つーか落ちた?


「……あっちか。」


確かあの方角は学校の近くの小山。この家からなら大して遠くはねぇな。


「……………。」




フフフ、好奇心が沸き立つぜ。




「さ、準備準備。」


パジャマからいつもの服装に着替える。ヘッドフォンも忘れない。


あ、アルス達どうすっかなぁ?


「……。」


【スッ】


ちょこっと襖を開けて和室の中を覗き込む。


「スピー……。」

「スー……スー……。」

「うぅ……グス……メイド服いや……ムニャ。」


…………。


「よし行くか。」


とくにアルスは起こさない方がいいだろう。うん。






〜山道〜



「ふ〜……今夜は冷えるな。」


確か今晩の最高気温は零度っつってたな……春も近いってのにまったく。


にしてもさっきの彗星……何だったのやら…………もしやマジで隕石? そうなら○でも鑑定団に持ってってみっか。生活費生活費♪


……あ、それともエイリアンか?よし、襲ってきたら気分転換にサンドバッグにしてやろう。


「よっと。」


山道の階段を上りきり、山の頂上に辿り着いた。


「おぉ?」


で、目の前に広がっていた光景は見事なクレーター。周りの木々も薙ぎ倒されてるし。しかもまだ煙が立ち昇ってるし。


こんだけでかけりゃ音もすごいだろうに……何で皆起きないんだ?おもしろいもん見れたのに。


そうそう、それよりお目当てのもんは………あ、あった。





……………いや、あるにはあったが………。




「……剣?」




クレーターの真ん中に何か剣刺さってた。



いや、こういうのは大体隕石ってのが決まりじゃね? なのにうっわぁファンタジー。ファンタジーなのは勇者と魔王と妖精だけで十分だっつーの。


……ま、いいか。


「よっと。」


とりあえずクレーターに飛び込んでみる。結構深いな……。


「……。」


剣の傍まで行ってみて、よ〜く観察してみた。


まず全体的に若干青い……んでもって細身。鍔の部分はX字型の装飾で、真ん中が丸い銀色のパーツが付いている。柄は何か日本刀とかで見られる紐をグルグル巻きにした感じ。柄頭には青い宝石が付いている。



まず一言。古臭い。



「……まぁ売れるっちゃ売れるか?」


とにかく引っこ抜いてみっか……。


「そらよっと。」


柄を握って軽く持ち上げたら、スポンと軽々と抜けた。思ったより軽い。


刃渡り2センチ弱ってとこか? 刃の付け根部分が細く、真っ直ぐ鋭い刃が伸びている。突いても切っても効果的って奴だな。


「……う〜ん……。」


……これ売れるのか?


「…………………………。」


……ふむ。


「まぁ生活費の足しにはなるk」

『なるか。』



……………。



「?んにゃ?誰だ?」


今どっかから凛とした声が……気のせいか。


『前だ前。貴様の目の前だ。』

「?」


目の前…………木、木、木、木、木………。


『……わからんか?手元を見てみろ。』

「はにゃ?」


左手を見てみる……。


「……何もないが。」

『いつまでとぼける気だ。右手だ右手。』

「?」


剣持ってる方の手か?


『………これでもわからないと言うのか………





今、貴様の持ってる剣だ。』


「…………。」


剣?


『まったく……ようやく気付いたか。』

「……………。」






【ザックザックザック】

『おい何地面を掘っている。何で私を穴の中に入れるって待て待て待て土被せるなウプッ!?』


えっさほいさえっさほいさと土をどんどんどんどん被せていってと。


「ふぅ。」


これでよし……さ、帰って寝よ♪


『待て!置いて行くな!つーかせめて私をここから出せ!』


背後から何か聞こえるが、おそらく風に揺れた葉っぱがこすれた音だろう。無視だ無視。


『いやだから待てって!出せ!出してくれ!いやつーか出してくださいお願いします一生のお願い何でも言うこと聞きますからホントマジでお願いします助けてえええええええ!!!!』


……………………………。


「……チッ。」


剣が涙声で叫んでんじゃねえよ……まったく。


【ザザザザザザザ】


高速で土を掘り返してさっきの剣を取り出す。


『き、貴様殺す気か!?』

「剣は殺せんだろが。」


怒ってるようだが、顔無いからよくわからん。


目の前にかざして見れば、何か銀色の部分が光って見える。


『まったく……何で私が転送されて早々こんなひどい目に……。』

「転送?」

『いや、何でもない……とゆーより貴様、普通に私と話してるが動じないのか?』

「おう。」

『あっさり肯定!?』


さっきので慣れた。


「つーかお前何?何で剣が喋っちゃってんのバカか。」

『バ……!? き、貴様初対面に対してその口は』

「さっさと質問答えろバカ。」

『……すっごいムカつく………はぁ…………まぁいい。』


剣がため息吐いたようだがまったくわからん。


『私の名は“エルフィアン”だ。訳あって剣をやってる。』

「あ、そ。」

『聞いといて何だその淡白な反応は!?』

「ぶっちゃけ剣の名前なんざどうでもいい。ノリで聞いてみただけだし。」

『ひどくない!? 何かお前ひどくない!?』

「そういう性格だからどうにもならんわい。」

『うぅ……。』


つーか剣……えっともといエルフィアンねぇ……長ったらしい名前。


『……とにかく、私は名乗ったんだから貴様も名乗れ。』

「荒木龍二。以上。」

『すっごい簡単な紹介だなオイ。』

「どいたまして。」

『褒めてない。』


あ、そ。


「……で?結局のとこお前何?空から落ちてくるなんて普通じゃねえだろ?」

『……まぁ、それはその……なぁ?』

「埋めよっと。」

『待て待て待て待て待ってください!!』

「じゃさっさと言えや。」

『……まぁ話せば長いからここでは……。』

「長い話は嫌いだからテメェなりに手短に話せよさもなければ折る。」

『努力します。』


即答だった。


「ま、今眠いし明日の朝にでも話せや。」

『わ、わかった……。』


とりあえず山下りるか。




ふぅ……にしても変なのに出会っちまったなぁ。








帰ったらアルスが寝返りうったクルルの踵落としを顔面に食らっていた。


因みにモチーフにしたのは何かわかる人〜?

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