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第六十三の話 守りたい

第四部ですけど・・・今回ちょっといろいろハードです。

〜龍二視点〜



【ボーン ボーン ボーン】←時計の音



ありま、もうこんな時間かぁ。



「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

「・・・アルス達、遅いねぇ。」

「そだな〜。」


・・・七時には帰ってこいっつったのに・・・もう八時過ぎちまったじゃねえか。


まったく・・・せっかくあいつらの好きな物作ってやったってのに。


「あいつにもケータイ持たせとくべきだったかね〜?」

「ケータイ?」

「ん、こっちの話。」

「・・・。」

「・・・。」



・・・にしてもホントおっせ〜・・・。



「・・・二人とも、何かあったのかなぁ?」

「さぁな。何とも言えん。」

「・・・心配じゃないの?」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「・・・いや、大して。」

「今の間何?」

「気ニシナーイ。」

「すっごく気にする。」

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」


・・・はぁ、まったく。


「・・・心配なら探しに行ったらどうだ?」

「・・・。」


う〜ん・・・沈黙。


「・・・ダメだよ。」

「んにゃ?」

「二人がちゃんと仲直りしたらすぐにでもお祝いしてあげたいって思ってるのに、私が出てる間に帰ってきちゃったら嫌だもん。だからここで待ってるの。」

「・・・。」

「それに、アルスなら大丈夫だと思う・・・きっと。」

「・・・・・ふ〜ん、そ。」


こいつなりに考えてんだなぁ・・・あぁしみじみ。


「まぁ、俺らが行かなくても他の奴らが探してくれてるさ。」

「?どうして?」

「さっき連絡しといた。俺の知人友人含めて全員に。」

「全員に!?・・・いいの?その人達に迷惑じゃない?」

「気ニシナーイってことで。」


あいつらも何かと心配性だしな。


「・・・ところでリュウくんは行かないの?さっきからずっとパズルしてるけど。」

「メンドイからパス。」

「・・・それだけ?」

「おう。」


・・・・・・・・・


「こことここで・・・・・・・・・・・よし。」


後少しだ。


「・・・リュウくん・・・。」

「?」

「あのね・・・。」


何かクルル言いたげな顔してっけど・・・何だ?





【〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜♪】





「?電話?」


ケータイからか。相手は・・・



あぁ、あいつか。



【ピッ】

「もしもし?」









〜フィフィ視点〜



「おらよっと!」

【ガスッ!ドサッ】

「ぐぅっ!」


あ、アル・・・!


「おいおいおいおい、さっきの威勢はどこいったんだぁオラァ!」

【ガス、ガス!】

「かはっ!」


・・・・・・!!


「くはっ!・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

「何だよもう終わりかぁ?」

「俺らまだまだ遊び足りないんだけどぉ?」

「ギャハハハハ!!」





・・・アルス・・・





「・・・くっ・・・!」

「お?まだ立てるんだぁ。」

「へ〜、じゃもっと痛めつけてやってもいいんだなぁ?」



「アルス・・・ダメ・・・!」


ぐぅ・・・こ、声が・・・。


【ガシッ!】

「あぐ・・・。」

「じゃ俺から行きまーす。」

「おう、やれやれー!」


アルスが・・・羽交い絞めに・・・


「せーのー!っしょーい!」


【ガッ!】


!!?


「ぐぅっ!」


「しょーい!」

【バキッ!】

「しょーい!」

【バキッ!】

「そぉらっしょーい!!」

【ズガン!ドサッ】


「か・・・・・・はぁ・・・。」

「・・・。」



何で?



「おらおらおら、まだ終わんねえぞ。」

「さっきボコボコにやられたからなぁ。これは当然の報いなんだぜぇ?」



何でアルスが・・・?



「おいオメェら、殺さない程度にしとけよ?後々メンドっちぃからな。」

『うぃーす。』



・・・・・・・・・・・。






許さない・・・



アルスは・・・何にもしてないのに・・・



なのに・・・・・・



こいつら・・・・・・絶対に・・・・・・






許さない!!!!







『風よ、切り裂け!!』



【バキィイイイン!!】


「!?な、何だ!?」

「アルスーーーー!!」





〜アルス視点〜



フィフィの・・・声・・・?


「フィ・・・フィ・・・。」


く・・・目が霞んで・・・


【ガシッ!】


「ぐゎ!何しやがるやめろ!」

「このおおおおお!!!」


・・・フィフィが目の前の男の顔に・・・。


「離れろ!離れろっつってんだろーが!」

「んぎいいいいいい!!!!」


くっ・・・・・・体が・・・



フィフィ・・・!



「この・・・ハエが!!」

【ベシッ!】


「かはっ!」




!!!




「フィフィ・・・!」

「あ・・・ぅ・・・。」



フィフィが・・・目の前で・・・



「この野朗・・・図に乗ってんじゃねえぞ!」

「!?」


【ガスッ!】


「!ぐぅ!」




フィフィは・・・絶対に踏み潰させはしない!




「ちぃ・・・邪魔だオラァ!」


【ガッ!ガスッ!ゴッ!】


「・・・!」



く・・・ぁ・・・!!



「おい、やめとけ。死ぬぞそのガキ。」

「だ、だってよリーダー・・・。」



はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。



「・・・おいガキ、一ついい提案があるんだけど。」



・・・・・・・・・?



「それをよぉ、あぁオメェが今抱えてる妖精のことな。それをこっちに素直に寄越してくれねぇか?そうすりゃこれ以上痛い目見ずに済むんだけどなぁ?あぁ、もちろんタダとは言わねぇぜ?


金をやるよ。それ相応のな。どうだ?いい話だろ?」



!・・・・・・・・・・・・。



「こぉんないい話ねぇぜ?お前は助かるし、金は手に入る。一石二鳥じゃねえか。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。










「・・・ふざけるな・・・。」

「あ?」






「フィフィは・・・ボクの仲間だから・・・お金なんかで・・・絶対に買えない・・・仲間だから・・・」



残された体力で、何とか立ち上がる・・・。



「アナタ達のような人間には、絶対に・・・




例えボクが死んだとしても・・・渡さない!!」





足はふらつくし、体中の節々が痛い。おまけに頭からは血が出て、口も切れ、目が霞む。










それでもボクは・・・フィフィを守りたい。



謝って・・・もう一度、元の仲に戻りたい・・・!




「あんだあんだ?ガキのくせにカッコつけやがってよぉ。」

「・・・チッ。なら。」


【ドン!ドサッ】


「ぐぅ・・・!」


蹴り倒されて、体に激痛が走る。



それでも・・・絶対にフィフィは離さない!




「望み通り、殺してやるよ。」

「いいのかよリーダー?」

「はん!どうせこんなガキ一人、どっか別の場所に捨てちまえばバレやしねえよ。」

「それもそうっスねぇ。ギャハハハ!」



あぁ・・・く・・・・・・・



もう・・・意識が・・・



「フィフィ・・・。」





薄れゆく意識の中・・・ボクは呟いた。














「守ってあげれなくて・・・ごめんね。」







「おらぁ!」



鉄棒が振り下ろされるのを最後に・・・









ボクの視界は・・・暗闇に閉ざされた。


もうこんなハードな話はいやだーという方、次の話でこんな暴力沙汰な話終わります。見捨てないで(泣


あ、ごめんなさい。続きます。

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