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第四の話 あれ、まだ騒動起こんないの?



〜龍二視点〜



…………………………………………




……ふぁ?あ〜……朝かぁ。




ん、どーも。前回は作者視点で話を進めていましたが今回は俺からの視点で物語を進めていこうと思っております龍二だコノヤロー。


前回、魔王とか勇者とか名乗る女っ子二人とちっこい女っ子一人・・・いや、一匹?どっちゃでもいいか。を、我が家に泊めて差し上げておりますそうろう




とりあえずベッドから這い出て目覚ましを見てみる。


「……。」


現在時刻、八時半前。


「遅刻か……。」


ま、慣れたし。どーせ朝は数学だ。数学なんてくそ喰らえと思ってる俺にとっちゃ好都合だし、のんびりと朝飯作るかな。


そう思いつつ昨日と同じ服に着替える。同じ服を二日連続で着ることにより、洗濯による水道代を減らす(汗かいた場合は除く)。そして俺のトレードマークと呼ばれているヘッドフォンを首にかけ、リビングに入るとふと思い出した。


(あ、客居るんだった。)


とりあえず奴らも起こすか〜ってことで、和室へ行ってみる。


「……。」


ふむ……この状況を説明すると……


クルルがアルスの腹の上に踵落とし喰らわせた感じになってスヤスヤ眠っている。


アリスが苦しそうに呻きながら『う〜んもう虫は勘弁してくださ〜い……。』って言いながら寝てる。


フィフィが枕の上で寝てる(小っちゃいからな)。



……おもしれーけど、とりあえず起こすか。



「ほれ起きろ。」


ためしにクルルの頬を軽く叩く。


【ペチペチ】


「……。」


【ペチペチぺチ】


「……。」


【ペチペチペチペチ】


「・・・。」


【ペチペチペチペチペチペチペチペチペチベチベチベチベチベチベチベチベチベチバチバチバチバチバチバチバチバチバチドカバコドゴベキグシャ】



〜数分後♪〜



「お…おはよう…ござい…ます。」

「ん、おはよう。」


軽く重症(どっちやねん)のクルルと寝ぼけ眼のアルスとフィフィが和室から出てきた。何でクルルがあんなになってんのかは知らん。


「あの、リュウジさん…。」

「何だ?」


アルスが聞いてきた。何を言いたいかは予想できた。


「何でこの人ボロボロなんですか?」

「知るか。」


とりあえずあえてスルーしといてと。今日の朝ごはんの献立は洋風にトーストとサラダと牛乳とイチゴジャムだ。それらをテーブルに並べていく。


「ほれ、食え。」

「「「い、いただきます。」」」


食事の前の定番挨拶をしてメシを食い始める俺ら。


「ん〜、このジャムおいしい〜♪」


フィフィはジャム塗ったトーストにかじりついてるが、明らかパンの方がでかい。しがみついてるみてぇだ。それはそれで何か愛敬があるからよしとしよう。


「言っとくが、そのジャムは俺の手製だぞ。」

「え、ホント?」

「嘘つく理由はねぇ。」


ま、ジャムなんて作ろう思ったら作れるしな。


「にしてもリュウジって料理上手よねぇ。」


いきなりのフィフィの誉め言葉。


「そうか?」

「そうよ。うちの仲間達全員まともな料理作れないしさぁ、こういうの久しぶりに食べたわぁ♪」


ふ〜ん、そりゃ大変なこって。


「い、いきなり何言うのさ!」


アルスがいきり立つ。


「事実でしょ!」


反論するフィフィ。


「それでも言っていいことと悪いことがある!!」

「言っていいでしょが別に!!」

「よくない!」

「いい!」

「よくない!!」

「いい!!」

「よくない!!!」

「いい!!!」

「よくな【バン!!!!】……。」


やかましいから机を叩く。


『黙れ。』

「「はい。」」


大人しく座る二人。あ、テーブルにヒビが。力加減間違えたか。


……とと、そろそろ行かないとさすがにやばいか。


「じゃ、俺行くわ。」

「え、どこに?」

「どこって・・・学校だ。」

「ガッコウ?」


学校ぐれぇ知っとけ。


「とにかく留守番頼むぞ。出掛ける場合は一人か二人家にいとけ。いいな?」

「え、ちょっ…」

「じゃ行ってきま〜す。」


ショルダーバッグを肩に担ぎ、家を出た。あいつらに留守番まかせていいものか、少し抵抗はあったがしょうがないしな。






さて、とりあえず学校へとのんびり歩くこと数十分。すでに学校では一時間目の授業は終わっている。


あ、そういや二時間目英語だったな…とするとあの先公か。まぁあの人は嫌いじゃないし、むしろ好きだが、いかんせん性格がなぁ…あ、そうこうしてるうちに学校に着いた。


「やれやれ…。」


とりあえず下駄箱に靴を入れて上履きを履き、教室に行く。そして教室の前に立ち、これから起こることに少し憂鬱になりながらも…。


【ガラリ】


戸を開ける。


「はよざいあ〜す。」

「をっそい!!!!」


【ズドドドドドドド!!!】


白いチョークが俺目掛けて飛んでくる。それも一個じゃない、かなりだ。


「ほい、ほいっと。」


そしてそれらをヒョイヒョイとかわし、または叩き落とす。手が汚れるけどまぁ洗えば落ちる。


そしてしばらくしてチョーク攻撃が終わった。


「チッ!今日も負けか。」

「まだまだ青いぜ神楽さんよ。」


あ、神楽さんてのはうちの担任だ。本名、神楽 真弓まゆみ。いや、先生にさん付けってどうよ?て思った奴はいるだろうな。気にすんな。

髪が茶髪のロングストレートが特徴で、微妙に吊り上った目と端整な顔立ち。まぁ性格はかなり男勝りで、さっきの通り遅刻した奴にはチョークという罰が待ってる。何かコレ避け切ったのはどうやら俺だけらしい。そんな奴なのになぜか知らんが校内にファンが多いというのは驚きだ。


「ったく。昨日だけか遅刻せずに来れたのは。で?原因は。」

「寝坊に決まってんだろ。」

「ふ、相変わらず挑戦的だな。」

「コミュニケーションと呼べ。」

「まあいいさ。さっさと座りな。つかもう終わるがな。」

「はいは〜い。」


会話聞いてると傍からしてみれば何か友達と話してるように見えなくもないかもな。とりあえずいそいそと俺は自分の席に座る。場所は後ろから二番目の窓際。ちょうどいい風が入ってきて俺にとってはめちゃくちゃいい席だ。さて、教科書でも開



【キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン】



…鳴りやがった。さすが神楽さん、時間正確。



【キ〜ンコ〜ンカ〜ン…ゴ〜ン…】



『って鐘かい!!』


クラスの心が一つになるチャイムだった。





「やれやれ、お前は相変わらずだな。」


休憩時間になってのんびりしてると、雅が声を掛けてきた。別名クスダマサ。


「本名カタカナにしただけじゃねぇか。」


あうち、心の中にまでツッコミを。


「で、何が相変わらず?」

「相手が神楽先生で堂々と遅刻なんてできねぇぜ普通?」

「へっ、あの人の攻撃はワンパターンなんだよ。大体、チョークを投げ続けりゃいいってもんじゃねぇし、何より全ての攻撃が全部ピンポイントで胴体目掛けてほとんど一直線に投げてくるから避けんのに造作もない。もうちょいばらまくような感じだと・・・。」

「お前どこの世界の人間だ。」


相変わらずツッコミが冴えてんねぇ。


おっと、そうだそうだ。


「あのさ、ちとばかし相談したいことがあんだが。」

「何だ?」


ついでだからアリスの仲間の情報でも集めておいてやるか。


「最近「リュウちゃーーん!」沈め。」


背後から飛び掛ってきた香苗に軽く裏拳打ち込む。


「あいや〜!」


まぁ何ともチャイナ風な間延びした叫び声だこと。あ、誰かの机吹っ飛ばした。まあそんなのどーでもいいや。


「まったく、いつになったら遅刻癖を直すんだ君は?」


吹っ飛んだ机を避けて久美が俺に歩み寄ってきた。大半の、つーかクラスの男子全員が何か俺にすっごい目力光線ぶつけてきてんだが、鬱陶しいから軽く睨みつけて視線を反らさせた。


「いいだろ別に。いろいろあんだよ。」

「いやぁ相変わらずモテモテだなぁお二人さん。」


あ、これ俺らじゃなくて別の奴。まぁ声でわかったさ。


声の主は佐久間 恭田きょうた。大柄で、いっつもカジュアルつーか派手な格好、いわゆるパンク野郎みたいな、しかもジャラジャラといろんなモンをくっつけてる奴。染めた金髪が特徴?的だと本人は言う。しかも無類の女好き。趣味はナンパだとよ。まぁ顔はいいとしよう。だが性格がなぁ…鬱陶しいというか何と言うか…とりあえず一生結婚できねぇだろなぁ…あ〜残念。


「ハハ…何とも切ない紹介をありがとう…。」


って何も言ってねぇじゃん俺。あ、座り込んで床にのの字書き出した。いじけたなこりゃ。


「ところで昨日のニュースを見たか?」


久美がいじけてた恭田を無視して話題を振った。


「ニュース?」


そういや昨日はいろいろあってテレビなんて見てなかったなぁ。あ〜あ見たかったドラマ録画しときゃよかった。





「昨晩、近所のグラウンドで火事が起こって駆けつけた警官が何者かによって失神していた、という暴力事件があったらしい。犯人は逃走中だそうだ。」



それ俺やん。



「えぇ、それって恐いよ。」


復活した香苗も参加した。頭から少し血が流れてるのはご愛嬌。


「それで犯人の特徴ってわかったのか?」


雅が聞く。


「いや、それが昏倒させられた時に記憶が吹っ飛んだらしい。ましてや夜中だったからな。」


あ、記憶飛んだんだアレで。


「暴力事件かぁ、おっそろしいな。」

「しかも放火だろ?世の中物騒だよなぁ。」


あ、恭田復活したんだ。よかったなぁ。そのままくたばってりゃよかったのに。


「…?どうした龍二?さっきから黙り込んで。」


久美が俺の顔を覗き込む。


「ん〜………。」


……言ってもいいだろうか?言ったらこいつらに何言われるかわからんが…でもこいつらの反応見てみてぇしなぁ…。


「実は俺、犯人知ってるんだよな。」

「ま、マジか!?」


おお、恭田が食いついた。


「ああ、モロマジ。」

「モロマジて何だ。」


雅のツッコミ。


「で?誰なの犯人。」

「そうだ、もったいぶらないで教えろ。」

「俺。」



もう何かいろいろメンドイのであっさりと言いました♪



『……。』


無言……。


「ま、まぁたまた〜!」

「そんなの冗談だろ〜?お前らしいぜ。」

「そうだぞ。バレバレだ。」

「お前も嘘下手になったなぁ。」


あっはっは、と笑う皆様。


「いや今回は大マジ。」

『……。』


まだ無言…。


『…マジ?』


ハモんな。


「うん、マジ。」

『……。』










『えええええええええええええ!!!???』





後から他の奴に聞いたら、この声は校庭まで響いたそうな。


「おいおいおいおいおい!!いいのかよこんなところにいてよ!!」

「へ?どうゆうこった恭田。」

「いやだって、罪犯したんなら自首したほうが…。」

「あぁ、そりゃあっちが鬱陶しかったから無問題もうまんたい。」

『いやよくないよくない。』


おぉ、雅だけじゃなく全員ツッコミいれやがった。


「つーか警察だぞ警察!?警察ぶん殴ってどうすんだ!?」

「別にどうってこたぁない。」

「いやありまくりだろ。」

「とゆーよりまさか放火もお前の仕業なのか!?」

「あ、それは違う。でも犯人は知ってるが言わんぞ。」

「何でだ!?」

「ノリだ。」

『ノリかああああああああああい!!!』

「……。」


【スチャ】


『ヘッドフォンで耳を塞ぐなあああああああああ!!!』

「黙れ。」

『申し訳ございませんでした。』


いちいちいちいちハモるんじゃねえよ鬱陶しい…。


ま、こんな話はどうだっていい。


「まぁ話が変わるがお前らにちと聞きたい事がある。」

「何だ?逃走用の車を…。」


言う前にぶん殴った。恭田のバカを。


「さて、バカはほっといて。」


そして改めて…。


「お前ら、少し変わった服装した奴らを見なかったか?」

「少し変わった服装?」


ん…説明不足か………………………



あ。



「考えてみりゃどんな服装かわからん。」

『じゃダメじゃん。』


ごもっとも。


「ん〜…じゃ俺の想像という事で。」

「いいんかいそれで。」


俺がいいと思ったらいい。


「じゃ多分今時刃物の武器持ってて鎧着てて魔道士みたいな格好した頭の構造がおかしくて可哀想だなぁって思わず呟いちゃいそうな人達見た事あるか?」

「ひっでぇなぁ。」

「……。」

「……。」

「……。」


あれ、恭田を除く三人が黙っちまったぞ。とくに雅なんかツッコミ入れると思って期待してたってのに。


「……龍二?」

「何だ雅。」

「いや、あのさ……。」


一拍置いて、




「…俺、すっげぇ心当たりがあるんだけど…。」

「私も…。」

「あたしもだ…。」

「……。」




次回、衝撃の展開が幕を開ける!!



「大袈裟だろ。」



ツッコミエスパー雅。


もう入試がやばいって親に言われてるんでしばらく休みま〜す♪でもやめる訳じゃないんで入試のどたばたが終わったらまた書きはじめたいと思っておりますんでよろしく♪

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