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第三十六の話 学校名物“寝顔”


〜アルス視点〜


ボクらは今、学校の廊下を歩いています。今日は登校日です。


でも・・・。


「ふぁ〜・・・。」

「リュウジさん・・・口開き過ぎですよ。」

「気ニシナファ〜・・・。」

「いつもの口癖が訳わからなくなってます・・・。」


は〜・・・学校来るとこれだもんリュウジさん。


「リュウくん昨日何時に寝たの〜?」

「あ〜・・・三時くらい。」

「遅っ!?何で?」

「ゲームやり過ぎた・・・ねみぃ。」


昨日買ったげーむっていう奴ですか・・・見てておもしろそうでしたけど・・・。


「う〜眠ぃ・・・。」


あ〜、危ない危ない倒れる倒れる。


「おぉっと!」


リュウジさんの頭の天辺にしがみついているフィフィが一瞬落ちそうになって慌ててしがみつく。


「あ、危ないなぁも〜。」

「んむ・・・。」


うわ〜・・・歩いたまま寝そう・・・。


「とりあえず教室入ったら即夢の世界へレッツラゴーだ・・・。」

「堂々と寝る発言しないでください。」


色々と大丈夫なのかなこの人・・・。


あ、もう教室に・・・。


【ガラリ】

「はいちこーーーーーーーーーーーーく!!!」

【バシュシュシュシュシュ!!!】


案の定飛んできました多くのチョーク。


「はっ!」


軽く屈んで避けるボクと咄嗟に教室から逃げて扉を盾にする魔王。


【バシシシシシシシシシ!!!】


・・・で、普通にカバンで全部打ち落としていくリュウジさん・・・すご。


「おっす、神楽さん。」

「「お、おはよーございます。」」

「よう龍二にアルスにクルル(チッ、今回も避けられたか・・・)。」


何か今呟いたような・・・。


「とりあえずまだHR中だからとっとと席座れ。」

「あいさ〜・・・んむ。」


まだ眠たそうなリュウジさんは適当に返事して席へと向かう。それに続いてボクらも席へと向かう。


「ねぇ?」

「はい?」


席に着くと、香苗さんがボクに話しかけてきた。


「リュウちゃん眠そうだけど・・・どしたの?」

「ええ、夜中までげーむしてて・・・。」


自業自得っていう奴ですね。


「そう・・・・・・・・・やった♪」

「へ?」


“やった”?


「何がやったなんです?」

「えへへ♪それはもう少ししてからのお楽しみ♪」


お楽しみ・・・?


「・・・あ、あのさ・・・。」

「?」


頭の中で考えてるとカリンさんが話しかけてきた。


「何だか周りの女子達の様子が・・・。」


そう言うから周りを見てみると・・・何だか大半の女子の人達がソワソワして落ち着きが無い。


しかも何かリュウジさん見てるし・・・当の本人寝そうだし・・・。


「何なんでしょうね・・・?」

「さあ・・・。」


ボクらはここに来て大分経ったけど、こういうのは初めてだよ。


「・・・・・・んむ・・・。」

【カクン】


あ、頭が・・・。


「・・・んぬ・・・。」

【ムク】


あ、元に戻った・・・。


「お願い・・・こっち向いて!」

「今日こそは・・・かならず・・・。」

『お願いします!』


・・・な、何で皆して小声でお願いしてるの?


「な、何か恐い・・・。」

「うん・・・。」

「何なのよ〜?」

「???」


ボクと魔王とフィフィとカリンさん(以下新米組)は揃って頭に“?”を浮かべる。


「・・・・・んあ・・・。」

【カクン】


あ、また・・・。


『来い!!!』


うわ、皆して小声・・・。


「・・・・・・・・・・・・・んみ・・・。」


【コテン】


あ〜あ、突っ伏しちゃ


『キターーーーーーー!!!』


!!???


「へ・・・何が来た・・・って・・・。」


ボクら新米組はクラスの熱狂ぶりに押されてキョトンとした・・・。


「ほらほらアルス達もよく見て!」

「滅多に見れないから!」


カナエさんとクミさんに引っ張られてリュウジさんの顔の前に来た。


いえ、寝てる人を見て何だって言うんですか・・・。






「くー・・・。」

(。―w―)。・;






何だって言うんですか・・・。






「くゅー・・・。」

(。=w=)。・;






何だって・・・。






「にゅー・・・♪」

(。=w=)。・;♪






何・・・。






「んみゅ・・・ムニャムニャ。」

(。=ー=)。・;






・・・










か・・・・・・・カワイイ・・・・・・・・・/////////。




「「「カワイイ・・・//////////。」」」

「でしょ?でしょ!?」


か、可愛い・・・可愛すぎますリュウジさんの寝顔・・・しかも声が・・・。


「可愛い・・・可愛すぎ・・・。」

「リュウくん・・・可愛い・・・。」

「え・・・っと・・・。」


ボク含めた新米組はあまりの事で呆気にとられた。


「写メ、写メ撮っとかないと!」

「こないだみたいなミスはしないわ!」

「あ・・・やば、鼻血が・・・。」

「はぐあ!【バタッ】」

「きゃあああ!?明子、明子おおおお!!」


一瞬にして教室は大混乱・・・そんなにすごいの?いや確かにすごいけど・・・。


「やっぱり初めてだから動揺するな?」


クミさんがボクに問いかけてきた。それでも目はリュウジさんの寝顔に釘付け・・・。


「リュウジは基本的に屋上まで行ってサボって寝るという習慣があるんだけど、時々睡魔に負けてその場で寝てしまうことがある。それでも反対側は窓だからこちらに向かない限り寝顔は見れない・・・だからある意味この寝顔は学校の名物の一つにまでなっている。」

「め、名物・・・ですか?」

「そう・・・あたしは以前に見る前に寝返りをうたれて見損ねたんだ・・・。」

「なるほどね・・・だからこの熱狂ぶり・・・。」

「はわわ〜♪」

「くっ・・・寝顔が眩しい。」


名物かぁ・・・・・・


口の辺りなんてまるで小動物のような形になってるし・・・


閉じられた瞼がやわらかそうだし・・・


時々聞こえる声が何だか・・・その・・・






とにかくホント名物にしたくなるのがわかるくらい可愛い・・・。







「でもリュウくんのこんな寝顔見たことないな〜。」

「あ〜・・・いっつも私達が先に寝てから寝るもんねリュウジ。昼寝の時とかも。」

「それにうつ伏せで寝るし・・・。」


そう思うとさらに可愛く思えるのは何で?


「あの・・・ホッペ触ってみても・・・。」

「あ、ダメダメ。」


呟くカリンさんの腕をすぐさま掴むカナエさん。


「え、何で?」

「・・・リュウちゃんは安眠の妨げになる物は片っ端から吹っ飛ばす習性があるから・・・。」

「ああ、前に触ろうとした女子生徒が吹っ飛ばされたし。」


い、意外と危ない・・・まるで猛獣です。


「だから、見てるだけ。」

「見るだけでもレアなんだから光栄に思っておいた方がいい。」

「ちぇ・・・。」

「まぁそう言うな。いつか触れるから。」

「・・・・・ってカグラさん!?」


いつの間にかカグラさんまで・・・。


「フフフ、今回ばっかりは自習だ・・・レアもんだしなこれ♪」


い、いいんでしょうか・・・。


「くぁ〜・・・。」

(。=〇=)。・; ←欠伸







・・・・・・・・・・・ま、まあいいんでしょうね///////







『カワイ〜・・・♪』


ボクらはリュウジさんが目覚めるまでその寝顔を眺め続けていた・・・。












〜おまけ〜


「ふぁ〜あ・・・。」


【ガタタタタ!!】


「・・・んみゃ?お前ら何してた?」

『い、いいえ何も!!??』

「あ、そう。」


目覚めると同時に元の席へと戻るボクらと皆。


何でもリュウジさんは寝てるのをじっと見られるのがあんまり好きじゃないとか・・・。



・・・。






ボクらも気を付けよう・・・これから。






後、男子全員(マサさんは除く)が物凄い憎しみを込めた視線をリュウジさんに送ってたような気がする・・・。



えと、今回は龍二の意外な一面を書いてみたいなって思って書いてみました。


・・・大袈裟過ぎたかな?でも小動物の寝顔って癒されますよね?

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