第二十の話 名前を覚えよう<物編>
短めです。
〜龍二視点〜
〜時間はお昼前〜
「はいまたやってまいりました第二回物を覚えようぜボケナス大会〜!!」
「・・・あれ?こないだのと何か違いません?」
「気のせいや!」
「怒られた!?」
怒り方が結構メジャーな漫才師みたいだとは言うな。
え〜、今日も今日とてやってきました世間知らずな三人娘の為に企画したこの大会って言っていいのかわかんねぇけどとりあえず大会っつーことで。会場は我が家のリビングのテーブル。ついでに第二回目。
「今回は物について覚えてもらうぞ。」
「物・・・ですか?」
「そ。物。」
自信なさそうだな勇者様よ。
「私自信ある〜!」
「私だってちょっとは知ってるわよ!」
ほほぉ、なかなか頼もしい返事をどうも魔王様と妖精さんよ。
・・・勇者と魔王が様付けに対して妖精がさん付けってなぁ・・・
マジでどうでもいいけどね。
「それじゃ今からいろんな物の絵が描かれたボードを出していくから覚えておいてください。」
「はい。」
「は〜い。」
「はいはい。」
“はい”は一回だフィフィ。
「いくぞ〜。」
そして次々とボードを出していく俺。それらを真剣な表情で記憶していく三人。凛々しいぜ☆(嘘だけどな)
「はい終わり。」
そして全部出し終えた。早いとか言うの無しよ♪
「しっかり記憶できたな?」
「まぁ一応。」
「ば、バッチリよ!!」
「いつでも来なさい。」
アルスは自信無さ気、クルルは誤魔化そうとし、フィフィは自信たっぷり。
三人の表情がそれぞれ違うのが何かおもしれえ。
「はいこれは?」
【ドン】
まず第一問目は・・・。
「じ、自転車?」
「辞典者!」
「自動車!」
因みに三人同時。
「はいアルス正解。」
「え、えぇ!?何で!?私も同じの言ったじゃん!」
クルルよ、発音が全く違うぞ。何よ辞典者て。つーか何者やねん。
「はい次〜。」
抗議するクルルはほっといて次々〜♪
「これ!」
【ドン】
「トランクケース。」
「と、戸乱苦ケース?」
「トランプケース!」
「はいまたアルス正解。」
「何でぇ!?」
同じミスしてるからだ。何よその戸がパニくって苦しいとかいう訳のわからんケースはよ?自分でも何言ってんの?
「次。」
【ドン】
「電卓!」
「田拓!!」
「元田くん!」
誰だ。
「またまたアルス正解。」
「うわああん!ヒイキだ〜!」
「だぁら発音おかしいっつーの。」
そして無理矢理感丸出しだ。
「さ、次々。」
何かやる気無くなってきた。
【ドン】
「た、タンス!」
「短巣!!」
「ダンス!!」
シャルウィーダンス?
「・・・もうアルス正解。」
「投げ遣りになってきましたね。」
だって俺がおもしろくねえもん。ボケれない。
「むきいいいい!!」
サル化したクルルはもう放置。
「つーかフィフィ。お前明らか惜しい解答ばっかじゃねえかよ。全部一文字違いじゃん。」
「うぅ〜・・・。」
自信あるっつってたのになぁ。
でも元田くんは無いよなぁ。
「・・・あぁもういいやヤメヤメ。またもうちょっと簡単に覚えれる方法考えといてやるよ。」
「ま、またぁ?リュウジの考えってろくなの無いじゃん。」
ムカ。失礼な
「そうかそうか。お前はそんなにやりたいか。オッケーお前には特別に血反吐を吐き頭から煙が出る程難しい問題を用意しておいてやろう。」
「ごめんなさい許してください勘弁してください。」
テーブルの上で土下座して謝罪するフィフィ。大きかったら普通に容赦なく『行儀悪い』の一言で投げ飛ばしてるね。
「あ、もうお昼か。」
「お腹減った〜!」
育ち盛りだなクルルよ。
「さて、昼飯作るのメンドイし、ラーメン食いに行くか。」
「食べたいだけなんじゃないですか?」
「何か言ったか。」
「い、いえ何も。」
じゃ口答えしない。
待っててね〜醤油ラーメン♪今食べにいくぞ〜!
今日は短くしてみました。たまにはこんなのもいいかなあとか思ってもみたり。