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あとがき

「………ふぅ」


 一息ついて、私は椅子の背もたれに背中を預けた。長年の使用によってガタがきている椅子は、体重を支えようと堪えるかのようにギシギシと音をたてる。


「…終わった」


 そうして見る、目の前のディスプレイ。普段使い慣れたユーザーページから、長年執筆し続けてきた小説のタイトルが躍る。


 勇者以上魔王以上。それがこの小説のタイトルだ。


 平均的な容姿、平凡な毎日を謳歌する主人公。その舞台設定とは裏腹に、中身は破天荒、暴力的、ドS、そして最強という、これまでにない強い個性を持ったキャラを作りたいと思って構想した、自分だけの主人公。そんな主人公が、異世界の勇者と魔王を拾い、彼女たちと毎日をおもしろおかしくすごしていくという、異世界迷い込み系日常ラブコメファンタジー小説。時々バトルあり、冒険ありのシリアス長編を交えた、当初では考え付かないほどの大作となってしまった。感想数も二十を超えて喜んでいたのに、まさか100を超えるなどと、想像すらできなかった。


 そんな小説も、いざ終わってしまうと思うと、何か感慨深いものを感じる。小説投稿数179話もすれば、何も思わないわけにもいかない。


「………いろいろなことが、あったな」


 そうして呟き、思い出す今までの出来事。この小説を投稿した時の、どれだけの人が見てくれるのかというドキドキ感から始まり。


 多くの感想。


 それに喜び、感謝の気持ちでいっぱいになる自分。


 ネタを考えてそれをキーボードに打ち込んでいき。


 文章を通して、キャラが動いていく感覚。


 時に来る批評にショックを受け、反論して。


 作家として反論することの情けなさを自覚し。


 マンネリが続いているという指摘を受けて小説を閉じようと思ったこともあったり。


 それを脱出したのも束の間、私生活が忙しくなって執筆する時間が減り。


 それでも読んでくれる人たちがいてくれることへの感動と感謝の念。



 そして…今こうして、最終話を書き終えた後の、この気が抜ける思い。



 どれもこれも大切で、失くしたくない気持ち。多くの人たちと出会い、ディスプレイ越しで話し、泣いて、喜んだ。その思い出は、決して無駄にしてはならない。


「………」


 私は無言で、愛用のノートパソコンの電源を落とす作業に入る。スタートのアイコンを押し、電源を切る。明るい画面から色が消え、真っ黒になったディスプレイの蓋を閉じ、布を被せた。

 席を立って、強張った体をほぐすために伸びの体操をする。固まった筋肉がほぐされていく感覚に、気持ちよさを覚える。

 そうして、全て終わったことを改めて実感する。書きたいことは書いた。自分のネタは、これからもパソコンの中で生き続けていくだろう。


「…さぁ、夕飯にするか」


 飢えた胃袋を満たすため、私はパソコンから離れ、部屋の出口へと向かう。そしてまた考える。

次は、どんな物語にしようか? それを考えるのも、また楽しい。わくわくしてくる。



“今”の物語は終わりを迎え、“新しい”物語が紡がれる。その日が来るまで、今はしばしの休息を取ろう。その時が来たら…また、様々な人たちに出会えることを祈る。



私は、そっと部屋の扉を開けた。











「「「だらっしゃらオラあああああああああああああああああ!!!!!」」」


【ボグシャァァァァッ!!】


「グンボラバァァァァァッッッ!!!???」


【ドンガラガラガッシャァァァァン!!!】


「てんめぇ作者コラァッ!! ぬぁぁに綺麗に終わらせようとしてんだこのクソボケぇぇぇぇ!!」

「“新しい”物語? しばしの休息? アンタここ最近休息ばっか取ってじゃないのよぉ!!」

「それを最近急に書き始めて、それも一話投稿してから次話投稿までの間隔半年!? ふざけているのかアンタは!?」

「ちょ、やめてくんないいきなり部屋の外から扉ぶち破って跳び蹴り×3すんの!? 修理代どんだけかかると思ってんの!? あと何リアル進出しちゃってんのオメェらの住んでるとこディスプレイの向こうだろうが!?」

「うるせぇよ黙れよバカやろう!! お前の部屋の扉の修理代なんか知るか!! ていうかこれ誰が何喋ってんのかわかんねぇだろうがオイちょっとカメラ止めろ」

「オメェがだーまーれー! んだよちくしょう!! 部屋壊しといてそんな言い方ねぇだろぉ!?」

「あーもーいいから早くなんとかしなさいよこの状況!! 何がなんだか訳わかんないわよ!!」

「チッ、わかったよなんとかしてやるよ…ほらよ」


コロコロ(以下コ)「これでいいだろうが」


雅「まぁあとがきだし、ト書きでいいだろう…それより作者! お前ホントにこれで終わらせるつもりか!?」


コ「そうだよ?」


花鈴(以下花)「呆気らかんと認めるな!! 何!? それじゃこれまでの伏線全部無し!?」


コ「え、フック船長?」


雅「どういう耳してんだテメェは」


久美(以下久)「伏線だよ伏線! 龍二の秘密とか、禁術の謎とか、前の長編の最後に出てきたなんか黒幕っぽいのとか! 他にも色々あるだろう!?」


花「第百三十の話の人気投票結果発表の時に龍二が仄めかしてた龍一とか、他にも学園物の行事イベントとかやってないでしょうが!!」


コ「あーえっと、その事なんだけど…」


恭(以下恭田)「とゆーかそれ以前に俺の出番無いに等しくなかったか最終話!? 俺爆発して屋外どころか大気圏脱出果たしただけじゃねぇか!?」


コ雅花久「いやそれはどうでもいい」


恭「なんでだぁぁぁぁぁ!!! 俺だって仮にもレギュラーだろ!? 番外編のクロスオーバー作品だって俺すっげぇ活躍してたじゃん!? めっちゃ暴れてたじゃん!?」


コ「あれは一時期の気の迷いだ。反省はしている。すごく」


恭「普段反省しないお前がそこまですんの!?」


コ「まぁ雑草はごみ箱にポイしておいて」


量産型影薄雑草太郎(以下雑)「ポイしてんじゃねぇぇぇぇ!! てか何この名前表記!? 雑な扱われ方にプラス使い捨て!?」


コ「うるっさい喋んな。で、話を戻して…ほら、俺今までなんか全然更新できてなかったじゃん? ひどい時なんか一年丸まるほったらかしっていう、もうひどい状態だったじゃない?」


雅「んで言い訳の言葉とか探したりしてたんだな?」


コ「うるっさい喋んな。んで、改めて書き終わってから気づいたんよ。あぁ、これ一話で体力すっげぇ消耗するわって。年食ったなぁって」


久「まだ24の男が何をほざく」


コ「年バラすんじゃねぇよバカたれが。とゆーかあれだよ。もう社会人なんだよ私は。日々社会という歯車に精神と肉体をすり減らしながら戦ってんだよ。家庭持ってないけど色々あってお金貯めなきゃならねぇんだよ。毎日が戦争なんだよこんちくしょー」


雅「愚痴ってんじゃねぇよ」


コ「…コホン。で、だね。ここらで心機一転しようということになってね」


花「心機一転?」


龍二(以下龍)「よーするに、第一部完! みたいな感じにするってこったろ?」


久「うぉわぁ!? 龍二いつの間に!?」


雅「とゆーか今更かよ主人公登場。何してたよ」


龍「いや、さっき飛んできたバカ生徒会長を殴り飛ばしててな」


香苗(以下香)「もぉ! リュウちゃんったら照れ屋さんなんだから」


雅「懲りねえ奴…」


アルス(以下ア)「ごめんなさい、遅れてしまって…」


クルル(以下ク)「やっほー! 最終回終わったねー! ところで最終回って何?」


フィフィ(以下フィ)「アンタは黙ってなさいアホの子代表」


エルフィアン(以下エ)『もしくはアホクルル』


ク「二人してひどい!!」


龍「おい、話逸らすなバカ野郎。先進めねぇだろうが黙ってろ。で? どこのラーメン屋がうまかったって?」


雅「オメェも黙ってろ」


コ「うむ、やはりラーメン屋は駅前の」


花「そのまんま話進めんなぁぁぁぁぁぁ!!!」


コ「チェー………まぁ、とりあえず話戻して。そうなんだよねー、龍二の言う通り、第一部完! みたいな感じにしようかなって」


久「…ということは、第二部に続く、みたいな感じになるわけで…」


雅「まだ終わるってわけじゃないんだな?」


コ「そーそー。いわゆる一時休載みたいな感じに」


龍「一年ほったらかしにしてた奴が言うセリフじゃねぇよな」


コ「」


ア「り、リュウジさん…作者さん、それ一番気にしてるんですから言わないであげた方が…」


龍「バッカオメェ、自分の作品ほったらかしにした挙句、やるやる詐欺ばっか繰り返してんじゃねぇか。挙句せっかく読者が書き込んでくれた感想すら返さずになぁにしてんだこのうすらボケ」


コ「」


ク「あ…作者さん、真っ白んなった」


雅「さすが龍二…作者相手に容赦ねぇな」


コ「さっき思いっきり跳び蹴りかましてた奴の言うセリフじゃねぇ…」


龍「あ、生きてた」


コ「生きとるわ。あーもう、とにかく! 今回は一旦完結して、続きはまた別の作品として書くってことなの! 第二部ってことなの!」


久「でもそうすると今まで読んでこなかった読者が展開についていけないんじゃないか?」


コ「そこら辺は前作を読まなくても大丈夫なようにしていきたいという意気込みで」


雅「意気込みだけかい」


コ「一応、プロローグは書き上げてるけど、まだ掲載しない。書き溜めしてから徐々に掲載していく予定。そう、じわじわと毒が体を回るように、ね…」


花「物騒な例え方すんな」


コ「まぁなんにせよ、君らをほったらかしにして全て終わり、なぁんてことはないから安心して」


フィ「それよっか読者の皆さんにそういうの説明しなさいよ私達じゃなくて」


コ「何のためのあとがきだと思ってんだ!?」


フィ「なんでそこでキレんの!?」


龍「とりあえず、俺らをほったらかしにして終わらせるつもりはねぇんだな? それを聞いて安心した。危うく血の海が広がるところだったし」


コ「あらやだ、私殺されかけてた…!」


エ『それ相応の報いだろう』


ア「エル、手厳しいですね…」


コ「…ゴホン…えぇっと、つきましては、今回は勇者以上魔王以上を、一旦閉じさせていただきます。今までも閉じてきたような感じでしたが、今回は実質本当に、一時的とはいえ完結という形をとることになりました」


龍「いわゆる打ち切」


コ「これまで多くの感想をいただきまして、私コロコロ、どのような感謝の言葉を述べればよいのかわかりません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございます」


龍「じゃあ感想を返す速度を上げ」


コ「次はいつ出来上がるのか、まだわかりません。ですが少しずつでも、執筆作業を続けていきたいと思っております。私が書いた小説を多くの方に読んでもらいたいから」


龍「中には回れ右する奴も出て」


コ「ちょっと待っててください世界の法則うううううううううう!!!!」


【ドグワシャァァァァン!!!】


龍「あいたー」


雅「声からして効いてねー…」


コ「あーゴッホン!!! ………本当は500話いけるかなーとか高望みしていた私ですが、このような更新速度ではいずれ私は50代になりかねません。ですので、名残惜しいですが、本当に一時だけお別れさせていただきます………で、最後にお知らせです! 今まで投稿していた作品、かのめろん先生の作品である『学校日和』と私作『勇者以上魔王以上』のコラボ小説『勇魔以上日和』ですが…こちらは、手直しします」


龍「あ? 何でだよ」


コ「…いや、見直してみたらなんかあれだから。めろん先生の世界のキャラを私のキャラが圧倒してて、ちょっとその、反省してるっていうか…」


花「ヘタレ」


コ「うるっさい喋んな!! とにかく、『勇魔以上日和』は、大まかな流れはできるだけ変えず、ちょっと展開を変えていこうと思います。愛読してくれている皆様には、多大なご迷惑をおかけすること、誠に申し訳ありません。めろん先生もごめんなさい。また新しい勇魔以上日和、できればでいいので見てくださいね?」


龍「まぁ、一つよろしく頼むわ。アルスが気絶するのは変えない予定らしいし」


ア「え、ちょ」


コ「あ、因みに続編のタイトルですが、まだ未定です。一応考えてはいるのですが。候補の一つに『勇者以上魔王以上ダークネス』みたいな感じに」


雅「いやそれパクリだろ。ふざけんな」


コ「すんません」





コ「さて! では最後を記念して…皆ー! 一か所に集まれー!! 読者の皆様に挨拶すんぞー!!」


龍「へいへいっと。んじゃアルス。お前真ん中な」


ア「いやそこはリュウジさんでしょ!? 一番前に出てくださいよ!」


龍「チッ、メンドくせーな…」


ク「じゃ私リュウくんのとーなり!」


ア「あ、魔王ちょっとずるい!? じゃボク右隣!」


フィ「じゃ私龍二の頭の上ー」


珠「ミャー」


フィ「って猫に先手打たれたー!?」


エ『とゆーかどっから出てきた猫…まぁ私はリュウジの腰に居座らせてもらうがな』


フィ「ぬぐぐ…仕方ない、龍二の肩でいいか」


花「ていうか、アンタ達が一番ベストポジションじゃない…く、出遅れた…!」


久「けれどまだ間に合う! あたしは龍二の背中を」


リ「…先手、必勝」


久「ってリリアァァァァァン!? いつの間にぃ!?」


香「いつの間にか現れて、私達より先に手を打つ…これが戦士…負けた…!」


ス「いや、私達もいますけど…ていうよりも、私達の出番が…」


カル「仕方ないだろうスティル。こうやってギリギリで出れただけでも感謝しなければ」


ケル「うおおおおお魔王様の隣ぃぃぃぃぃぃヘブライ!?」


カル「お前は死ね」


美紀「ほわぁ、ケルマ兄ちゃんが吹っ飛んでった」


美香「…頭から落ちた」


エリ「まぁまぁ、皆やんちゃね♪」


涼「ホントね。皆いつまでたっても元気で嬉しいわ♪」


雅「やんちゃの範疇超えてんだろうが。ていうか姉さんとエリザおばさんも来てたのかよ…どっから出てきたし」


雑「ったくよぉ、最後の最後までグダグダだし…ってオイ!? 俺最後の最後の瞬間まで名前表記雑草になってんじゃねぇか!?」


龍「気ニシナーイ」


雑「気にするわぁぁぁぁぁぁっ!!!!」





コ「それでは、読者の皆様に皆で感謝込めて、はい龍二!」




龍「…読者の皆、今まで読んでくれてあんがとよ。んじゃ、しばらくお別れだが…」




全員「「次に会う時も、よろしくお願いします!!」」




龍「てなわけだ。ま、そん時ゃよろしく頼むわ」








 では、皆様。またいつかお会いしましょう。


皆様、本当に今までありがとうございました! ここまで書き続けられたのは、皆様のおかげです! けれども、まだまだ伏線回収もできていないまま完結してしまったというのも、申し訳ないと思っています。ですので、また伏線回収も込めて、次作の執筆に取り掛かって行こうと思います。

それでは、またお会いできること祈って………感想、ちゃんと返信していきます。

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