表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/180

第百五十九の話 この小話はライターがお送りします

短っ!?


〜ライター視点〜



皆さん、二話続けてこんばんは。ライターです。ちょっと人には言えないところから中継でお送りしております。


今回のお話は、普段龍二達がそれぞれ何をしているのか、チョコっとだけ覗いてみようかと思います。皆さんが見てきた彼らの生活の中で、もしかしたら意外な発見があるかもしれません。


まぁこういうお話は前々からやってみたいな〜とは思っていたのですが、どんな奴がいいかな〜って思い続けてはや半年。いやはや、優柔不断とは恐ろしいものですね。



とゆーわけなので、小話感覚でお送りしたいと思っております。では皆様、ごゆるりと彼らの私生活をご覧くださいませ。






「ねぇママ見てー。あの黒い人ゴミ捨て場にあるゴミ袋の中に入って何か言ってるよー?」

「しっ! よしおちゃん見てはダメよ。」







〜龍二の場合〜



さて、まず最初は皆様ご存知、龍二くんの普段は見れない姿を観察したいと思います。因みに場所は裏山です。あと私の体が若干臭うのはご愛嬌。


「9993回……9994回……。」


おや? 裏山の開けた場所で何かしてますね?


「9995回……9996回……。」


おぉっと、これは珍しい。今の彼はタンクトップ一枚に普段着のジーパンという格好をしています。このクソ寒い日にバカみたいですね。


「9997回……9998回……。」


そして今しているのは、左手小指一本だけを支えにしてバランスよく逆立ちしたまま腕立て伏せをしております。彼の足の上には巨大な岩三個と小さなツボ百個、そして珠ちゃんがグッスリ眠っております。今の龍二の顔は真剣そのものといった表情をしております。しかし汗はかいておりません。


「9999回……10000回……っと。」


ノルマ達成したのか、小指だけで軽く飛び上がってから華麗に着地、上空に跳ね上げた岩三個ツボ百個、そして珠ちゃんは差し出した右手の上にトントントン、と落ちてきました。


「うし、こんなもんだろ。」


ドスン、と足の上に置いていた尋常じゃないくらいの重さの荷物を地面に降ろして、額を拭いました。だから汗かいてないでしょアンタ。


『……今さらなんだが、貴様ホント化け物だな。』


おっと、今気付きました。彼から離れた位置に立てかけてある鞘に収まったエルがいました。


「そうか? 軽いもんだろこんなもん。」


それを軽いというアナタは化け物通り越して何になるんでしょうね?


「さ、ノルマは終わりだ。ラーメン屋行こうぜ。」

『……そうだな。』


そして龍二はエルの隣に無造作に置いてあったジャケットを羽織ってエルを手に山を降りる道へと歩き出しました。頭の上には未だ熟睡中の珠ちゃんがいます。


『……しかし貴様が修行、というよりこのような筋肉トレーニングをするとは珍しいな。何かあるのか?』


と、唐突にエルが尋ねて、


「いや、なんか気分。」


あっけらかんと答えました。


『……そうか。』


人生の大半を気分ですごしている龍二に、エルはただそう言うしかありませんでしたとさ。




とりあえず下山した一人と一本と一匹は、帰り道に行きつけのラーメン屋の暖簾のれんを潜りました。私も後に続いていざ入店。


「オッチャン、醤油。」

「あいよ!」


暖簾を潜ってすぐに注文、お客さんが少なかったお店のオッチャンは待ってましたとばかりに天辺ハゲを輝かせながらテキパキと働き始めました。


「へい醤油お待ち!」


十分もしないうちに、龍二の前に醤油ラーメンが入った丼がドンと置かれました。


「おかわり。」

「あいよ!!」


そして数秒もしないうちにおかわりを注文する龍二がいました。


「へい醤油お待ち!」


十分もしなううちに、龍二の前に醤油ラーメンが入った丼がドンと置かれました。


「おかわり。」

「あいよ!!」


そして数秒もしないうちにおかわりを注文する龍二がいました。


「へい醤油お待ち!」


十分もしなううちに、龍二の前に醤油ラーメンが入った丼がドンと置かれました。


「おかわり。」

「あいよ!!」


そして数秒もしないうちにおかわりを注文する龍二がいました。


「へい醤油お待ち!」


十分もしないうちに以下略。




こういうことがあるため、このラーメン屋は売り上げを徐々に伸ばしていっているので潰れることがありません。オッチャン、アンタも案外タフですねぇ。




「あいよ、味噌お待ち!」


あ、来た来た。いっただっきまーす。






〜アルス〜



ラーメンを食べてお腹いっぱいになったところで、お風呂に入ってきました。え、素顔見られてないかと? 大丈夫です、ちゃんと覆面したまま入りましたから。え、頭洗ったのかと? ええ、ちゃぁんと洗いましたよそれがナニカ?


さて、ところ変わってここは龍二の家。この時間帯ならば、居候であるアルス達がいるはずです。とゆーわけで、まずはアルスから覗いて見ましょう。



「ふんふん…………。」


ベランダの縁側に座りながら、何かの本を読んでいるアルス。眉間に皺を寄せながら一生懸命読んでいます。健気ですね。


「…………よぉし…!」


ふと何を思いついたのか、本を閉じてスタっと立ち上がりました。何をするつもりなのでしょう?


「んしょんしょ……。」


…………。


「むん! ……ん〜、ん〜!」


………………。


「んむむむむ〜〜……!!」


………………………。


「…………………ふぁ! ……ふぅ……。」


…………………………………。


さっからこのは何してんスか。


「………これでどうかなぁ?」


…………………………あ、なるほどね。何したいか何となくわかった。


……まぁ、とりあえず…………ほい。



【ピラ】

「? あれ?」


あることを書いた一枚の紙をアルスの足元目掛けて投げつけてみました。


「??」


おもむろに拾い上げて、その内容を読む。



『とりあえずマッサージをしてもいきなり大きくはなりません。』



「………!!??」


自分がやっていた行動見られていたのがわかった洗濯板なアルスは、紙を隠して顔を真っ赤にしたまま周囲を見回したのでとりあえず逃走開始。





〜クルル〜



さて、今頃アルスは自分のしていたことを後悔しながら恥ずかしがって悶絶しているでしょうと思いつつ、公園に来てみました。おそらくクルルは公園で遊んでいることでしょう。


お、いましたいました。あんなところで何か叫んでますね。


「さぁタマちゃん! 今日こそは私が勝つにゃー!」

「みゃー。」


……………



今再び始まる、魔王VS珠。すでに周囲では観客(主に子供達)が集まっていました。



【カーン!】

「とりゃー!!」


いきなりどこからかゴングが鳴り響きましたそして先制攻撃はなんとクルル! 何ということでしょう、相手は猫なのにおもっきし蹴り放ってます! しかも飛び蹴りです!


「みー!」

「みぎゃ!?」


おぉっとぉ!? 何とも猫らしい身のこなしでクルルのキックを避けました珠ちゃん! クルルは見事にケツから地面にダイブ! 見てて滑稽です!


「むむむ…よくもやったなー!!」


逆ギレです! クルル選手逆ギレです! 自分から来といてそれはない!!


「こうなったらくらえ! 最近編み出した必殺技!」


何をするつもりなのでしょうか? いきなり両腕と右足を上げて謎の構えをとりました! これは、かの有名な白鳥の構えです! しかしこいつがすると明らかギャグにしか見えません!


「いっくよー! 必殺!!」


おぉ!? 彼女のバックに炎が!? これはすごい! ものっそい勢いで燃えております!! これはおそらくすごい攻撃が来ます!!


「ク・ル・ル・パーンチ!! うにゃにゃにゃにゃにゃにゃ!!!」


うわぁバカだぁあああああ!!! 前振りかっこいいのにこれはなーーい!!! 普通に腕をグルグル回して走り出しただけだああああ!!! 子供のケンカかああああ!!??


「みゃみゃ!?」


ああ!? でも効いている! 珠ちゃん若干引いてます!! つーかもうドン引きです!! チャンスです!!


「珠ちゃん覚悟――――!!!」


こ、これはすごい!? さっきのグルグルパンチがものごっつい速さとなって風を生んでいるーーー!! これが魔王の真骨頂かぁぁぁぁ!!??


「みゃあああああああ!!!」


いきなし珠ちゃんがライオンの如く雄叫びを上げました! 確かにライオンは猫科だけれどアンタは普通の猫でしょうが!! しかしこれはコメディーだから何の問題もない!! そう片付けるしかないんです!!


『みみゃああああああ!!!!!』

「!!??」


こ、これは何という事でしょう!? 珠ちゃんの叫びを聞きつけて数十匹にも及ぶ猫の大群がどこからともなく現れました!! クルル選手、予想外の出来事が起こってタジタジだああああああ!!!


「みゃみゃみゃああああああああ!!!」

『ミャッサーーー!!!』


猫の大群が珠ちゃんの命令に従ってありえない鳴き声を上げたーーー!! これは人間でいうところの『イェッサー!!!』なのかぁぁぁあ!!?? つか珠ちゃんアンタ実はリーダーだったのねえええええ!!!???


「え、ちょ、待って待ってそれ反則アイヤあああああああああああ!!!!」


さすがのクルル選手もこの異様な光景に圧倒されてしまったようで、容赦なく飛び掛ってきた猫の大群によって押し倒されてしまいました!! 叫び方がなんかチャイニーズです!!


【カンカンカンカン!】

ゴングが鳴りました! 勝者は援軍がいた珠ちゃん! そして敗者は援軍がいなかったクルル! おめでとうございます!! 賞品は優越感です!!


「みゃ!」

「たぁぁぁぁすぅぅぅぅけぇぇぇぇてぇぇぇぇ!!!!」


…………さて、未だ猫に襲われているクルルの悲鳴はほっといて、次行きましょうか。






〜フィフィ〜



先ほどの実況で軽く疲れた私は、近くの川原の土手に移動しました。ここはいいですね、風がそよそよ、お花も揺れて和みます。そして川の近くでは子供達が駆けっこをしたり、犬の散歩をしている人がいたりと、この空間は平和です。


いやぁにしても、ホントここら辺に咲いてる花は綺麗ですな。


「ちゅーちゅー。」


あ、あの白い花とか超かわいいですね。小さいです。


「ちゅーちゅー。」


何かこう、周りが緑の中一本だけ白い花が咲いてるのを見てると、その花の美しさがさらに際立ちますよねー。孤高な感じで。


「ちゅーちゅー。」


小さいと儚げでますます見惚れちゃいますよねー。応援したくなっちゃいます。


「ちゅーちゅー。」


そんでもって…………



その花の上に掌サイズの妖精がストローで蜜吸ってたらどう思いますか? まず写真撮ります? 私の場合はまず何してん? とツッコみますね。しかし今回の私は傍観者です。ゆえにツッコみません。



「……ふぅ、おいしかった♪」


花の蜜を吸っていたフィフィは喉越し爽やか! という感じに口を拭いました。ビールじゃありません。


「……ふぁ……。」


っと、小さく欠伸しましたよ妖精さん。傍から見たら可愛らしいですね。


「……ふゅ……。」


あらま、かんわいい声出しながら花びらの上で横になっちゃいましたよこの


「…………クピー………。」


挙句の果てに寝ましたよこの



…………あ、とゆーより寝ちゃったら終わりじゃないですか。




「ヴァー! ヴァー!」


おお、ナイスタイミングにカラスが三羽上空からやってきましたわ〜。明らか餌をいただきにきましたね〜。



って、餌って花の上で寝てるフィフィちゃいますのん?



「ヴァー!!」


あ、ビンゴです。フィフィ目掛けて飛んできました。うん、これはヤベェですね。


とゆーわけで、ここは私ライターが助けてあげようと思います。では、久々にダークネs



「みゃーー!!」

「カー!?」


って、あらま。


「みゃみゃみゃみゃ!!」

「カーーー!!??」


おお。


「みゃーーーーー!!!!」

「カーーーーーチャーーーーーン!!!!」


待てカラス。


「みゃ!」

「カ、カァ〜〜……。」


おお、スゲェ。どっからともなく珠ちゃんが現れてカラス撃退したよ。つかアンタ神出鬼没ね。



「みゃみゃ。」


フラフラとボロボロになりながら飛び去っていったカラスを尻目に、珠ちゃんは何も知らずに眠りこけているフィフィの方へと向き直りました。


「…………。」


そしてトットットと優雅にお花の下へ歩いてきました。さて、彼女は何をするつもりなのでしょうか?


「………ニャ。」


おや? 花びらに前足を置きましたよ?


「ニャ〜〜〜…………。」


おやおや? 今度はグイ〜っと手前に引き始めましたよ? お花の茎は折れずにいい感じに曲がってますよ? つかフィフィ乗ったまんまですよ?


「………ん……?」


おやおやおや? さすがのフィフィも目覚めましたよ?





「ニャ!」


おやおやおやおや? パっと離しましたよ?


「ぴゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ…………。」


おんやおや〜、さながら投石機の要領でフィフィちゃんが吹っ飛んでいっちゃいましたね〜。あれ結構遠くまで飛んでいっちゃいましたね〜。そりゃあの子小さい分軽いから風に吹かれてどこまでも飛んでいくんでしょうね〜。


「ニャニャン♪」


そして加害者珠ちゃんはどこか満足気に鳴きながら立ち去っていきました。



…………結局彼女は何がしたかったんでしょうね?







さて、皆様いかがだったでしょうか? 今回は彼らの小さなお話を語らせていただきました。


……え、他の人のも出せ? 無茶言っちゃいけねぇですぜぇ旦那ぁ〜! そこはお楽しみって奴でっしゃろ〜?


……え、もしかしてネタ切れじゃないかと? ……HAHAHAHAHA、な〜にを言ってるんですかそんなわけナイジャナイデスカ。


ま、ともかくこれにて私ライターは一旦帰るとします。他のキャラ達の小話はいずれかならず書かせてもらいましょう。


では皆様、シーユー!!





「ねえママ見てー。あの黒い人またさっきのゴミ袋に入り込もうとしてるよー?」

「……………あ、もしもし警察ですか? 近所のゴミ捨て場に怪しい人がいるんです。」


今回は小話というわけで、とりあえず龍二達は載せました。小話を載せるきっかけとなったのは、最近忙しすぎてボロボロ、おまけにスランプ、しまいにゃ明日から教習所へGOなわけですわ。


まぁ、とりあえずそんな状態なのですが……そうですねぇ、次回から長編やっちゃおっかな〜。


え、それ前回言ってた? つかわからないって言ってたくせに早速やるんかい?


……気まぐれ作者でごめりんこ♪


(♯´▽`)=○)`3´)・; ボッスゥ!


………て、てなわけで……また……次回……グペ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ