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第百十二の話 恐怖!?少し早めの肝試し! 2

今回、いろいろやばいです。いや、何がいろいろって…まぁ…いろいろ。

〜ライター視点〜



前回に続き、懐中電灯で道を照らしながら雑木林を歩く龍二達。言ってなかったが、今の天候ははっきり言って悪天候。遠くから雷がゴロゴロと鳴っており、今にも降り出しそうだった。ホラー映画とかでよくあるワンシーンだ。


そんな中を全く手入れのされてない、鼻毛の如く草ボーボーの細い道を進む一行。ときおりフクロウと鈴虫の鳴き声が聞こえてくるが、鈴虫の鳴き声は庭で聞いていたら風情があっても今のこの状況では恐怖感を煽る効果音と化している。さらにフクロウの鳴き声がもれなくオプションで付いてくるのだから余計であった。


「………。」

「………。」

「…なぁ雅よ。」

「…何だ龍二。」


歩きながら振り返って後ろを歩いている雅の方を向く龍二。


「…これどうすればいいよ?」

「どうもできるわけねぇだろ。」



現在、アルスとクルルが龍二の左右の腕をそれぞれ掴んでる。二人揃って顔色はよくない。



「…アルス…羨ましい…。」

「リリアン、同感だそれは。」

「私、叩かれたのに…!」


香苗、しょうがないよ。お前だもん。


「ま、魔王ざま〜…。」

「泣き顔キショイぞケルマ。」


カルマ〜!?お前いつからそんなキャラになったんだ〜!?あ、渋谷編からか!納得!


「…なぁ雅。俺らの存在ってなんだろうな…。」

「耐えろ恭田。」

「所詮私達はそういうキャラですから…。」


一行の後ろの方でボソボソと会話する男性陣諸君(龍二除く)。わかってらっしゃるスティルくん。


「しっかしまぁ、何でこんな木々が生い茂るまで放っておいたのやら。」

「単に…面倒だったから…?」

「お、その案ナイスだリリアン。」

「アンタ達何でそんな会話できんのよ…。」


真っ暗闇の中、そんな和やかな雰囲気が一行を包む。



だが…



「?…お?もしやこれか。」


龍二が雑木林でカモフラージュされた暗闇に浮かぶ建物を見上げた。



それは、まさに昔ながらの木造建築物。今の校舎と同様、これも三階建てとなっていた。大きさもさほど変わらない。

しかし壁のところどころが腐敗し、カビやらツタやらが生え放題生えまくっている。そして全ての窓ガラスはほとんどが割れており、その向こうは真っ暗闇で何も見えなかった。

かなり老化が進んでおり、今も建っているのが不思議なくらいであった。


「これよ…。」

『………………。』


香苗が真剣な面持ちで頷き、一行は押し黙った。


これが旧校舎…全員、想像していた物より遥かに凌駕した迫力だった。周囲の暗闇がそれを強調している。


風が少し吹くたびに、窓がガタガタと揺れる。どこからか【ヒュゴォォォ】という風の唸り声まで聞こえてきた。


全員、湿気で服が肌にまとわり付いてるのにも気にしていない様子…。


「…わり、俺スッゲェ今気分悪い。」

「アタシも…嘘とかじゃなくて。」


雅と花鈴が不調を訴える。二人だけじゃなく、他の皆も体中から冷や汗を流していた。


「…これ、マジで恐いわね…。」

「そうね…どうする?」


平然を装ってるが、足はすでにガクガクとしている香苗。


この旧校舎からは、体の奥底にある恐怖心を湧かせる何かがある…。






―――オイデオイデ


―――アソボウ、アソボウ






「!!???」


バッ!と背後を振り向くアルス。


「きゃ!?ちょ、どうしたのよアルス!?」

「…い、今どこから声が…。」


すでに声に覇気はない。


「ちょ…恐いこと言わないでよ…。」


そういう花鈴の顔もすでに真っ青だった。


「………どうする?」

「どうするったって…。」


このまま帰ろうか?という結論に全員が至ろうとしていた…。






「お邪魔しまーす。」

『って何してんですかあああああああああああい!!!!???』






約一名、K(空気)Y(読まない)野郎、龍二が旧校舎の入り口を開けようとしていた。



【ギギィ〜…】



やがてゆっくりと扉が開き…



【ヒュウゥゥゥ】



……中から生ぬるい風が吹いてきた。


『…………。』

「?どしたお前ら?」

『入らないのか?』


きょとんとした表情で振り返る龍二と平然とした口調のエル。鈍感野郎というのは恐怖すら感じないらしい。いやこいつは例外か。



「…行きますか。」

「…だな。ここまで来て後戻りするのも何だし。」


香苗と雅が言うと、全員小さく頷いた。





〜旧校舎 一階〜



…………。


「…暗いわね。」

「懐中電灯でもこのくらいか…。」


一階、校舎入り口。


入ってすぐ出迎えたのは、四つ並んだ風化してボロボロの下駄箱。当然、靴なんてない。いやあったらあったで初っ端から恐怖感MAX。


下駄箱を抜けると、左右に長く伸びた暗い廊下。天井のところどころにクモの巣が張られ、廊下には至るところに埃が積もり、いかに古いかがさらに強調されている。


しかも、歩くたびにギシギシと軋む音がするし。


「…こ、恐い…。」

「…あうぅ…。」

「だぁかぁらぁ、引っ付くなっつーのお前ら。」


ブルブル震えながら龍二にしがみつくアルスとクルル。龍二は少々困り顔。


「にしても…マジで静か過ぎるな…。」

「当たり前だろ?俺ら以外誰もいないんだから。」


ただ、聞こえるのは外の鈴虫の鳴き声と木々が擦れる音のみ。それ以外は何の音もしない。


校舎は完全な静寂に包まれていた。


「恐いわ…いきなり何か出るんじゃないの?」


花鈴が不安な面持ちで呟く。


「あのなぁ…入ってすぐに出てたまるかってんd」


雅が後ろにいる花鈴に呆れ顔で言おうとした。




【ガタン!】

『!!???』




いきなりどこかで音がした。


【ガタガタガタガタ!!】

「な、何!?何何ぃ!!??」

「ひいいい!!??」


完璧ビビって龍二の腰にしがみつくアルスとクルル。それで平然としてる龍二、お前は罪な男だなぁおい。



音の発信源はすぐ近くらしく、全員怯えながらも周囲を警戒した。リリアンは斧を構え、スティルは杖を眼前にかざしている。久美とロウ兄弟は足を肩幅に開き、いつでも動ける体勢にしておく。雅達は適当に構えていた。



で、龍二はというと…。


「ん〜…………。」



おもむろにポケットから石ころを取り出し…


「ほい。」


それを天井に向けて飛ばし…



【バシィ!】

『ぐはぁ!?』

『ア゛ーア゛ー!?』

『まずい、逃げるぞ!!』



……何か声した。一部カラスの鳴き声した。



【バタバタバタ……】


……やがて天井から走る音がし、遠のいていった。


「だ…誰だったんだ今の…?」

「ハゲと影薄とその創造主カラスだ。」


言うな。それ以上言うな。




【ガササ】


「え!?また!?」

「………。」


また物音がし、花鈴が叫ぶ。


「………あ〜…。」


皆が慌てる中、龍二は一人ポリポリと頭をかいた。







【ガキィン!】

『!?どええええええええええ!!??』




いきなり龍二の背後から刀と変な形の剣(?)による斬撃が襲い掛かり、龍二はそれをいつの間にか抜刀したエルで受け止める。


「よしとりあえず帰れ。」

【バキズゴドゴオン!!】


龍二のバックキック光速二連続が二人の人影の腹に命中、すかさず後ろ回し蹴りがいい感じに炸裂。龍二自慢のキックコンボによって“く”の字の状態で吹っ飛んでいった。



…ついでに言うと、人影の一人は何か巫女服だった。



『……………。』


はい全員沈黙。


「あいつらも来てたのかぁ。」

『…あの男と女の持つ剣から何か声が聞こえてきたような…。』

「ほぉ?何て言ってた?」

『いや、そこまでは聞き取れなかった。』


ごく自然に会話する龍二とエル。そして相変わらずその他大勢は呆然としていた。


「?どしたお前ら?」

『いえ、何でもありませんであります。』

「あ、そう。」


何か変な敬語を使いながらビシリ!と姿勢をただす皆様。



…今のは見なかったことにしようかな。



「…にしても、幽霊じゃなくてよかったぜ…。」

「あ〜ビックリしたぁ…。」


全員が一息ついた。





が。





「…………。」

「……?雅?どうしたんだ?」


恭田が声をかけるが、雅は皆の後ろを見たまま動かない。


「何でさっきから黙ってるのよ雅?」

「マサ?」


花鈴とスティルが声をかけるが雅は動かない。


「お〜いマサピ〜ン。」

「マサさん?」


龍二とアルスも声をかけるが、雅は動かない。


それどころか、ますます顔を青くしていった。


「…後ろ。」

「後ろ?」


雅のボソリと呟く声に、全員振り返った。







【ウフフフフ………アハハハハハハハ………。】






一行から少し離れた場所で、青く燃え盛る金髪の少女の生首が高笑いしながらフヨフヨと宙に浮かんでいた。






『……………。』



はい全員顔面蒼白超えて真っ白〜。ただ龍二だけは訝しげな顔したまんま。



『……………。』


まだ叫ばない。


『……………。』


まだまだ。


『……………。』


もうちょっと。


『……………い』


お?そろそろ?






『いぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』



はいアウトー!全員(龍二除く)大絶叫〜!



【キャハハハハハハハ!】

「ちょ!?マジ!?マジいいいいいい!?」

「いやああああああああああ!!!!」


全員、燃え盛る生首から逃走を開始しようとした。



ところがどっこい。



【ズリ…ズリ…】



『!!!???』



はい今度は目の前に這い回る右腕と〜…




【ぇへへェへへェ……マッてタんだョ?】




下半身灰で上半身血まみれの女が這いつくばっていました〜♪




『いやあああああああああああああああああ!!????』


またもや全員絶叫。つーか男性陣、いいのかそんな絶叫で。


「いや!いや!いやあああああああああ!!!」

「た、たたた助けてリュウジさあああん!!」


泣き喚くクルルと怯えながら後ろ手を探るアルス…もう魔王と勇者の威厳もクソもあったもんじゃないやね。




【ブニョ】




「……え?」


掴んだ手から明らか龍二とは違う妙な感触が伝わってきて、アルスは恐る恐る後ろを見た…………




「はぁ、はぁ、はぁ…。」






何か頭に蝋燭立てたメタボなオッサンがパンツ一丁で立っていた。






「…い、いやああああああああああああああああ!!!!!」


アルス、超絶叫。あまりの恐怖にその場にへたり込んでしまった。


「あ、アルスぅぅぅ!?」


花鈴がにじり寄ってくる右腕から逃げながら何とかアルスに駆け寄ろうとするが、上半身血まみれ灰女に回りこまれた。


「!?いやああああ!!!!」

「うわああああ!来るなコラあああああああ!!!」

「くぅ…!」


もう全員大混乱でしっちゃかめっちゃかである。リリアンは斧を飛び回る生首に向けて振り回してるし、久美とスティルとロウ兄弟なんてすっかり翻弄されて目ぇ回してるし。雅は硬直してるし。


「!?ぎゃあああああああああああ!!??か、髪が!?髪がイデデデデデデデエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!????」


一人暗闇から髪の毛を思いっきり引っ張られて暴れる影薄恭田。


【ブチィ!!】

「ぎゃああああああああああ!!!!」

【バゴオオオオオン!!!】

「おびょろおおおおおおおお!!??」



……何故か影薄雑草太郎が吹き飛びましたが気のせいです。



「た、た、助けてぇぇぇぇ……。」


足腰立たないアルスは、すっかり半泣き状態になってるし。


「ぎゃーっははははは!!」


…オッサン、笑ってるし。






「コラ。」

【スパン!】



あ…………………。



「お仕置き。」

【スパンスパンスパン!!】



…………………。



「お前もだ。」

【スッパーン!】



…………………。



「ったく、ここまで来てイタズラすんなっつーの。」

「アイムクレイジー!」

「はいはいドンマイ。また遊びに行くから今はとにかく帰れ。」



…………………



は?



「じゃあな。車(?)に気をつけて帰るんだぞ。」

【ヒュン】



………



状況説明。いきなり龍二がオッサンと這い回る手と上半身血まみれ灰女と燃える生首となぜか暗闇をハリセンで叩いてその後何もない空間に穴が開いてオッサン達は全員その中に入って消えていった。



『…………………。』



「つかよ、出ていいのかあいつら?」

『さぁな。叱られるのは創造主(作者)だ。』


ごもっともですエルさん…。


「……り……リュウジ…さん?」

「あ?」


呆然としたメンバー(龍二とエル除く)の中で、勇気を振り絞って口を開いたのはアルスだ。


「い…今のは…。」

「たんなるどっかの誰かさん達のイタズラだ。気ニシナーイ。」


俺は気にする。怒られるかもしれないから。


「い…いだい…いだいぃ…。」


…一番ボコボコにやられた奴は誰もいなかった。


「いやいたよ!?俺やられたよ!?髪の毛引っこ抜かれたよ!?何か爆発したし!?」


うっせぇよお前自己再生能力付いてんだから大丈夫だろうが。


「いやいやいやいや!?それでも痛かったって!!?」

「…キョウタさん、誰に話しかけてるんですか?」

「脳味噌やられたらしいぜ?」

「ちっがあああああああああああああああう!!!」


HAHAHA、ナレーターに話しかけるからだ。


「ドチクショオオオオオオオ!!!」

「…もう放っておこう。」

「だな。」


全員に見放された影薄雑草太郎でした♪



…つかさっき恭田と一緒に何かクルルと似たような雰囲気を持った女の子が吹っ飛ばされたような気がする…。



「…つかさぁ、さっきの全部イタズラだったの?」

「そうだな。いろんなとこから特別出演ってな形だけど。」

「あ。それなら今までの幽霊騒動はつじつま合うわよね?」

「ま、まぁ恐くなかったけどね!」

「その割にはさっきからず〜っとアルスのポケットに入ったまま出てこないじゃんフィフィ?」

「う、うるさあああい!!」


さっきの騒動で毒気を抜かれた一行は、すっかりこの暗闇に慣れてしまった。


「そ、そうか!じゃもう解決したも同然なんだから帰ろうぜ!」

「…そうね。ここあんま長居したくないわ。」

「誰だって長居はしたくねぇよ。」

「…うっさいわよ雅。」


和やかに会話する一行。


「ところで、今何時?」

「あ、ちょっと待って。」


花鈴に時間を聞かれ、香苗は腕時計を見るために左腕の袖をまくった。


「え〜っと…うわ、もうちょっとで12時よ?」

「マジかよ!?」

「意外と長くいたみたいね。」


あれから二時間も経ってるなんて速すぎだろうというツッコミはご愛嬌。


「じゃもうホント帰ろうか?」

「だな。」

「…賛成。」


満場一致で旧校舎を出ることになった一同でした。



こうして、幽霊騒動(?)は幕を閉じたのだった。


















「…ん?」


突然、龍二が足を止めた。


『?リュウジ?どうしたのだ?』

「………。」


皆が先へ行く中、龍二はその場から動かなかった。


そして…




【カチッ   ボーン ボーン ボーン ボーン】




『!?』


突如、旧校舎中に鳴り響いた柱時計の音に全員が立ち止まった。




【ボーン ボーン ボーン ボーン】




「え!?な、何!?」

「時計…?」


皆がうろたえる中、戦闘メンバー(リリアン、スティル、久美、ロウ兄弟)は冷静に構えて周囲を警戒した。




【ボーン ボーン ボーン ボーン………】




「……止まった。」



そしてまた静寂が訪れた。



「…今、十二回鳴ったわよね?」

「ああ…つーことはもう十二時か。」

「………ねぇ、ちょっとおかしくない?」


香苗が訝しげな表情をして、皆に呼びかけた。


「この旧校舎に、何で柱時計の音が鳴り響くの?」

「…確かに…誰も使われてないはずなのに…。」


第一、旧校舎全体に時計の音が鳴り響くというのがおかしい話である。古いとは言え、この校舎は広くて大きい。何台も校舎中に時計を配置しないかぎりここまで響くというのは無理な話だった。


しかも、先程の音はすぐ近くから聞こえてきたようだった。近くに部屋はなく、明らか不自然である。


「…これ、やばくない?」

「ああ…多分やばいと思う。」


一同は嫌な予感がしてきて、真剣な面持ちとなった。


「…早く脱出した方がよさそうだな。」

「は、はい。」

「……。」

「?クルル?どうした?」


さっきから落ち着きがないクルルに声をかける久美。


「…ねぇ、皆。」

「?」









「リュウくんは?」

「…………ぇ?」




【ピシャアン!!】




雷が旧校舎の外で鳴り響いた。










―――フフフ、カエサナイヨ


―――イッパイ、アソボウヨ


―――ボクタチトイッショニ




闇が、動き出す


…下弦さん出ました、コニさん出ました、摩璃藻さん出ました、イヌ教官さん出ました、飛焔さん出ました…


まとめてごめんなさい、クロスオーバーがここまで難しいとは…ジャンピング中途半端(?)土下座。


次回からは本格的にホラーやっていこうかな?

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