表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/180

第百六の話 ジョギングGOGO!

やっとこさ更新できました〜…疲れた。

〜龍二視点〜



「リュウくんリュウく〜ん!!」

「んあ?」


昼過ぎ、俺とアルスとフィフィがリビングで茶を飲んでたら何かクルルがやかましく騒ぎたてながら風呂場から登場。今テレビ見てんだからもうちょい静かにしろよ。


「た、大変だよ〜!」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「まだ何も言ってないよ!?そして棒読みだよ!?」


どうでもいいから。


「ね〜リュウく〜ん!」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「だからまだ何も言ってないってば!」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「むぅ!ふざけないでよ!」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「だ、だから聞いてって」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「ね、ねぇってb」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「・・・あ」

「そうかそりゃよかったなうん。」

「……。」

「……。」

「……。」

「……。」

「…クスン。」


あ、泣いた。遊びすぎたか。


「わりぃわりぃ超おもしろかったからさぁ。」

「こっちは真剣なんだよぉ?うぅ…。」

「はいはい。」


聞いてやらないと一日中騒ぐだろうからなぁ。


「で?何が大変なんだ?」

「うん・・・実はね。」


はいはい。


「…体重。」

「ん?」

「体重増えたの。0.5キロも。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「ふ〜ん。」

「…え、それだけ?他に言葉ないの?」

「無い。」

「ぅええ!?」


そうとしか言えないんだからしゃーねぇだろが。


「だって体重だよ!?体重増えたらやばいんだよ!?」

「何がどうやばい?」

「え、えっと…ほら、あれ!おデブちゃんになっちゃうよ!?そんなのやだ!!」


デブに“お”を付けるな。


「…別に見た目は変わってないけど…。」


ソファの上でココアを飲みながら言うアルス。今頃喋りだしたか。おっそー。


「む!変わってるよ!ウェストとか!」


あぁ、腰周りね。


「でも、少しくらい増えたって別に…。」

「少しじゃない!女の子にとっては重要なの!」

「そう…かな?」

「そうなの!」


ふ〜ん、女ってのは複雑なんだな。


「てか、アルスはどうなの?体重。」

「ボクは基本的に体重とか気にならないし…。」

「あれ?そうなの?」

「うん。」


ほほぉ、こりゃビックリ。てっきりアルスも体重気にしてんのかと思ってたのに。


「ふ〜ん…。」

「…何?その疑わしそうな目…。」


じ〜っとアルスを流し目で見つめるクルル。アルス、たじたじ。


「…ねぇアルス知ってる?」

「はい?」

「体重増えるとねぇ…好きな人に嫌われちゃうよ?」

「!?」


アルスが肩をビクリと震わせた。


「・・・・・・・・・。」


?アルスがチラリと俺を見た…何でやねん。俺なんかしたか。


「…体重、増えてるかも、ボク。」

「増えてるんじゃないの?最近ココア飲みまくってるし。」

「ぁぅ…。」


フィフィ、とどめの一撃。アルスは粉砕した。チ〜ン。


「粉砕したって何ですか!?」

「ありょ?口に出してた?」

「はい!」


ありゃぺ。


「あはは、やっぱりアルスも純情な乙女でしたか♪」

「じ、純情な乙女って何なんですか!」

「そのまんまの意味でしょ?」

「フィフィ〜!」

「むみゃぁぁぁ!頬ひっはるひゃ〜(引っ張るな〜)!」


こらこら暴れるな二人して。


「むぅ、そんな話どうでもいいよ!それよりリュウくん!」


『どうでもよくない!!』と叫んでるアルスは無視か。


…つーか次の言葉、なんとなくつーか確実に予想できるぞ。


「私、痩せたい!」

「あ、そう。」


案の定、痩せたい=ダイエットしたいと申し出てきました。


「だからぁ、リュウくんも協力して!」

「断る。」

「……。」

「……。」

「…う…グス。」

「…チッ。わぁったよ付き合ってやる。」

「やったぁ!」


目の前でマジ泣きされたらやかましいことこの上ねぇからな。何だかんだで俺も甘いないろいろ。


「じゃ、準備するか。」

「はぁい♪」

「…ボクも行きます。」

「あ、じゃ私も付いてこ〜っと。」


何か神妙な面持ちで立ち上がるアルスと愉快気なフィフィ。何だこの真逆は。


まぁ、それはいいけどさぁ…。


「ところでクルル?」

「ん?」

「その格好、風邪引くぞ?」

「?………!!」




言い忘れてたけど、こいつ今バスタオル一枚。風呂上りだから。昼間にシャワー浴びる奴がいるか?あ、いるかも。




「あわわわ…ち、ちょっと待ってて!////」


顔真っ赤にさせながら洗面所へ駆け込むクルル。


「…魔王、ボクより若干胸あるんですね・・・。」


隣でアルスが何か暗い感じで呟いた気がしないでもないが無視しよう。






〜近くのグラウンド前〜



「よぉし、頑張るよ〜!」

「へいへい。」

「…頑張らなきゃ…。」


…結局、外でジョギングをすることとなった俺たちは、近くのグラウンドへと来ましたイエーイ…はぁメンドイ。


「で?どこまで走るんだ?」

「グラウンド五十周!」

「ご、五十周!?」

「だって痩せたいんだもん。走れば走るほどいいでしょ?」

「そ、そりゃそうだけど…。」

「じゃ決まり〜♪」


ここ、一周だけでも五キロあるぞ?どこまで体力が持つかが問題なんだがね。


因みにクルルはピンクの白いラインが入った奴と、アルスは黄緑の白いラインが入ったそれぞれ同じタイプの長袖、長ズボンのジャージだ。先日、服を買う際に二人にそれぞれ選ばしてやったわけよ。選んだ理由はアルスが『ボクと同じ色』で、クルルが『グッジョブ!』だそうだ。アルスはわかるがクルルは意味わからん。


あ、俺は紺色の赤ラインの同タイプのジャージな。学校でも使うぞ。


「ま、頑張りなさいな♪」

「一人楽だなお前。」


フィフィが俺の肩に止まりながら愉快そうに言いやがった。こいつだけ私服。


『…何故私まで行かなければならないのだ?』

「いや、何かノリで?」

『ノリ!?』


で、人の腰でやかましく騒ぎ立てるのがバカ剣ことエル。せっかく出番を作ってやったんだからむしろありがたく思って欲しいもんだね。


「…リュウジさん、走りにくくないですかエル腰に付けて?」

「普段から腰に付けてるから別に気にはならないぞ。」

「普段から腰に付けてる時点でアンタ危険人物じゃないの?」

「気ニシナーイ。」


まぁ一回おまわりさんに尋問されかけたけどね。俺だってわかった途端に何故か尻尾巻いて逃げ出したからお咎め無しだったんだよなぁこれが。HAHAHA。


「さ、ともかくさっさと行くぞ。」

「はーい!」

「はい!」


うん、元気よしだな。


「そんじゃスタートー。」

「おー!」

「お、お〜!」


クルル、テンション高いね〜。アルス、付いていけてねぇよ。



まぁともかく、ノルマは五十周、か。案外きついかもな。



こいつらにとって。





〜走り始めて五分後〜



「えっほ、えっほ、えっほ、えっほ。」

「は、は、ふぅ、は、は、ふぅ、は、は、ふぅ。」


後ろを振り返れば、二人は白いタオルを頭に巻きつけたまま真剣な面持ちで走っている。

俺?適当に走ってるぞ。


ちょっと余談だが、ジョギングやマラソンをしてる時の呼吸法は適当じゃなく、アルスみたいな鼻で二回息を吸って三回目で口から息を吐く。これなら無駄に体力を使わずに済むし、スタミナ切れを起こすこともない。変に息を吸ったり吐いたりしてると、すぐに息切れを起こしてしまう。マラソン選手もうまく呼吸しながら走ってきたんだぞ。


・・・まぁ、今回はジョギングっつーかダイエットの話だし、こんな解説もありかな〜ってなわけで。説明させてもらった。


あ〜、今んとこ一周目終えたとこだな。ま、この調子がいつまでも続くわけねぇけど。





〜二周目〜



「えっさ、えっさ、えっさ、えっさ。」

「は、は、ふぅ、は、は、ふぅ、は、、ふぅ。」


今二周目。まだペースは乱れていないな。さすが勇者と魔王やってるだけある。


つーか二周目で息切れする奴はいねぇか。あ、いる?そうか。





〜六周目〜



「ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ…。」

「ひ、ひ、はぁ、ひ、ひ、はぁ、ひ、ひ、はぁ…。」


…呼吸の音が変わってきてるけど、顔色に変化はないな二人とも。


俺か?俺は息切れ一つしてねぇぞ?だからこんだけ冷静に解説できんだ。





〜十五周目〜



「ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ…。」

「ふ、ふ、はぁ、ふ、ふ、はぁ、ふ、ふ、はぁ、ふ、ふ、はぁ…。」


十五周目でも大して息が上がっていないというのはさすがだな。やっぱアルスは元の世界でも特訓してたんかねぇ?


…問題は、魔王の方だな…息微妙におかしいって。あれか?お前は箱入り娘だからか?それとも悪く言えばニート?





〜二十五週目〜



「ひぃ、ひぃ、ひぃ、はひ、ひぃ、ひぃ…。」

「くっ…は、は、はぁ、は、は、はぁ…くぅ。」


…さすがに疲れてきたか。クルルなんて息が何か微妙にやばい気がするし、アルスもそれなりに息苦しそうだな。


しかもいつの間にか二人揃って長袖ジャージは取っ払っていて腰に巻きつけている。


「おいお前ら大丈夫か?」

「だ、大丈V…。」


それどこで覚えたクルル。


「み…右に同じ…です。」


アルス、ツッコミ忘れとるぞ。





〜三十五周目〜



いやぁにしても一般人だと呼吸がやばくなるくらい走ったなぁ♪


あ?俺?別に?


「アルス、ファイトー!」

「は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は…。」


とうとうアルスの息遣いが荒くなってきた。でもまぁ、やっと息遣い荒くなってきたか。やっぱ体力はそこそこあるみたいだな。


「ガンバレー!」

「ふぅ、ふぅ、ふぅ…。」


…で、何故かクルルがアルスに元気一杯エールを送り中。いつの間に体力回復したよ?


「いけいけゴーゴーそれゴーゴー!」

「はひ、はひ、はひ…。」


…妙だな、一番疲れてた奴が急に元気になるなんて。ちょっと後ろを振り返ってみる。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「エル。」

『ああ。』

【シャリン】




「『ライトニングアロー』」

【バチィ!】

「みぎゃあああああああああああああ!!!??」


はい雷直撃♪


「サボるな走れ。」

「…あい。」


真っ黒けとなったクルルは、大人しく“地面に足を付けて”走り出した。


…このヤロウ、フワフワ浮きながら移動してやがった。通りで疲れねぇはずだぜまったく…つーかそんな新たな能力今披露すな。





〜四十周目〜



「ぜはぁ、ぜはぁ、ぜはぁ…。」

「ひ、ひ、ふぅ…ひ、ひ、ふぅ…。」


明らか危ない呼吸音を発してるぞクルル。つーかアルスよ、それラマーズ法だ。


「アルス〜?何か生まれるの〜?」


フィフィが変な質問をした。アホか。


「はぁ、はぁ…あ、あ%&*@が生まれしょう…。」


アルスが謎な答えで返した。そのまま倒れろ。





〜四十五周目〜



「ひゅぅ…ひゅぅ…。」

「はひ…はひ…えぅ…。」


死にかけな二人は頭に巻いたタオルから汗を滴らせていた。結構分厚いタオルなんだが…二人の発汗量を物語っとるなこりゃ。


「おーい、後五周だぞ。頑張れ〜。」

「はにゃ、はにゃらは$%*?!=@。」

「は、はひ…はひ…。」


返事もままならない二人。つーかクルルに関してはさっきのアルスの如く宇宙人語をくっちゃべっている。これで宇宙からお客さんが来た時は安心だな♪侵略目的ならぶっ飛ばすけど。





〜四十九周目〜



やっとこさ、後少しで五十周目。やれやれ。


「はい、後ちょっと。後ちょっと。」

「ふは、ふひゅ、ふみゅ、ふひょ…。」

「ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ、ひゅ…。」


さっきまでズタボロ状態だったが、ちょっと元気出たみたいで顔に活気が戻ってきた。


ともかく、後数メートル。ラストスパート。


「ほぉれファイトファイトー。」

「頑張れー!」

『後少しだ。』


俺とフィフィとエルの声援で、俄然力が湧いてきたのかペースを速める二人。その意気だその意気。


よし、後少しだ…後数十歩…数歩…




「ゴール。」

「「ぃやったあああああああああああああ!!!!」」




俺が宣言すると同時に歓喜の叫びを上げ、そのまま地面にゴロリと仰向けに横たわるアルスとこけてそのままゴロゴロと転がっていくクルル。あ、木に頭ぶつけた。バカだ。


「はぁ、はぁ…お…終わり…ました…。」

「うぇ〜んリュウく〜ん!」


肩で息をしながら苦しげに呟くアルス。その顔はどこか爽やかだった。ついでにクルルは頭のコブを抑えて泣き喚きながら戻ってきたので無視した。


「お疲れ〜。」


一先ず、あらかじめ持ってきといたタオルを二人に手渡した。


「あ、ありがとうございます…。」

「グス…ありがと。」


汗びっしょりの顔を一生懸命拭く二人。服もビチャビチャで、こりゃ洗濯しなきゃならねぇなぁ。


「で?こんだけ走って気は済んだか?」

「えぇ…もう十分です。」

「走るのってしんどいね〜…。」


お前途中で浮いてたけどな。さすが魔王、浮遊術はお手の物ってか?つーか提案者が一番楽してたってどうよ?


「ほら、いつまでも座ってねぇで立ちな。」


へたり込んでるアルスに手を差し出す俺。


「あ…ありがとうございます/////」


その手を握って腰を上げるアルス。顔が赤いのは暑いからだろうな。


「ふ〜っと、にしてもいい運動になったなぁ。」

「…とか言いながらアンタ汗ちょっとしかかいてないじゃないの。」


フィフィが耳元で言った。何か変な感じ。


「俺にかかれば五十周なんて軽いっての。」

「…アンタってホント人離れしてるわね。」


よく言われるよ。


…つーかもう夕方か?…カラスが何か鳴いておりま。


「ふぅ…さ、日が沈む前にとっとと帰るぞ。」

「「ふぁ〜い…。」」


何とも気のない返事をして、体中から力を抜いたかのように歩き出すアルスとクルル。遅っ。


「ほら、ちゃっちゃと歩く。」

「そ、そんなこと言ったって…。」

「もう足が痛くてうまく歩けないよ〜…。」


情けねえなぁオイ…仮にも勇者と魔王だろうが。


「うぅ…こんなことなら五十周って言わなきゃよかった。」

「自業自得ですよ…足痛いです…。」



…ったく…しゃーねぇ。



「…そんじゃ、帰ったら〜…。」

「「ふぁい…?」」

「ココアとチョコやるぞ。」

「「はーい!!」」

【ダッ!】




うおう、いきなり元気んなって走り出しやがった。ってこら待てやさっきまでヘロヘロだった奴らが急に元気一杯になってんじゃねぇよ。




「リュウくん速く〜!」

「帰りましょう!」

「……。」

「……。」

『……。』


ふぅ…好物の前では疲れなんて吹っ飛ぶか。


「…はいはい今行くっての。そんな慌てるな。」

「アンタも結構甘いわね。」

『今に始まったことではないだろう。』


うっさいよ妖精と剣。






ま、結局ダイエットは一日しかもたず…風呂上りのチョコとココアの誘惑に負けた二人は、翌日ちょっとだけ体重増えたのは言うまでもねぇ。


またいつか走りに行くんかな〜?…メンドくせ。

どうも、コロコロです…はぁ。

最近、いろいろあって疲れが溜まってるようでして…体もだるいし、肩こりまくってます。今回の更新が遅れたのも、それが原因です…はぁ。

無理はしないって決めたんですけどね…ははは、どうも無意識のうちに無理してしまうみたいです、俺。

まぁ、ともかく。これからはリラックスしていきながらやっていけたらな〜って思ってます、はい。

それでは皆さん、またお会いしましょう…結局それで終わりかい俺。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ