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第百五の話 小テスト

やっと更新できた・・・疲れてたから更新するのに時間かかった〜。



〜香苗視点〜



どうもです!生徒会長やってる斉藤香苗です!


・・・今エセ生徒会長って聞こえた気がするんだけど・・・気のせいだよね?


え〜、とりあえず本題入ろうかな・・・。


今私達は学校にいます。ここまでは普通なんだよ?でもね、今日は特別な日なの。


今日は・・・何と!朝のHRに小テストがあるのです!それも漢字、日本史、英語単語の三つ!


このテストは、二週間に一回、日頃の成果を試す為にかならずやるの。因みに10点満点。


「ふっふっふ・・・今回こそはビリ脱出だ!」

「入学から始まり、今に至るまでビリっけつだった人間が何言ってんだ。」

「雅・・・お前そういうキャラだっけ・・・?」

「元々だバカ。」

「ヒデェ!?」

「うっさいわよ影薄。黙りなさい。」

「花鈴ちゃんも!?」


・・・雅くんと花鈴ちゃん、リュウちゃんの親友と幼馴染なだけあってSだね。


「にしても・・・皆必死だな。」

「うん、そだね〜。」


久美ちゃんが声をかけてきた。


クラス中全員が一生懸命小テストの範囲を最終チェックしてる。中には予想問題を作ってそれで模試をしてる人もいる。しかも皆顔が必死そのもの。


「♪〜〜♪〜〜」



・・・中にはヘッドフォンを耳に付けて音楽を聴いてる人も(勿論リュウちゃん)。本人曰く“メンドイ”とのこと。



でもたかが小テスト、そこまで皆必死にならなくても・・・と言いたい人も多いと思うの。それについては後で説明するわ。


「う〜・・・。」

「んみみ・・・。」


・・・ふと後ろを見てみれば、アルスちゃんとクルルちゃんも必死になって単語帳を黙読している。よっぽど嫌なんだね最低点取るの。


まぁ、あれは・・・いろいろ悲惨だったしね。


「・・・あたし達もやるか。」

「そうだね。」


私達は一応小テストでは上位に入ってるけど・・・勉強して損はないから頑張ろうかな。





〜小テスト1〜



まずは漢字テスト。空欄を漢字で埋めていくという問題だけ。それも二十問。


ぱっと見て思ったこと。意外と簡単ね♪


「じゃ、始めろー。」


神楽先生の言葉と共にシャーペンを走らせる私と久美ちゃん。分かる問題はどんどん解いていこっと。


「えっと・・・。」

「ん・・・。」


え〜っとここは・・・『育毛剤』ね。


・・・あれ?一瞬どこから殺気が来たような・・・気のせいかな?


「う〜ん・・・。」

「みゅ〜・・・。」


アルスちゃんとクルルちゃんも頭を抱えながらペンを走らせていく。あ、私カンニングしてないよ?ちらっと見ただけだから。


「へ、楽勝楽勝♪。」

「ふむ・・・。」

「ふんふん♪」


嘲笑するかのように呟く恭田くんに、冷静に問題をといていく雅くんと鼻歌混じりに書いていく花鈴ちゃん。雅くんと花鈴ちゃんはともかく、恭田くんがここまで余裕を見せるとは・・・意外。


「ポケ〜・・・。」


・・・で、窓の外を眺めてぼ〜っとしているリュウくん・・・。テストは・・・予想できるかな? 小テスト中はいっつもああだし。


まぁ、私にかかれば漢字は楽勝ね♪問題無し。





〜小テスト2〜



次は日本史ね。漢字と同じで、空欄に人物名とか事件の名称とかを記入してくのね。


「えっと。」

「・・・。」


ちょっと考え込む私と、無言で集中してる久美ちゃん。え〜っと・・・あの頭は・・・あ、そっか。『フランシスコ=ザビエル』。


「あ・・・!」

「ぇう・・・。」


閃いた!とばかりに顔を輝かせるアルスちゃんと、それを一瞬見てガクリと項垂れるクルルちゃん。わからなかったんだね。


「フフフフフ・・・。」

「あぁ・・・なるほど。」

「ふふん♪」


さっきと全く変わらない情景が流れております恭田くんと雅くんと花鈴ちゃん。


「・・・お、あの雲うまそう。」


・・・相変わらず空を眺めるリュウくん・・・何だか微笑ましい・・・///////


はっ!いけない、集中集中。





〜小テスト3〜



よし、最後!最後は英語の単語テスト。私、英語が一番得意なんだ♪


「ふふ〜ん♪」

「ふぅ・・・。」


花鈴ちゃんみたいな鼻歌を歌いながら書く私と、つまらないといった表情の久美ちゃん。そういえば久美ちゃんってハーフなんだっけ・・・。


あ、これは・・・えっと英訳すると、『baldnessハゲ』ね。


「えっと・・・ちょ、魔王何すんのさ!?」

「ちょっとだけでいいから見せてよ〜・・・(泣)。」

「ダメです!」


・・・アルスちゃんとクルルちゃんが何か小声で取っ組み合ってるけど・・・神楽先生、見て小さく笑ってないで止めましょうよ・・・。


「ケケケケケ・・・。」

「・・・お?」

「う〜ん・・・。」


より一層怪しげに笑う恭田くん、閃いた感じの雅くん、さっきと打って変わって考え込む花鈴ちゃん・・・花鈴ちゃんも英語苦手だっけ?


「お、チョウチョ。」


・・・全く変化ないねリュウちゃん。


でも目でチョウチョを追うリュウちゃん・・・可愛い・・・///////




・・・・・・・・・・・テストに集中しなきゃ・・・(汗)。





〜テスト終了〜



終わった〜♪


「香苗、どうだった?」

「うん、満足♪久実ちゃんは?」

「あたしはまぁまぁかな?」


もしかして、今回満点いくんじゃないかな〜?


「うぅ・・・アルスがぶった・・・クスン。」

「当たり前です。」


プンスカ怒ってるアルスちゃんと頭を抑えながら泣くクルルちゃん。何でこうなったのかさっきの見て理解できるでしょ?


「はははははは!今回こそは俺の天下だ!!」

「黙っとけ影薄。」

「ウザイわよ影薄。」


で、こちらは立ち上がって大声で笑う恭田くんと毒を浴びせる雅くんと花鈴ちゃん。あ、恭田くん撃沈して机に突っ伏した。


「あ〜ねみ。だり。」


・・・ず〜っとのんびりしてたリュウちゃんがそんなセリフ言うとすっごい説得力ないよ?





・・・小テストの返却は昼休み前の授業、つまり四時間目が始まる前に返される。


まぁ、それまでが結構大変で・・・皆緊張しててピリピリしてるの。だから・・・


「いやぁにしても今回のテストは簡単だったなあ!なっはっはっはっは!」

『黙れ!!!!』

【ズゴゴゴゴゴゴゴン!!】

「へげらっちょ!!!」



・・・こんな風に騒ぐと、クラス中から辞書やらイスやら筆箱やらの洗礼(?)を受ける羽目になります♪もちろん騒いでいたのは恭田くんです。


皆の点数、大体予測できるんだけど・・・まだ見てないしわかんないよね。


まぁ、ともかく結果待っとこ。





〜三時間目終了、テスト返却〜



「はいよ〜テストの答えあってるかちゃんと確認しろよ〜。間違ってても私は知らん。」

『いやダメだろそれ。』


神楽先生にクラス中がツッコミかましました。


さってと、点数は〜っと・・・。


【ピラ】


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「・・・まぁ、よかったじゃないか香苗!」

「・・・うん。」


そんな・・・自信あったのに・・・。



『斉藤 香苗』

国語、10点

日本史、8点

英語、10点



・・・はぁ・・・日本史で二点も落とすなんて・・・ショック。



「・・・そーゆー久美ちゃんは?」

「・・・これだ。」

【ピラ】



『立花・久美 アンドリュー』

国語、9点

日本史、6点

英語、10点



・・・・・・・・日本史、苦手なんだもんね。


「・・・まぁ、最下位ではないけど・・・。」

「・・・い、いいよねそれなら♪うん。」


ちょっと悔しいけど、最下位じゃなければなんだっていいの。


「ホッ・・・よかった。」

「やったぁ!思ったよりよかった!」


ホっと一息つくアルスちゃんと、飛び上がって喜ぶクルルちゃん。点数をチラっと見てみると・・・



『アルス・フィート』

国語、8点

日本史、5点

英語、9点


『クルル・バスティ』

国語、5点

日本史、4点

英語、9点



・・・アルスちゃんはともかく、クルルちゃんが真ん中の下ぐらいの点数を取ってたのにはビックリした。日本史は最悪だけど、英語が高得点だったのが救いね。


「・・・魔王、エイゴのテストでボクの答え覗いてたでしょ。」

「ギク!!!!・・・ソンナコトナイヨ。」

「ベタに片言!?」


・・・なるほどね・・・だから高得点・・・でもこれはまぁ、確かな証拠もないし、別にいっか。


それより気になるのは・・・。



『楠田 雅』

国語 9点

日本史 10点

英語 10点


『高橋 花鈴』

国語 10点

日本史 10点

英語 5点



「まぁ、こんなもんか。」

「悔しい〜!英語でもっと得点取れてれば・・・!」


・・・高得点の二人はまぁいいとして・・・。



『佐久間 恭田』

国語 1点

日本史 0点

英語 2点



「ドチクショオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」


前回同様、まんま同じ点数の恭田くんでした。


・・・恭田くん、涙すごい流してる・・・周りの人たち、距離置いてるし。何だか泣いてる本人が不憫・・・。


「何故だあああああああ!!この問題は間違いないはずなのにいいいいいいいい!!」

「間違いは間違いなんだからしょうがないだろ?」


必死に訴える恭田くんに対して、平然と残酷な言葉を投げつける採点係の神楽先生。非常に教師に似つかわしくない口調と態度です。


「つーかよぉ、この英単語何なんだ?“Joy”を和訳すると“喜び”になるはずなのに、“大豆”ってお前・・・。」

「・・・え、違うの?」

「・・・テレビの見すぎだバカ。」


・・・多分、某大豆で出来た栄養食品のことだと思ってるんだろうなぁ恭田くん。


因みに大豆は英語で“Soybean”って言うんだよ?これ、大豆ですから。


「ふぁ〜あ・・・。」




・・・で、一番気になるのは・・・リュウちゃん。




テストの間中、完璧上の空だったリュウちゃん。もうおおよそ点数はわかってる。


「リュウちゃん、どうだった?」

「ん。」


ピラっとテスト用紙三枚を私に差し出すリュウちゃん。私はそれに目を通した。



『荒木 龍二』

国語 10点

日本史 10点

英語 10点



・・・・・・・・・・・・。


「・・・やっぱり今回“も”満点だったんだね。」

「そみたいだな。適当にやっただけなんだけど。」


うん、わかってたよ?わかってたつもりなんだけどね?すっごく悔しいの。


リュウちゃん、問題とか全部適当っていうか勘だけで解きまくってってるから。その勘に狂いはなくて、数学以外全教科トップクラス。だから毎回小テストはつねに一位をとってるわけで。テスト中ぼ〜っとするのは、真っ先に全部終わらせたからであって、諦めてたんじゃないんだよね〜。


でも数学に関しては本人曰く、計算はどうも勘だけじゃダメみたい。じゃ勉強しなさいと言いたい、でも言えない。


「お前は相変わらず勘だけで全問正解か・・・妬みの神でも舞い降りてんのかお前は?」

「何じゃそりゃ?」


雅くんの呆れた言葉にもキョトンとするリュウちゃん。自覚ないのって何だかいいのか悪いのか・・・。


「おら、席つけよお前ら。」


神楽先生が手を叩くと同時に私達はすばやく元の席へと戻る。恭田くんも絶望から脱出して席に戻っていった。


「・・・あ〜・・・皆もわかってると思うが、最下位の奴は・・・なぁ?」


席に戻ってもまだ暗いオーラを漂わせている恭田くんを軽く無視して教卓から私達に笑顔を見せる神楽先生・・・笑みが黒い・・・。


「・・・じゃ発表するぞ〜。最下位は・・・前回同様、恭田。」

「ウッゾオオオオオオオオオオオン!!!??」


いえ、皆大方予想できてました。信じてないのはあなただけです。


「で、トップは・・・同じく、龍二。」

「おうよ。」


やっぱしね・・・。


「後は・・・ケアレスミスとかそういうのばっかしだな。」


うっ!・・・まんま私だ。


「つーわけでぇ・・・恭田?」

「!!!」





「お前、今日放課後三階の便所掃除な♪逃げたらチョークの的♪」

「・・・・・・・・。」





・・・そう、これが私達が必死になって小テストを頑張っていた理由。テスト最下位の人は、放課後この階のトイレ全部を掃除しなければならない。因みにこの学校の校舎は三つあって、校舎の各階にそれぞれトイレが二つずつあるわけで。おまけにこの学校のトイレは普通の学校より少し広くて、一人だとそのトイレを掃除し終えるのに一時間以上かかる。



つまり、全校舎の三階トイレ、計六つをきれいに掃除しなければならないの。それも一人で。さらには男子女子トイレ両方とも。これって危なくないですか?今更ながら思うけど・・・唯一の救いは、学校全てのトイレを掃除するんじゃなくて、三階のトイレを掃除するということだけ。



これはうちのクラスだけの制度で、一学期の中頃で定められたんです。決めたのは他ならない神楽先生・・・とリュウちゃん。


理由は、神楽先生曰く『こういうペナルティを付けたほうが皆気合入れるだろ』、とのことで。まぁ確かに気合入りまくりですけど・・・もっと他の方法でやって欲しかったです。

それとその時の楽しそうな笑顔が今でも忘れられません。絶対楽しんでますよこの人。


でも神楽先生だけなら何とかなったかもしれないけど・・・リュウちゃんの『お?いいじゃんそれ。賛成ー』、という何とも気だるげな一言で決まってしまいました。


いやだってね?リュウちゃんに逆らったら後が怖いんだよ?三ヶ月前に一人の生徒がリュウくんに反論したんだけど、その日以来からその人来てないの。優等生だったんだよ?皆勤賞狙ってた子だよ?そんな人が突然不登校だよ?ず〜っと。


・・・だから誰もリュウくんに反論はしません。その子と何があったのかさえも聞きません。いえ、聞きたくありません。理由は推して知ってください。


「・・・。」

「ま、よろしく頼むわ♪」


ケラケラ笑いながら言う神楽先生。そんな感じで言うもんだから・・・




「・・・いやだあああああああああああああああああああああああ!!!!!!(泣)」




ほら泣き出した。


「頑張れ。お前なら全校舎の三階トイレ全てをあっという間に終わらせられるから。」

「夜までかかるっていうのに何があっという間かあああああ!!!」

「大丈夫だ。夜になったらトイレの花子か太郎かどっちか出てくるって思いながら掃除すれば自然と早く終わる。」

「怖くてトイレは入れなくなっだろーがあああああ!!!」

「うっせーなぁ。とにかく放課後やれ。教師命令だ。」

「何その上官命令みたいなありえない命令!?」


・・・まぁ、私達がトイレ掃除しにいかなくてよかったぁ・・・。


「さ、そろそろチャイムなるし授業始めるか。」

「ま、待ってくだせい神楽様あああ!!どうか、どうか助けておくんなましいいいい!!!」

「だから決定事項なんだからしょうがねぇだろ?もともとお前の勉強不足が原因なんだから自業自得だ。諦めろ。」

「いやですうううううううううううう!!!」

「・・・龍二、黙らせろ。」

「オッケー。」


・・・・・・・・・・・。






その後、彼がどうなったか知る人はいない(一部除く)・・・。


う〜ん、若干グダグダかなあ?・・・まぁ、いいかな。

ともかく、大学宿泊オリエンテーションというのは疲れます。もうホントしんどいですね。

でも負けないぞ〜!頑張ります!

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