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蛍籠  作者:
85/119

第84話:回想・4

 結局、あの広田という助教授は、蛍狩りの儀式を見た後、この村を去って行った。そして村の雰囲気も穏やかなものへと変化した。


 それから数日がたって、ある人物が村へ帰郷してきた。彼の名は、川辺 通。深見の分家の跡取り息子。現在は、市内の大学に進学している。


 「通君じゃないか」

 「お久しぶりです」

 「どうしたんだい? こんな時期に。大学もまだ休みじゃないだろう?」


 私が尋ねると彼は、少し顔を強張らせながら言った。


 「神主さんやご当主に呼ばれまして…………」

 「あぁ、もしかして…………」

 「何か知っているんですか!?」


 いきなり声を荒げ、血走った眼で尋ねてくる姿に若干引きつつ、答える。


 「いや、勘なんだけどね。蛍狩りの前辺りから、市内の大学の助教授さんが村に滞在していたんだ。その人と君の在籍している大学が一緒だから。何か聞きたいことでもあったのかなぁって」


 私の言葉に彼は、顔色を失くす。しかし、それは一瞬の事だった。すぐに落ち着きを取り戻しいつもと同じ穏やかな笑顔を浮かべ挨拶をすると深見の屋敷へと向かって行った。そしてその日の内に村を出て行ったのだった。


 その日の夜中、今度は私が呼び出された。禁足地内にある神殿に。そこにいたのは、両親と神楽に関わる家の者達。

 上座には、両親と各家の当主達。

 その正面には、神楽の家の次代を受け継ぐ私と同年齢の者達ばかりだった。


 (一体、何が起こるのだろう…………)

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