第78話:光の正体
功の話が村人達に与えたショックは大きく、皆どうしたらいいか判断がつかないようだ。
「何を言うのですか!! この辺りの山は、深見家の物。そして村で管理している山でもあります。そう、簡単に部外者が出入りするのは不可能です」
「いいえ、可能でしょうね」
必死に自分達の正当性を証明しようとする神主の妻にダメ押しをするように明は、呟く。
「別に私有地だからと言って、山に囲いをしているわけでもありませんから。村側から侵入するのは難しくとも、反対側からなら簡単に侵入することが出来るでしょう。それに、村で管理していると言ってもその範囲はせいぜい泉まで、水源のある頂上付近までは、数年に一度行くくらいですからね」
功達の話を聞きながら、美智は一人考えこんでいた。どうにも引っかかる出来事があったのだが、思いだせないでいる。
無意識の内に唸っていた為か、すぐ近くにいた川辺がその様子に気付く。
「美智、どうかしたのか?」
「うーん、ちょっと待って。何か引っかかることが…………。あ!!」
村に来てからの出来事を反芻していた美智は、ある事に気が付き声を上げた。その声が思いのほか大きかったせいか、その場にいた全員が注目する。
「どうしたんだよ?」
「思いだした!!」
「何を!!」
「村に帰省した日に見たのよ。夜に、山の禁足地の方向で何かが光るのを。儀式の準備かなって思ったんだけど…………」
「それはないだろう。儀式前は、誰も山には入らんよ。まして、夜にはな」
おばばは、美智の言葉をやんわりと否定する。
「ということは、その光って」
「ゴミを廃棄しに来てる奴らの可能性大だ」




