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蛍籠  作者:
63/119

第62話:十年ぶりの再会

 「ううっ………」


 追跡者に口や体を押さえられた灯だったが、最後の望みをつなげる為に逃れようと懸命にもがき続けていた。


 「姉さん、落ち着いてください。僕です、明です」

 「う?」


 耳元でそうささやかれた灯は、暴れるのを止める。そして、首をひねり自分を掴まえている人物を見上げる。

 しかし、周囲は暗い為、顔がよく見えず本当に弟であるか確認が取れないでいた。


 「離しますから、声を上げないで」


 灯が頷き、大人しくなったのを見て明は、姉の体を離した。

 すると自由を取り戻した灯は、すぐさま振り返り確認する。十年近く会っていないが、それは確かに自分の弟だった。


 「明、美智が…………」

 「分かっています。僕達は彼女を助けに来たんです」

 「僕達?」


 明が後ろに視線を送ると木の影から二人の人間が出てくる。


 「功と美智の同僚の広田さんです」

 「広田って、もしかして!?」

 「そうです。ご存じでしたか? 僕のこと」

 「はい。あの人から総て聞いています」

 「明、時間がない。とりあえず、灯は夏美達に預けよう」

 「そうだね。姉さん、この門の外に夏美と美智の上司が待っているので二人と共に家に戻って下さい。そして父さんにこの事を」

 「分かったわ。あの人は美智を逃がしてくれると約束してくれたわ。だから、あなた達を手助けしてくれるはず。それと助けるのなら神楽の時がいいわ。舞台上には美智とあの人だけになるから」

 「分かりました。姉さんも気を付けて」

 「無理はしないでね」

 「はい。行ってください」


 明に背を押された灯は一直線に門へと走って行く。そして無事に彼女が門の外へ出るのを確認すると明達は急いで元来た道を走り出した。

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