表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蛍籠  作者:
60/119

第59話:禊

 「まずは身を清めてもらいます。外にいるので終わったら出てらっしゃい」


 そう言って神主の妻は、美智を湯殿に案内するとその場から去って行った。近くのかごを見ると中には白の長襦袢や足袋などが入っている。どうやら、これに着替えろということらしい。


 「仕方無いか」


 美智は、服を脱ぐと湯殿の中へと向かう。

 手早く体を洗い、湯船につかる。


 「はーーーっ。気持ちいいなー」


 湯で体が温まると気持ちが落ち着くと共に思考能力も復活してきた。

 ここを出ると多分、神楽用の衣装を着つけられることになり、それが終わると外にある舞台とやらで舞わされることになるだろう。

 多分、一緒に舞うのは川辺先生だ。

 逃げ出す隙が出来るとしたら舞の終盤、あそこしかない。


 「あの事は、お婆ちゃんと私しか知らないから、チャンスだ」


 きっと神主達は慌て混乱するにちがいない。

 昔、神楽を習っている時は理解できなかったけれど、今ならば分かる。きっとこんな事態になることを祖母は憂慮していたのだ。


 そのチャンスを物にする為にも先生と接触しないければいけない。はっきり言って今の状況を考えると先生が味方になってくれるかは賭けだ。それでも、美智は信じたいのだ。自分達を教師として熱心に指導してくれた先生を。


 ――――私は先生を信じる。


 美智はそう強く決意すると、湯船から出た。

 そして気合いを入れる為に桶に水を汲むと頭からその水をかけ、湯殿を後にしたのだった。

本当は水で清めなきゃいけないんですけど、

かわいそうなのでお湯にしときました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ