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蛍籠  作者:
55/119

第54話:禁足地へ

 美智の家を後にした明達は、闇に紛れながら禁足地と神社へと続く山道へとたどり着いた。

 そして、禁足地へと続く橋の影に身を潜めると最終の打ち合わせを行う。


 「じゃあ、夏美達はここにいてくれ」

 「分かった」

 「もし、様子がおかしいと思ったらすぐ警察に通報して欲しい。この人は親戚だしすぐ動いてくれると思うから」


 明は、一枚の名刺を取り出すと夏美にそれを託す。


 「三人ともくれぐれも気をつけてね?」

 「まかせとけって。お前こそ気をつけろよ?」


 功の言葉に夏美は、微笑む。


 「大丈夫よ。護身用の道具はいくつも持ってるから」

 「俺もいるんだ、それに女のほうがいざって時は強いぞ」

 「当然だ。私ら女は、生命を生み出し未来へと繋げていく。男なんかより、よっぽど肝はすわってるさ」


 おばばの言葉に夏美は当然といった笑みを浮かべ、男性陣は少しばかり気をくれする。そんな明達を見て楽しそうにおばばは笑って言った。


 「さぁ、さっさと行け。息子達は、表の本殿に呼びつけておいた。少しは時間かせぎになるはずだ」

 「おばば。おばばも気を付けてくださいね」

 「大丈夫、さすがに実の親にどうこうするほど愚かな人間ではないさ。それに一応保険はかけてある」


 その迷いのない力強い声に後押しされた明達は、橋を渡り禁足地への門を開くと中へと消えていった。


 「さぁ、私も行かせてもらうよ」

 「神崎さん」

 「何だい? 記者さん」

 「馬鹿な真似だけはしないでください。あなたには、村の真実を明かし伝えていくという役目が残っているんですから」


 自分が内に秘めていた考えを見抜かれ先手を打たれたおばばは、顔を強張らせたがすぐにいつもの笑みを浮かべた。


 「そんなことあんたに言われるまでもないさ。じゃあ、夏美を頼むよ」


 そう言い残すとおばばは本殿へと向かって行った。

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