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蛍籠  作者:
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第45話:決意と脱出

 川辺が去った後、明は脱出を心みていた。

 扉の他に出入りが出来そうな場所を調べてみたが、ご丁寧に全て外側から鍵をかけられているようで内側から破壊しようにも人の手ではびくともしない。


 (ここまで徹底的にするということは、うちの人間も関わっている)


 じっとすることしか出来ない状況がうらめしかった。


 僕やこの家はまた美智を苦しめ不幸にすることしか出来ないのだろうか。あれから十年たって十分大人になったと今度は守りきれると思っていた自分が恥ずかしい。結局は、あの時の美智の言葉が正しいのだ。


 ――――明が頼んだからってどうにかなると思う?


 確かに僕は後継ぎだからと守られてきたのだ。両親や家の人間に。守られなかった姉と先生からすれば、気に入らないだろうな。

 でも、僕は知ってしまった、この村に隠されていた狂気を。だから、逃げるわけにはいかない。

 僕の大切な人を守る為にも。


 明は、自分の頬を叩き気合いを入れ直す。

 そして部屋にあった模造刀を手に取ると、窓を開け雨戸を叩き破壊を心みる。

 木で出来た古い雨戸だ、叩き続ければどこか壊れるはず。


 (諦めない、僕は絶対に。十年前のあの日、美智を諦めたあの時みたいに!!)


 明はただひたすらに雨戸を叩き続けた。模造刀が壊れても、部屋のあらゆる物で叩き続けた、すると少しだが割れ目が出来る。


 「明か?」


 その割れ目から聞こえたのは功の声だった。


 「ちょっとそこから離れてろ!!」


 明は窓から離れる。するとガツガツと大きな音が何度か続き、やがて割れ目がどんどんと大きくなりそこから人間の足が飛び出てくる。


 「よっしゃ!! もう、いいぞ」


 その声に急いで近づく、すると小さめだが人が通れる穴が出来上がっていた。


 「明、行くぞ。人に気づかれる!!」

 「はい」

 「これどうぞ」


 靴を差し出された明はそこにいた見知らぬ青年に驚く。


 「君は?」

 「美智の後輩だ。とりあえず、美智の家に行くぞ」

 「ああ」


 そうして三人は再び闇にまぎれ、美智の家へと向かった。 

久し振りの更新です。

ちょっと矛盾点や誤字脱字などを修正しました。

本当は、最終話後がいいんでしょうが、あまりにも

目に余ったので。

話の大筋に変化はないです。

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