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蛍籠  作者:
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第43話:舞を禁じた理由

 「それっておばばがダム建設に賛成していたことに関係あるのか?」


 功から出た言葉におばばは驚きながらもどこか遠くを見るような目で宙を見つめ頷く。


 「関係しているよ。言っただろう? 儀式についてももめていたと。儀式に関わる家に連なる老人達とその跡を継ぐもの達の間でね」

 「おばばは、儀式を止めさせようとしていたの?」

 「ああ。私達は自分達の代でこの忌まわしい因習を終わらせたかった。自分達の下の世代を解放してやりたかったんだ。村にダム建設の話が出た時、全て水の底に沈めて終わりにしたかった」


 自分の手を握り締め、おばばはたんたんと話し続ける。


 「最初の一歩を踏み出したのは美苑だった」

 「美智達のお婆ちゃんが?」

 「美智先輩の?」


 不思議そうな顔をする広田に夏美は説明する。


 「美智達のお婆ちゃんは神楽の名手だったの。その舞を見るために祭りに来る観光客が押し寄せたって祖父が言ってた」


 夏美の言葉におばばはどこか誇らしげな顔だった。


 「美苑の舞は、本当に見事でまるで天女が舞っているようだと皆言っていた。その舞を受け継いだのが美智だ。だからこそ、美苑は死に際に舞いを踊ることを禁じた。あの子はまだ人前で踊っていなかったからね」


 おばばの言葉に功達は首をかしげる。


 「別に禁止することではないんじゃないの?」

 「美苑は恐れたんだよ。もし、灯に何かあった時花嫁になるのは、神楽の名手と呼ばれる少女だ。だから、踊ることを禁じたんだ。大事な孫娘を守る為に」


 

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