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愚者を仰げ  作者: 柊 要
0章
3/49



お久しぶりです。いつも見ていただきありがとうございます。

これからも頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いします。





兄に呼び止められた後、妹の部屋の前で私はどうするかを悩んでいた。

これは開けるべきなのだろうか?

食後の妹は決まって部屋に戻って本を読んでいる。

ただ、本を読んでいる最中に声をかけると、滅茶苦茶機嫌が悪くなるのである。

前なんて、部屋の掃除をしたか聞いたときに


「今いいとこなんだよ!話しかけんなクソが!」とキレられた覚えがある。


要するに怖いのだ。


「機嫌の悪い妹と買い物もなぁ…」


別に一人で行ってもいいが、なぜか兄からは外に出るときは必ず誰かと一緒にいろ。

と言われているので一人で自由に外に出られない

部屋の前でうろうろしていると、突然部屋の扉が開く


「…どうかしたの?時姉さん」


と、本を持った妹が不思議そうに顔をのぞかせた。

どうやら邪魔してしまったらしい。


「あのね…?今から買い物に行きたいんだけどいいかな?」

すると妹は納得したように頷く。


「準備するからちょっと待ってて!」


どうやら本を読み始める前だったらしい。

機嫌はそれほど悪くなかった。

ほっと胸をなでおろすと、準備する為に自室に向かうのだった。









準備を終え、玄関前で突っ立っていると


「またせてごめん!」


そういって、妹が階段を下りてきた。


「別に全然待ってないから大丈夫。」


「それじゃ、行こっか」


「うん!」

と元気良い返事が返ってくる。

外に出ると、辺り一面に木がひろがっていた。

その木の間に道があるので、そこを通って街に向かう。

小規模なので、街というよりは村かもしれない。

私たちの家は森林に囲まれているので、

ここから村までは歩くと最低でも三時間はかかる。

前までは家がなぜ村や街になく、

こんな場所にあるのか不思議の思っていたが、最近はもう慣れてきた。でも三時間も歩くのは面倒くさいので、今日は走ろう。

「ルナ、走ろう」


「じゃあ競争ね?」


もしかしたら嫌がるかもしれないと思ったが、案外乗り気だったらしい。


「何賭ける?」


相変わらず賭け事好きだな。姉がうつったのだろうか?


「じゃあ今日のデザート賭けよう」←


今日のデザートは抹茶プリンがいいな。


「オッケー、じゃあよーいドン!」


そして私は全速力で駆け抜けた。

隣の妹を見る。滅茶苦茶清々しい笑顔だった。

なんだこいつ…死ぬのか?と、一瞬思ってしまったではないか。

因みにどうでもいいが自分の目の前をリスが通っていった。可愛い。

一時間もしないうちに着く。

本気出せばこんなもんよ!と、ドヤ顔を決めておく。

私から一歩遅れてきた妹は絶望していた。可哀そう。


「負けたよぉ…」


「嗚呼、あたしのデザート…」


そんな妹とは裏腹に、ご機嫌よく村に向かう。


「ほら!ぼーっとしてないで早くいくよ!」


「はぁい。」


殺意を込めてこちらを睨んできたが華麗に無視する。

さてと…何買うんだっけ?

と思いながらポケットを漁るのだった。


ありがとうございました。

それではまた次回お会いしましょう。

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