表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/36

08話 破滅の洞窟 ーその2ー

これから更新が2日に一回になるかもです。

あと、短くてすいまっせん!



 とりあえず、準備をしよう。

 何が必要かは特に何も言われていない。なのでなおさら困っている。

 防具とか買っといた方が良いのか?

 それとも、武器を新しくしたほうが良いのか?

 それとも、回復薬(ポーション)的なモノを探したほうが良いのか?


 全くわからん。

 僕がしてきた数多くのRPG作品は遠征の前に必需品リストとかあったな。

 物を買う店に寄っていくみたいなことも多かった。

 この世界は一体どういう設定なのか検討すらつかない。


 とりあえず武器屋的な場所に行くことにした。

 あたりには立派な装備をつけた冒険者がたくさんいる。

 その中に、防具を一個もつけてない初心者冒険者の僕。

 カンゼンに浮いている気がする。


 僕が剣を買った店まで来た。

 僕の記憶が正しければ武器の他にも支援道具(サポートアイテム)も売っていたはずだ。

 『名無しの防具店』に入るのは2回目である。


 扉を開くと前と変わらない店員さんが挨拶してくれあた。


 「おや?坊主、あのときの約束覚えてくれてたのかい?」


 ん?あのときの約束?

 確かあのときは、50000にまけるからって将来うちのお得意様になってくれればそれでいい。って言われてたはず。約束も何も一方的なお願いだった気が...。


 でも、良くしてくれたことには変わりないしあのときのお礼でも言うか。


 「おばさん、あのときは本当にありがとね。」


 「「だから、私はまだおばさんじゃないって!!」」


 また起こられてしまった。

 

 とりあえず僕は今の状況を説明する。

 破滅の洞窟に行くことになったこと。

 何やらアイテムを買うように言われたが何を買えば良いのかがわからないこと。

 頼るお店もないので、前お世話になったここに来たということ。


 店員さんは僕の事情を最後まで聞いてくれた。


 「坊主、もう破滅の洞窟に行くのかい。

  あそこは上級冒険者のパーティーで行っても壊滅するって聞くよ?

  ここで死んだら、お得意様が1人減ることになるのか。

  死なれたら困るし、何か丁度いいものは...。」


 そう行って店の奥へと行った。

 ここには2回しか来たこと無いがやはりいい店だ。

 そんな事を考えながら僕は店を少し回ることにした。

 

 右の棚には短剣。

 左にはロングソード。

 他にも色々な種類の武器がある。

 中でもひときわ目立つ県があった。

 それはとても大きな両手剣だ。

 黒を基調としたその刀身には真紅の溝がいくつかある。

 持ち手は黒一色。

 その剣に見とれている間に店員さんが戻ってきた。

 

 「遠征に行くんだったら回復薬(ポーション)は必須だよ。

  他にも緊急時に飲む魔力強化(マジック・アッパー)もあったほうが良いね。

  怪我したときのかける、上位回復薬(ハイポーション)もいるな。

  流石にうちは、完全回復薬(フルポーション)は置いてないんだよ。

  まぁ私が準備できるのはこんぐらいだな。

  代金は、えっと、合計69920ヘルティアだよ。」


 その額を聞いて僕は少し安心した。

 前みたいな失態をまたするわけにもいかない。

 そこで今回は100000ヘルティア持ってきたのだ!(←何故か自慢気)


 僕はレジの方に向かった。 

 流石に自動で精算はしてくれないみたいだ。

 やっぱり元いた世界の方が技術は発達しているのだ。

 僕は70000ヘルティアを出し、お釣りで80ヘルティア貰った。


 「おばちゃん、今日もありがとう!

  帰ってきたら、またここで物買うから。

  じゃあ今日は本当にありがとう〜!」


 「「だからおばちゃんじゃない!!」」


 「でもまぁ、無事に帰ってこいよ。待ってるからね。」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 「レナ、ハンナさん、ただいま。」


 「「おかえり、タクヤ!」」


 二人は声を揃えて僕を出迎えてくれた。

 そしてすぐに、僕が買ってきたものを確認する。

 その時僕は思った。

 あれ?レナ、1ヘルティアも払ってなくね?


 「おい、レナ。代金ってしっかり払ってくれるよね?」


 そう言うとレナの体がビクッと大きく動いた。

 そして僕と目を合わせないよう視線を逸らしながら、


 「う、うん。いつか払うよ。この遠征の後に。 

  うん、多分払うよ。きっと。」


 あ、怪しい。怪しすぎる。

 これ、絶対に払わないやつだ。

 でもレナには魔法を教えてもらったし、感謝している部分もある。

 

 「いや、いいよ払わなくて。その代わり、また魔法教えてね。」


 「「うん!」」


 とりあえず、遠征の準備はなんとかなった。

 あとは僕の気持ち次第ということ。

 もしも、死んだらどうなるんだ?

 レナを1人残して死ぬかもしれない。

 レナが僕を残して死ぬかもしれない。

 そんな事絶対にさせない。(←特に後者)

 何が何でも生きて帰ってきてやる。

 そしてまた、レナト一緒に魔法を覚えるんだ!

 目標が決まれば項王までが早いのが僕のアイデンティティ。

 

 明日は早起きなので早く寝よう。

 そう思いベッドの中に入る。

 やっぱりこのベッドは寝心地が良い。前寝てたやつとは比べ物にならない程。

 寝よう、そう重いまぶたを閉じてしばらく時が経つ。


 眠れない!

 明日の遠征が怖いと同時にちょっと楽しみだったのだ。

 初めての女子との2人旅。そう思うとワクワクで心拍数バク上がり↑


 「よし、ここは『あれ』をするときなのかもな。

  レナが1人。レナが2人。レナが3人。レナが4人。

  ...。いや、天国!

  そうじゃないそうじゃない。ここは何を数えようか。

  冒険者らしく剣を数えよっと。

  剣が1本。剣が2本。剣が3本。剣が4本。剣が5本。

  ...。剣が1、34本。剣がひゃく、さんじゅ、う、ご、ほ、ん。」


 135まで数えたところで僕は眠りについた。






 







いよいよ、次回から遠征が始まります。

ぜひ次回もよろしくです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ