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28話 対帝国戦争 ー閉幕編ー






「タクヤ様、こちらです。」


 メイドさんが言った先には一つの扉があった。

 無愛想な金属製の扉。

 見るからに冷たそうな見た目だ。

 確かに、ここは少し肌寒い。結構地下深くだからだろう。

 そして、僕がその扉に手を掛けようとした瞬間、


「タクヤ様、さっきのことは内緒、ですよ…?」


 さっき程までとは言えないが、随分と赤面しながら…。

 おとなしいかと思っていたメイドさんが意外と大胆だったことに改めて驚く。

 しかも、思わずキュン死してしまいそうな程の可愛さ。

 ホント、犯罪だよ。


「分かった。ここまで案内してくれてありがとう。」


 僕はそう言い、一礼する。

 そして、改めて金属製の冷たい扉に手を掛け、扉を開く。

 その先には思いもしていないレナの姿があったのだ。





 ………

 ……

 …




「おい、レナ。お前って、拘束されてたんじゃないのか…?」


 僕は目を見開き、心底驚いた顔をしながらレナに言った。

 正直、僕がそうなるのも無理はない。

 だって、急に捕まっただの死刑になるかもだの言われたのに…。

 

 レナは牢獄生活を完全にエンジョイしてたのだ。

 それどころか、レナがいた部屋は牢獄とは言えない部屋。

 もしかしたら、僕が住んでいる場所よりもいい所なんだが。


「えっ?一応拘束されてるね。でもそれは建前…、」


 そこからは、面会時間の10分間レナには状況を説明してもらった。

 皆知っての通り彼女は魔法の天才。

 様々な魔法を作ってきたし、扱える。

 アミーゼ側からしたら、有能な人材を失う事は避けたいらしく保留にされているそう。

 そして、もし彼女を開放した後に色々噂をたてられないために良い待遇を受けている。

 

「ホント、心配して損したよ。でも無事で良かった。」


 僕がそう言うと、レナの顔が少し赤くなった気がした。

 そして思ってもいなかった言葉が彼女の口から放たれる。


「でも、私、寂しかったんだよ…?」


 きれいな銀髪をたなびかせ、真紅の相貌で下からこちらを覗いている。

 これで最大日別キュン死未遂数の記録が更新された。

 それにしても、流石に僕は動揺を隠しきれず取り乱してしまう。


「は、え、そうなんだ。ふーん。」


 あぁ!やっちまった〜。

 せっかく好感度を上げるチャンスだというのに…、

 まあしょうがないしとりあえず言いたいことだけ言って帰るか…。

 そう思った時またもや思いもしないことが起こる。


「それじゃ、荷物をまとめよ〜っと。ねえ、タクヤも手伝ってね!」


「は?」


 急にレナが荷物をまとめ始めたのだ。

 一応牢屋なのに、何故か自分の荷物があることは不思議だが…。

 今はそんな事はどうでも良い。

 どういうことなんだ。


「おい、レナ。一応聞いておくが、もしかして開放されるのか?」


「えっ?そうだけど。なんか知らないけど、タクヤが面会に来るときに帰りたかったら帰っても良いってそこのメイドが昨日言いに来たんだよ。もしかして聞いてなかった?」


「は?そう、なのか?」


 僕はここまで案内してくれたメイドさんの方を向き質問する。

 すると、メイドさんは笑顔で首を縦に振ったのだ。

 でも、レナが開放されるっていうのはめっちゃ嬉しい。


「レナが無事で本当に良かった。皆待ってるぞ!」


 僕はせめてここだけはと言わんばかりに格好つける。

 メイドさんは「あらあら。」と言うが気にしない。

 レナは嬉しそうに、こちらを向き答える。


「うん!」


 そして、僕たちはようやく仲間を取り戻し帰路につく。

 





 ………

 ……

 …






「ええい!弱小アミーゼをまだ落とせんのか!何をしておる!」


 広い空間に怒号を撒き散らしているのはリース帝国国王。

 その顔は蒼白で完全に怯えている。

 

「申し訳ございません。我ら一同精一杯にしているのですが、どうにも…。」


「もうよい!誰ぞ、此奴の首を跳ねい!」


 そして、柱の陰から何者かが姿を表した。

 アミーゼの影の一人であるキラーが出てきた。

 しかし、王はそんな事は気にもとめず、口早に命令を下す。


「おう、あんたがこの国のトップ張ってる王ってやつか?

 こっちは余計な手間が増えてムシャクシャしてんだ、じゃあな。」


 刹那。彼女は走り出す。

 行く先は、処刑を命じられた男でもなく大臣でもなく…。


「や、やめろぉお!」


 リース帝国国王だった。

 そんな彼の断末魔虚しく、一瞬で胴と首が切り離され無惨にも床に転がり落ちる。

 

「これで、リースの王は死んだ!まだ、我らがアミーゼに歯向かうやつは?」


 そう問いた瞬間、王の近衛騎士の者達が一斉に彼女に飛びかかる。

 

「遅すぎる。」


 そう言うと、軽々と騎士たちの攻撃を避けるとある魔法を詠唱し始める。


「我らが祖国に集いし精霊よ。愚かな我に力を貸し、敵を撃て。精霊破槍(スピリチュアルランス)!」


 詠唱を詠み終えた瞬間、数多なる光の槍が出現する。

 そして、次々に騎士達の方へ向かったと思ったら騎士の目の前で強い光を放つ。

 刹那。

 そこには騎士達の姿は無かった…。





 ………

 ……

 …





 その後、リース帝国戦線は崩壊。

 王都にて暗殺が起こった後、王位継承権について内乱が発生。

 長年不敗を誇っていた帝国は内部から瓦解し、あっけなく最後を迎えるのだった。








これにて王都戦争編終了です!

次は…、次回までのお楽しみということで!

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。

是非、ブクマ登録してくれると書くときの心の支えとなります。

では次回もお楽しみに〜〜!

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