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24話 炎之竜

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 真紅の双眸の瞳。

 

 それは美しくもあり、時に残酷だ。

 周りの兵達にはどのように映っているのだろう。

 美しいと思っているのか。

 それは、否だ。


 人の姿をしていても(ドラゴン)は竜。

 軽く敵兵を撫でるだけでドミノのように倒れてゆく。

 おそらく、彼等の目には化け物としてその姿が映っているであろう。

 彼女が敵兵を薙ぎ払うごとに、四方から断末魔が響く。

 

 ここは戦場。

 たった一人の死はとても軽いものであり、儚い。

 一体の竜は()()()一振を終えると口を動かす。


「これで敵軍の側面隊を掃討し終えたのだ。」


 もしその声を聞いていた敵兵が居たのなら戦慄したであろう。

 しかし、とっくに殲滅し終えた後。

 ()()()()敵兵は殲滅されてしまったのだから…。




 ………

 ……

 …




 突然扉が開いた。

 僕達が押しても1ミリも動かなかった扉が突如動き出したのだ。

 驚くのは無理もない。


「冒険者タクヤ一行の入城を許可する。」


 扉が開ききった時、城壁の上方から声がする。

 そこには、黒い僧衣(ローブ)を羽織り、仮面をつけた者が立っていた。

 声色からして恐らく男であろう。

 

「入って良いんですか?」


 男は仮面越しでも分かる程に顔を顰めている。


「そう聞こえなかったのか、馬鹿め。」


 突然の罵声。

 アキネとシオンが完全に御怒りモードに入ってしまった。

 流石にここで暴れられたら王様に立てる顔が失くなってしまう。

 めんどくさいが彼女達が変な気を起こさないように止めておこう。


「アキネ、シオン。失礼のないようにな。」


 僕はこの一言に、絶対にするなよという思いを込めた。

 案の定、アキネ達は普段通りの様子に戻った。

 かと思っていたが、「ッチ。」と舌打ちが聞こえる。

 本当に面倒くさい奴らだが、僕に懐いているおかげで扱いやすい。

 そして、僕達は僧衣(ローブ)を羽織った男について行く。




 ………

 ……

 …




 王城の中に入るとそこは、見たことのないような世界が広がっていた。

 綺羅びやかな装飾が壁一面に施されている。

 天井を見ると絵画が描かれており、思わず見惚れてしまうほどの美しさ。

 さすが王城、と言える程の城なのだが…。


「タクヤ〜!すごいのだ。こんなの見たことないぞ?!」

「妾もそれには賛同する。実に素晴らしいものじゃな。」


 この駄竜達が王城だというのにも関わらず、はしゃぎまくっている。

 目を離した隙に、何かやらかさないか心配で目を離せない。

 コイツラを城の中まで連れてきたのを少し後悔してしまう自分がいる。

 そんなことを考えている内に、何やら警備の厳重な扉の前につく。


「此処から先は我らが聖域。国王陛下がいらっしゃる部屋だ。

 無礼な真似をしようものなら、我が容赦なく切り捨てる。」


 急に何言い出すんだよコイツ!

 そう思っても口には出さなかった。

 いや、厳密には()()()()()()、という方が正しいだろう。

 そういった瞬間、僕の首と胴が離れていたに違いない。

 口を動かそうとした瞬間、感じたことのない程の殺気が飛んできたのだ。

 僕は今後、発言するときは慎重に言葉を選ぼうと心に誓った。


「部屋への侵入を許可する。」


 扉の向こうから声が聞こえてくる。

 その声は想像していたほど嗄れたわけでもない。

 多分、王様の側近の者達だろう。

 そう思い僕達は扉を開ける。


「待っておったぞ、冒険者タクヤ。それと、竜種様。」


 その後に思いもしなかった事を王様から告げられる。

 それは酷く残酷なものであった。


「タクヤ、我々は卿等の要望を全面的に受け入れる。私の独断だ。

 しかし、いくつか条件がある。

 まず1つ目は、一定量の戦果を卿の仲間(パーティー)で挙げる事だ。

 その基準は我々が随時決めるモノとする。

 2つ目は、レナという少女の開放は戦争が一段落ついてからだ。

 これは卿等の裏切りを防ぐための予防策。安心せい。

 我らがアミーゼの名において誓おう。決して我々は卿等を裏切らぬ。」


 そして僕は少し自分と葛藤する。

 このまま戦争に参加し、王に言われた条件を飲んでも良い。

 おそらく、期待通りの戦果は挙げられるだろう。

 でも、今の僕達ならレナを王城から助けることも容易だ。

 しかし、それでは国中から非難され追われる事となるだろう。


 決めた。


「精一杯やらせて頂きます。」


 この瞬間、僕達が対リース帝国戦争に参加することが決まった。




話を長引かせてしまい申し訳ないです…。

これからも付き合ってもらえればと思う限りです。

次回もお楽しみに〜!

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