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21話 レナ奪還作戦立案




「どうにかなりませんか?」


 僕の目線の先には一人の男性がいる。

 体はスラリとし、結構若い。

 そう、この人が王城の包囲網を突破した唯一の逸材。

 名前は教えてくれないが、どこか険しい表情でこちらを見ている。


「お前さん、王城の中に侵入したいんだろう?」

「はい、そうなんです。仲間が連れ去られて…。」

「その、仲間って言うのはどんな見た目だい?」


 なぜそんな質問をするのかよくわからない。

 が、今はこの人だけが頼り。それに、この人は信用できる。

 ちゃんと質問にも答えてくれているし、意外と優しい。


「銀髪の女の子で、目は赤色。一応教えるけど、なんでそんな事聞くの?」


 僕がそういった瞬間男の表情は更に険しくなり、こう呟く。


「なるほど、訳ありってことか。これはちょっと厄介だな。」

「おじさん!私が正面から突っ込むのはどうだ?」


 いきなり何を言い出すんだ!アキネ。

 このアキネの無鉄砲ぶりには流石に付き合いきれない。


「あのな、アキネ。今大事な話をしているからあっちに行っててくれ。」


 僕がそう言うととても残念そうにその場を後にする。

 まずは本題に入ろう。

 この人が、今回の鍵となる人物なのだが名前を明かさないので師匠と呼ぼう。

 この名前に他意はない。 


「名前を教えてくれないなら、師匠って呼ぶけど良いですか?」

「呼び方は構わんが、こちらの戦力じゃ結構キツいと思う。」


 そして、色々と説明してくれる。

 まず、王城の城壁には沢山の見張りがいる。

 普通はそれだけでも厄介なのに結界まで張っている。

 それも、1つではなく城壁にいる()()()()()()()…。

 師匠曰く、その結界内に入ると敵として感知され即効に攻撃されるそう。

 さらに、その攻撃手段までもが厄介極まりない。

 なんと、魔法で攻撃してくるのだ。

 魔法の種類は多種多様。

 攻撃を開始されたら最後、多少は逃げれても間違いなく掃討される。

 

 とまあこんな調子で色々とヤバいらしい。

 師匠も過去何度も仲間の奪還を試みて侵入しているが成功したのはたったの一回。

 それも、長期に渡り潜入作戦を実行し関係者として王城内に入るというものだった。

 けれど、今は一刻の猶予もない。

 そんな時間のかかることなんてできないので即効却下。

 他にいい案は、と言われると全く思いつかない。



………

……



 皆が黙り込んで10分が経過した。

 未だに代案は出てこない。

 そんな時、アキネの言った言葉を思い出す。


ー私が正面から突っ込むのはどうだ?ー


 陽動作戦というのはどうだろう。

 アキネや他の(ドラゴン)達に頼み正面から攻撃してもらう。

 あくまで時間稼ぎをしてもらうためなので突破は考えない。

 アキネ達が思う存分暴れている間に僕たちは裏から侵入。

 そして、レナが居るであろう地下室に潜り込む。

 

 早速、この作戦を皆に伝えてみる。


「いい案だな。少しは見直したぞ。」

「そんな事ないです、師匠。それより、実現可能ですか?」


 師匠は深く考え込む。

 その姿はかっこいい大人っていう感じがしていて少し憧れる。

 そして、少し時間が経つと口を動かす。


「成功率は五分五分と言ったところだろう。そんな顔するな。半分の確率で成功しそうな作戦なんでそうそうないぞ?むしろ誇っていいと思う。だけど、まだまだ作戦内容が甘い。もう少し練り上げていく必要がある。」


 そう言うと、何やらノートのようなものを取り出す。

 そして、地図を書き始め色々なものを書き込んでゆく。

 どうやら、作戦計画についてシミュレーションしているみたいだ。

 流石はプロと言ってところだろう。

 集中モードに入ったら周りが見えなくなるタイプなのかこちらの話を全く聞いてくれない。

 それどころか、「ペンを取ってくれ。」だの「背中を搔いてくれ。」だの…。。

 言いたい方だやってくれる。

 

 そして30分が経過した頃だろう。

 ようやく「終わったぁ〜!」と言い紙を僕たちに差し出す。

 

「これが俺の立てる作戦だ。もちろんそこの坊主の内容を参考にして、だがな。」


 そこにはすごく細かいところまで記された作戦書があった。

 みれば誰でも分かるような地図。

 ひと目見ただけで、王城の周りの地形が把握できる。

 それに、作戦内容もしっかりと明記されているのに諄くない。

 全てが箇条書きで書かれていてとても見やすい。


「ありがとうございます。師匠!」

「なあ、坊主、この作戦俺も参加していいか?」


 思わぬ一言だった。

 むしろ願ったり叶ったり。

 そして僕は大きく首を立てに振りながら答える。


「「喜んで!!こちらこそよろしくお願いします。」」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







「陛下、ご報告に参りました。」

「よし、どうだったのか詳しく説明を頼む。」


 アミーぜの闇組織、影のメンバーと思われる一人の女声は国王に言う。

 その姿は、やはり黒い僧衣(ローブ)を羽織っており素顔は見えない。

 さらに徹底して、顔には不気味な仮面を付けている。


 そして、淡々と調査の内容を報告する。


「なるほど。恵まれた仲間と彼女は出会えていたのか。それは安心だ。」


 そう言うと、新たなる命を影の女に伝える。


「引き続き、冒険者タクヤ一行の動向調査をするように。」


「「「御意。」」」


 そう言うと、暗闇の中に姿を消す。





読んでいただきありがとうございます。

できれば↓の小説も読んでいただけると嬉しいです。

https://ncode.syosetu.com/n1671ih/

先日完結しましたがPV数の増え方がすごくて正直驚いています。

次の行進は金曜日になると思いますが、次回もよろしくお願いします。

ブクマ登録、忘れないでくださいね〜。

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