16話 報酬?!
50000字突破!!
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僕達は無事に町にたどり着けた。
最後の野宿をした後、人化出来ない竜達とは別れた。
皆、寂しがっていたが「また会える」と言うと嬉しそうにしていたが、どこか寂しそうだった。
そして、町に入ると僕達一行は町の人から祝福された。
ある人は、おかえり、と。
ある人は、俺もそのくらいできる、と。
ある人は、死に損なったか、と。
まあ、そんなことを言ったやつはレナに思いっきし睨まれ謝ってきた。
しかし、そんなことを言われるのはやっぱり気分が悪い。
僕達は命懸け(?)で洞窟に調査に行ってきたのだ。お礼の一言あってもいいだろ。
帰ってきて、忘れていけないのは報酬だ。
この冒険者依頼を承けた本当の目的は報酬なのだから。
「私達、頑張ったからきっと報酬はもらえるよね。貰えないなんてことは絶対にない。あってはならないのだから。」
「おい、レナ。お前どうしてそんなフラグみたいなことを言うんだ!そういうのはやめろ。もし貰えなかったらどうするんだ。」
前の世界では嫌という程フラグを立て、回収してしまった。
この世界でそんな事したくない。
多分報酬はしっかりともらえるはずだ。
(↑この時点でもフラグを立てています。)
少しの不安を胸に僕達はギルドに向かうことにした。
その時、想像もしないことを告げられる事をまだ知る由もなかった。
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「一体どういうことだよ!報酬は全額払えない!?」
「はい。申し訳ありません。件の依頼の目的である破滅の洞窟での情報収集。その情報の内容が不明瞭だということなので、報酬は全額お支払いできないとのことです。これは、上層部にて決まったことなので、下っ端の私にはとても…。本当に申し訳ありません。」
そう言われ、僕達は本来の報酬の100分の1額、1500000ヘルティアしか貰えなかった。
完全に赤字である。
この遠征のために準備した諸費用は合計1920000ヘルティア。
その中には借金をしてまで揃えたものだってある。
冒険者依頼の報酬が入るからと言い、前日には結構贅沢な食事をした。
しかし幸いなことに、一応生活ができるだけの額だった。
してしまった借金を全て返済してもお釣りは帰ってくる。
まだなんとかなる程度だが、限りなく振り出しに戻っていた。
情報が不明瞭だったのは仕方がないが、正直もう少し報酬をくれてもいいだろ。
そう思うが、今となってはそんな事を行っても意味がない。
僕に残されたのは信頼できる仲間と、この世界に来て買った剣しか…。
あれ?なんだか体が軽いような…。
腰にあったはずの金属の塊が無いような気が、
そして、そっと剣があったはずの場所に手を翳す。
いや、まさかそんな事。あるわけがない…。
奇しくも僕が装備していたはずの剣が無いのだ。
あの、優しいおばちゃんの店で買ったあの剣が。
お金がなくてまけてもらったあの剣が。
僕は脳細胞をフル活用させ、心当たりのある場所を片っ端から考える。
洞窟に向かう道中?
いや、落としたらすぐ気づくはずだ。
なら竜に追いかけられた時?
それは結構ありえる。なんせあのときは必死に逃げていたから。
その時だけではない。遠征の目的であった洞窟の可能性もある。
あの時の結構必死に戦っていたし…。
ヤバい。
心当たりがありすぎて、見当もつかん。
一体どうすれば…。
その時だった、近くて甲高い金属音が聞こえたのは。
不思議に思い、僕は音のなる方へと足を運ぶ。
そこには驚くべき光景があった。
「えいっ!なのだ!これでもくらえ!」
「ぬるいな。妾を倒すにはぬるすぎる。」
まさかの、アキネが僕の剣を用いてシオンと模擬戦をしていたのだ。
しかも、周辺はその戦いぶりを一目見ようと人が集まっている。
僕も一瞬、戦いに目を奪われそうになったがとりあえず安心する。
でもどこで僕の剣を…?
僕は肌見放さず剣を装備していた。
もしかしたら、僕が落としたということに気づかずそのまま拾ったのか?
それはありえる。
こう見えて、アキネは結構拾いグセのある少女だ。いや少竜?
とりあえず聞いてみよう。
10分程で模擬戦は終了した。
結果は引き分け。
あの二人で模擬戦をして決着が着いたことは一度もないそうだ。
いや、今はそんな事どうでもいい。早くアキネに聞こう。
そして、僕は彼女に駆け寄る。
「ねえ、アキネ。その剣どこで拾ったの?多分、それ僕の剣なんだけど…。」
「ワッハッハッハ。やっと気付いたのかタクヤ!遅いぞ?タクヤが持っていた剣がかっこよくてつい取ってしまったのだ!いつ気づかれるかずっとハラハラしとったぞ!」
そういうと、すんなりと剣を返してくれた。
目立った傷もない。本当に良かった。
今日はもう疲れたし、ハンナさんの店にでも泊めてもらおう。
結構部屋があったから人化した竜達も泊まれるはず。
そして、懐かしい町並みを楽しみながら職場へと戻る。
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「タクヤ一緒の部屋で寝るのは私なのだ!」
「ッフ。タクヤと寝るのは妾と決まっておる。」
「2人とも何言ってるの?タクヤと同じ部屋なのは私って決まってるんだから。」
「「いい加減にしろぉお!」」
女の子達が僕をかけて争ってくれているのは正直うれしい。
だけど、非常にうるさい。
僕は結構疲れている。精神的にも肉体的にも。
それなのに、そんな事を気にも留めず騒ぐなんて…。
決めた、僕は今日一人で寝る。
「一つだけ言っておく。僕は今日は一人で寝るからな!」
「「「そんなぁああ!」」」
残念そうに三人は部屋を後にする。
出てくときに、お互いに「お前のせいだ!」なんて言い合う始末。
本当にしょうがない奴らだ。
結局、3人とも僕が寝たらこっそり部屋に侵入してきた。
その夜、僕はほとんど眠れなかった…。
おそらく一番早く起きたのは僕だ。
旅の癖が出てしまい、何故か朝ごはんを作る僕。
今思えば、あの旅は結構楽しかったのかもしれない。
途中で変な魔物に襲われそうになるわ。
何故か竜種と友達になるわ。
結局洞窟で何があったのか分からなかったわ。
でも、そんな旅ももう終わった。
僕が心の中で悲しんでいることを吹き飛ばす声が聞こえてくる。
「タクヤ!私に美味しいご飯を食べさせるのだ!」
「何を言っておる。妾が先と決まっておっただろう!」
人生で初めての遠征も終わり新たな生活が幕を上げる。
やっと最初の編が終わりました。
今編も楽しんでください。
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それでは次回もお楽しみに〜〜。




