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15話 カレーライス

ラノベ読んでて更新遅くなりました。

タイトル悩んだんですけど、変ですかねw

あと、先日密かに志していた500PV達成できました。

ほんとにありがとうございます。




 日が沈み、辺りが暗くなってくる。レナの結界や、(ドラゴン)の存在が下級の魔物(モンスター)を近づけない。洞窟から移動しもう1週間が過ぎ、みんな、もう打ち解けたようだ。レナの楽しそうな姿、アキネの嬉しそうな姿を見、少し安心する。

 2、3日前までは少しギクシャクしていて、みんなまともに会話が出来ていなかった。それに、レナとアキネが何故か仲が悪いのだ。目が合うなり、舌を出し「べェ〜」なんてやっている。もう、楽しんでいるんじゃね?と思うが、互いに全く喋っていない。

 

 二人を仲直りさせる上で一つ問題がある。

 それは、

 

「ねぇ、タクヤ!私と一緒に遊ぶのだ!()()()()()!」

「おいっ!だからそれをやめろって言ってるだろ。」

「別に〜。タクヤ、アキネと遊んでこれば?この変態。」


 なんで変態なんだよ!と言いたいところだが明らかにレナの機嫌が悪い。

 もう、奥の手しかないな。

 そして、僕はあるものを作り始める。

 火を起こし、鍋に水を入れ色々なものを煮込む。

 

 そう、奥の手とはまさしく『餌付け』だ!

 レナは食べることが好きで、アキネも好きだ。

 お互いに好きなことがあれば打ち解けてくれるだろうと思い、料理を出す。

 

 今回作るのはみんな大好き『カレーライス』だ。

 もっとも、この世界にはカレー粉がないので自分でスパイスを混ぜて作る他ない。

 カレー粉を作るのには苦労した。多種多様なスパイスを集め、混ぜ合わせる。

 たまにやばい匂いの奴が出来たり、まさしくカレー粉と言えるものも出来たり。

 休憩時間を見つけてはスパイスを調合する毎日。

 他の連中には「お前何やってるんだ?」みたいな目をされたら気にせず続けた。

 

 そして、たくさん時間をかけて作ったカレー粉を使う絶好の機会が今というわけだ。

 

 正直、彼女達がカレーが好きかどうかは分からんが、好きにさせればいいだろう。

 そんな考え虚しく、みんなには大好評だった。

 結構食べ物にうるさいレナでも、太鼓判を押すほど、とのこと。

 

 とまあ、こんな漢字で旅を続けてきたがそれももう少しで終わりだ。

 あと1日もあればバラーラダモスに到着する。

 ほんとに長い旅だった。

 けれど、その前に人化出来ない(ドラゴン)達とは別れなければならない。

 それが嫌なのかみんなゆっくり歩こうとする。

 正直僕も分かれるのは寂しいが、町中が大騒ぎになるのが目に見えているので仕方がない。

 

「のう、タクヤよ。妾も人化ができる身だ。ついていっても良いか?」

「僕は別に大丈夫だけど…。他の連中は許可するのかな…。」

「心配には及ばんよ。大丈夫じゃ。」


 そういうと、一体の(ドラゴン)が人化を始める。

 体の色んな部位がみるみるうちに小さくなったり、細くなったり。

 そして、30秒もしたらしっかり人の姿をしている。

 その姿は、アキネとは真逆の全身が美しい藍色だ。

 アキネとは違い、髪は短く目は薄い紫。顔立ちはとても大人びていてとても整っている。

 

「お、お前。そんな姿だったんだな。正直びっくりだ。」

 

 僕が彼女に見とれていると、何やら2つの目線が僕の背中を貫く。

 1つは、レナのものだろう。

 おそらく2つ目は、アキネだ。

 結構僕になついている彼女は、どうしたものか僕が女の子と喋ると鋭い目線を送ってくる。

 最初のほうが気づかなかったが、段々とその殺気は凄まじいものとなる。

 こうして、また一段と索敵能力(?)が上がったのだが…。


「申し遅れた。妾の名は、シオン。我のこの目の色ゆえ、このような名前をつけられてしもうた。正直なところ、もう少し可愛い名を所望しておったのに…。」

 

 シオンは、どこか不服そうに言うが「全然そんな事ないよ。」と言うととても嬉しそうに喜んでいる。にしても竜種には人化したときに美少女になる補正でもかかっているのか?

 そう思える程に、竜種の人化した姿は美しい。

 

 色々ありながらもようやく最後の野宿の準備を始める。

 みんな慣れてきたのか、テントを張る手際がとても良くなってきている。

 これも全てレナのおかげだ。

 

 炎之竜(ファイヤードラゴン)に引けを取らない程の威圧力を持っている彼女。

 そんなものを前にして、刃向かえる者なのこの世に存在しない。

 つくづく思う。

 ホント、レナは何者なんだよ。

 

 (ドラゴン)達曰く、レナの張る結界はとても上位なものだそう。

 使えるものは早々いないと言われる程の結界とのこと。

 魔法のエキスパートの悪魔達曰く、レナの使える魔法の数は出鱈目とのこと。

 なんでも、上位悪魔(アークデーモン)が使える魔法の数は精々、10個程度。

 それを遥かに凌駕する数の魔法を難なく使いこなすレナ。

 しかも、聖属性の魔法まで。

 悪魔たちからしたら目の上のたんこぶ的な存在だ。

 

 僕がそんな事を考えている間に、もうみんな出来上がってしまったみたいだ。

 最近、皆がレナの方に行ってしまって少し寂しい。

 

《私がいるではないですか。貴方様に使えるのが我が使命。気が済むまで私めを使い倒してください。》


(ありがとな。そうだ、お前に名前をつけようと思う。呼び方があったほうがいいと思うんだ。どんな名前がいい?なんか神話から取ってくるか。)


 そう言い、僕は脳細胞をフル活用させ神話の中の神の名を思い出す。

 なんでも教えてくれるから、知恵の神のなんかでいいかな。

 アテナ?いや、それはちょっとありきたり過ぎるし、アキネに似てるから却下。

 エアなんてどうだ?結構いいと思う。

 よっし、決めた!


(これからお前の名前は『エア』だ。よろしくな!)


《エア。甘美な響き。良き名をいただき嬉しい限りです。これから力の限り貴方様にお使えします!!》


(頼むよ、エア。頼りにしてるぜ!)



 テントも張り終わったみたいだし、そろそろご飯にでもするか。

 なんせ、旅の最後のご飯なんだ。

 みんなには色々お世話になったし、ささやかなお礼ってことでいいものを食べさせてあげよう。

 なにか良い料理は、と。


我が主(マイマスター)良い案がございます。

 ……………

 こんなのはどうでしょう?皆さん、喜ばれると思いますよ。》


(よし、それでいこう!早速ありがとナ、エア。)

 

《いえ、当然のことをしたまでです。》


 表ではクール振っているエアさんだが、多分僕に褒められて喜んでる。

 なんか、こう言葉一つ一つから思いが感じ取れる。

 素直に嬉しいって言ってくれたらもっと良いんだけど…。

 そう思いつつも、みんなが待ちくたびれる前にご飯を作ろう。


「「「いっただきま~す!!」」」


 一斉に皿とスプーンが擦れる音が聞こえ始める。

 みんな必死にご飯を口に掻き込んでいる。

 そして、一番最初におかわりという言葉を発したのは意外な人物だった。


「タクヤよ。妾にもう1杯食べさせてはくれんかのう?」

「いいよ。はい、どうぞ」


 まさかのシオンだった。

 あんな華奢な体をしときながら、人化してない竜達よりも早く食べ終わるなんて。

 よっぽどカレーライスが好きなのだろう。


 そう、今日の夜ご飯はカレーなのだ。

 旅の途中で出したどのご飯よりも好評だった代物。

 さすがエアさん。

 こうなることを見込んでいたのか自慢気にしている気がする。

 そして、次におかわりをしたのはレナ。そして、アキネ。

 

 おいおい、カヨワイ(?)女性陣に負けててどうする竜達。

 そんな目で、彼等を見ると一斉にご飯を掻き込み始める。

 そして、次々におかわりする。

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 最終的に一番食べたのはやはりシオンだった。

 食べ終わった後には、人化を解いて気持ちよさそうに寝ている。

 なんとも微笑ましい情景だ。

 

「タクヤ!今日のご飯も美味しかったのだ!また作ってくれるよな?」

 

 っく。上目遣いとかマジでやめてくれ!

 美少女にそんなことされたら心が持たん。


「もちろんいいよ。」

「うわぁ〜い、なのだ!」


 守りたいこの笑顔!

 満足したのか、アキネはすっかり眠ってしまった。

 そして、起きているのは僕とレナだけになる。

 空は満天の星である。


「タクヤ。今回の旅で色々あったけど、これだけは言わせて。」

 

 そう言うと、僕と目を合わせ恥ずかしそうに言う。


「あ、ありがとう!」


 彼女の顔は耳まで赤くなり、今にも破裂しそうだ。

 そんな顔でそんなことを言われた僕もハズカシイ。

 そして、互いに布団に包まり眠るのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 



 どれくらい時間がたったのだろう。

 あたりはもう明るい。

 しかし、周辺からは大きないびきがたくさん聞こえてくる。

 隣ではレナとアキネ、それにシオンまで寝ている。 

 

 今日くらい朝食の準備をしよう。

 そう思い、朝食の支度を始める。

 野菜をナイフで刻み、沸かしておいた水に刻んだ野菜を入れる。

 一通り終わったら、大きな声で言う。


「みんな〜。ご飯だよ。早く起きないとなくなるよ〜!!」


 そう言うとみんな、測っていたかのようなくらい同時に返事をする。

 

「「「はぁ〜い!!」」」 





おそらく、駆け出しの冒険編はこれにて終了です。

次編も開始するのでぜひ読んでください。

では、次回もお楽しみに〜!

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