第1話 夢の時間はあっという間
私はまーくん。歳は39歳。昔から野球やテーマパークや遊園地がとても大好きな普通の一般人。普段は会社員として働いている。
今日は待ちに待った軟式野球の日本代表のSWBC JAPANの世界大会を決める決勝戦を観戦に行くことになっていた。
「初めて推しが世界大会出場をかけた決勝戦!!めっちゃ楽しみ!!忘れ物だけは絶対にしないとね。スマホに双眼鏡、お財布に…。」
まーくんは最後の持ち物チェックをした。
「よーし!忘れ物はないなっ」
そうして自宅を出た。
電車に揺られて水道橋駅に着くともうテンションマックス全開!!ドームの扉を抜けるともう試合前のバッティング練習が始まろうとしていた。すると、北條君と岡田君が自分にすぐ気づいたらしく
「おーい!まーくん。こっちこっち!!今日は応援よろしくね。」
推しの北條君と岡田君が声をかけてくれた。少し挨拶をして自分の席に向かった。
推しの気迫のバッティングには思わず鳥肌が立った。自分は思わず
「推しの世界大会出場という夢の実現を一緒に共有できることが本当に夢だったんだよね。夢が叶うって素敵なことだね。」
そして、試合が始まった。推し達の活躍の胸を躍らせながら楽しく観戦をしていた。そして、試合は9回の裏まで進んだ。9対9の同点でノーアウト満塁というチャンス。バッターは島田慶彦君だ。
「ここで1発が出たらサヨナラ逆転勝利だ!」
まーくんは両手を胸に当てて島田君の幸運を祈った。スリーボールツーストライクと追い込まれた。推しへの幸運をさらに祈った。そして、相手ピッチャーが運命の1球を投げようとしたその時…!!
その時、場内がいきなり真っ暗に、そして、大きな轟音と共に緑色の稲妻が東京ドームの屋根を貫通してフィールドに落ちた!!
まさか、この後予想もしない出来事が起きるのであった。
果たして、この後どうなってしまうのか。それはまた次回のお話で。