第12話
「”展開”」
俺は自分とクロを囲むように何枚かのカードを空中に展開し、クマの攻撃を弾いた
まさか、弾かれると思っていなかったのだろう
そのできた隙きをつき同時に展開した双剣に”俊足”を使い、手首を切り落とした
クマたちはは絶叫を上げながら苦しみだした、俺は自分を魔力で強化し、そのまま首をはねた
実にあっけなかった
あんなに強そうだったクマが一瞬で死んだ
なんでだろうクマだとはいえ生き物を殺したのに心が傷まない
まぁ、いいか
それより時間が来た
俺はその場で倒れた
*
目の前で血が飛び散るのが見える
私をかばったからお兄ちゃんは傷を負ってしまった
お兄ちゃんはそのまま倒れ、反応を見せなくなってしまった
私はお兄ちゃんを抱え、何度も呼んだ
そのまま目覚めないかと思った
その間クマは飛び散った血をなめていた
お兄ちゃんが起きてくれた
丁度クマが攻撃しようとしてた
私は死を覚悟した
しかし、その覚悟は無駄に終わった
突然、周りに出てきた薄い板...カードが私達を守った
そして、お兄ちゃんが動き出しクマを殺した
その時のお兄ちゃんは...怖かった
その後お兄ちゃんも倒れた
おそらくはじめに受けた傷が原因だろう
私は止血を試みた
しかし、血は止まらない
もちろん、傷は癒えない
いやだ...失いたくない。どうして、血は止まらないの?どうして、傷は癒えないの?どうして.....目を覚まさないの? いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいや..................................................................................................................................もう何も失いたくなかったのに
今朝の悪夢と似たような感じだ
そういえば今朝の悪夢の光景とそっくりだ
でも今は関係ない
今や今朝の思いなんて....”もう何も失いたくなかったのに”?
私は何を失ったの?
思い出せない
おもちゃを失ったとかじゃない
もっと大切な何かを失ったような...
...”力が使えれば失うことがなかった”....!!
これは...
そっか”力”私の...時空神の力なら
私はお兄ちゃんの傷に手をかざし時空神としての自分を意識してみた
すると私から魔力が奪われる代わりに傷が逆再生するかのように消えていった
傷だけじゃない
衣服の傷や血溜まりも消え去っている
これで大丈夫なはず
お願い、起きて
「お兄ちゃん!!」
*
まさか、生きられるとは思っていなかった
今度こそ本当に死ぬかと思った
まさか、クロにこんな力あるなんてな
時空神、おそらくこの神を見つけるために俺は転生させられたのだろう
そして、クロは時空神だ
俺の死の間際、俺の傷を治癒したその力
...いや、治癒とは違う
この世界には治癒魔法が存在する
しかし、それにも欠点がある。
まず、失った血は戻せない
次に、練習しないと使えない
最後に飛び散った血や血溜まりは消えない
2つ目の練習しないと使えないは偶然できた可能性はある
しかし、俺はあのとき大量に血を流したはずだ
なのに血溜まりはは消えてる
しかも、俺の体は何事もなかったかのように元気だ
まるで時間が戻ったみたいだ
それ加えクロが時空神だということ
おそらく、クロは俺の傷を”再生”したのだろう
しかし、クロの時空神の力は再生だけではないのだろう
もしかしたら、クロは....
この力は危険だ
クロは悪用しないと思うがその力を知った者たちに利用されるかも知れない
...守らなきゃ、隠さないと
しかし、なぜだろう
どうしても、クロを守りたい、守らなきゃいけないという気持ちで心や思考がいっぱいになってる
...”お前なぜ”代償を支払ってでもクロを救おうとするのか”を考えたことがあるのか?”
最後に彼が残した言葉
救おうとする理由...それは、妹だからか?
だめだ、情報が足りなさすぎる
そもそもクロを守ろうとすることの何が悪い
クロは大事な妹だから
それで十分だろう
さて、俺が目覚めたあと指定の品...タカトオグサを袋いっぱいに摘んできた
因みに鑑定したところタカトオグサは主に整腸効果のある薬草だった
使い方としては煎じて飲むそうだ
そのため自分たち用に少し摘んで、クロの固有能力”収納”に入れてもらった
何でも無制限に入るらしく、しかも中の空間の時間を止められるらしい
便利だと思った
そうそう、この空間の中に俺が殺したクマたちも入ってる
そのまま置いていこうとしたらクロが「かわいそうだから」と涙目で言い出して、そのまま空間にポイしたんだよな
そして俺達は日が暮れる前にとっとと街に戻った
そこで俺はあることに気づいた
色んな物から光の粒が漏れているのだ
そして、何もない空間に目を凝らすとそこにも光の粒が見えた
光の粒にはそれぞれ色や多くいる場所があり
水色の光は水周りや傷口に多くいて
緑色の光は植物や子供の周りに多くいる
赤色の光は火や街道の明かりの近くにいる
黄色い光は建物や道などの土や金属製のものにひっついてる
最後に黒い光だがこれは何もない空を漂っているだけだった
あとで、テラに聞こうと思ってギルドに入り、依頼を達成したことを伝え、依頼の品と引き換えに報酬をもらった
報酬は青銅貨50枚で日本円で5000円くらいだ
因みに他の通貨の価値としては
小青銅貨 10円
青銅貨 100円
銅貨 1000円
銀貨 10000円
金貨 100000円
白金貨 1000000円
となっている
その後俺たちはテラのもとに連れて行かれた
「おつかれ、二人とも」
テラは連れて行かれた部屋の中でゆっくりくつろいでた
「しかし、思ったより遅かったね?そんなに難しい依頼じゃないでしょ?」
「はぁ?」
遅かっただー?、難しくないだー?こちとら死にかけたんだぞ
「俺、死にかけたんだが?」
テラの言葉に怒りを感じつつもちゃんと答えた...俺エライ
「えっ?」
「森の途中でクマに遭遇した、しかも2匹。そのせいで俺の背中をざっくりとやられた」
あれは、痛かった
「ちょっとまって、森に入ったの!?」
「ん?入っちゃだめなのか?でも、そうしないと依頼が達成できないと思うんだが?」
「いや、タカトオグサだったら街の公園に生えているはずだよ?」
「えっ!!」
えー、じゃあ、あの苦労は一体
「そういえば、傷はどうしたの?」
「ああ、それはね「なんか治ってた」」
「ああ、自己治癒系の固有能力ね」
「ああ、多分」
あやうく、クロの能力がバレてしまうとこだった
あとで、クロに注意しないと
「でも、すぐには治らないよね?どうやって逃げたの?」
ああ、テラは俺たちが逃げて来たと思ってるのか
「あれならおれが、殺した」
「....えっ?」




