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白狐のミソロジー  作者: ヴァイス
末裔の白狐
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『魔法とスキル』

本日二回目です。

 さて、アーティファクトに関してはここまでにして、お待ちかねの魔法に行ってみましょうか。


 本のタイトルは『魔法とスキル』。あ、両方あるのね。


 この世界の魔法の扱いとしては結構重宝されるものという感じ。


 魔力だけど、これは生まれた時にはその総量は決まってて、死ぬまで一生増減はないみたい。

 異世界転生ものの小説だと、魔法を使ってみたら最初は初歩的な魔法を二・三回しか使えなかったけど次の日にはそれが倍になって、その次の日にはまたそれが倍になって「ウソばっかり!」みたいな展開になることって定石よね。後で試してみましょうか。


 一般的な魔法は、この世界の事象に魔力で干渉・改変し、それを現出させるもの。ということになっている。具体的なことについてはあまり研究が進んでないみたいね。


 魔法の発動にはいくつかの方法がある。


 まずは王道。詠唱して直接魔法を使うパターン。

 人によっては詠唱を短縮できるものがあるけど、それは系統適性があるからで、通常は全詠唱しないと魔法は発動しない。


 次に、アーティファクトを使うパターン。

 どちらにせよ詠唱は必要になるけど、アーティファクトはかなり使いやすいのよね。性能さえ良ければ一生でも使い続けることができるし、威力も申し分ない。デメリットは、さっきも言ったけどアーティファクトは貴重品だからとても高い。そして、一系統しか補助できる魔法が無いのよね。つまり、一系統に絞った完全特化型という感じかしら。

 一系統しか適正がなかったらそれでいいとは思うけど、複数適性があった場合はむしろ邪魔になりかねないのよね。他系統の魔法を阻害してしまうこともあるみたいなのよ。つまり、アーティファクトは持っていればいいという物じゃないってことね。


 そしてもう一つ。スクロールで発動するパターン。

 これも勿論、詠唱必須。

 スクロールは紙に魔法陣が描かれていて詠唱すると即時魔法を発動できるというもの。自分の適正系統じゃなくても発動できるし、状況に応じて遅延術式とかを仕込める利点があるわね。

 ただし、威力は低くなるし、使い捨てだから替えが効かない。一回きりの非常用魔法って感じかしら。


 とりあえず、スクロールにしてもアーティファクトにしてもメリットデメリットがあるというわけですよ。腕の立つ鍛冶職人なら複数系統のアーティファクトを作れるみたいだけどね。

 ただ、それだとアーティファクトとしての性能が高いから、文字通り目玉が飛び出るくらいの額にはなるでしょうね。場合によっては一生掛けても稼げないレベルの。考えたくないわ・・・・・・。


 まあ、複数の適正系統がある魔術師はスクロールを買い溜めするのが一般的みたいね。通常使う魔法は、魔法そのものの威力を上げるロッドを使ったりとかね。人によってはアーティファクト使わないし。そこはもう本人の懐具合次第よ。


 で、さっきから言ってる系統っていうのは端的に言うと属性みたいなものね。


 系統は九つ。火系統、水系統、風系統、土系統、雷系統、氷系統、光系統、闇系統、系統外。

 これって系統、九つじゃなくて八つよね? 系統『外』って書いてるのに系統の一つとして数えるのはなんか違うと思うんだけど。


 そして、魔法には階級がある。

 下から――初級、中級、上級、最上級、王級、精霊級、神級の七つ。


 大抵の魔法士は上級まで使えれば一人前として認められるみたい。最上級を使えればエリートで王級を使える人は天才。精霊級は適正系統でかつよっぽど才能がないとダメで、神級に至っては誰も使えないみたい。

 なんでそんな階級があるのよ。必要ないでしょ?


 次に系統について、九つの系統があるけど、それもさらに大別することができる。火水風土雷氷は普通系統に分類され、光闇に関しては特殊系統に分類される。系統外は文字通り。


 普通系統は、現出させる事象が読んで字のごとくだから割愛ね。


 次に特殊系統。まず光系統、一般的には補助的な役割を持つ魔法。

 基本的には回復をしたり、結界を張ったりね。上級には一時的な身体強化などの支援魔法とかあるみたい。そして、王級レベルになると攻撃系の魔法もあるらしいけど、まあ、そこまで使えなくても全くもって問題ないからどうでもいっかって思っちゃう。


 次に闇系統。対象にバッドステータスを与える魔法や、精神干渉魔法がある。こっちに関してはどれだけ高いランクの魔法でも与える効果が上がるだけで、攻撃魔法はそんざいしない。字面だけ見たら完全にいらないわねコレ。

 持ってても私は使わないと思う。


 いずれにしても、光系統闇系統共に間接的な支援が主な役割になるみたい。


 最後に系統外魔法。これに関しては大雑把な説明しかなかったわ。


 理由は幾つもあるけど、主な理由として、まずは魔法に統一性が無いために説明しきることができないから。


 系統外魔法には、種族固有の魔法だったり、個人だけが使える魔法だったりバリエーションが豊か過ぎる。『この魔法はこういう効果でこういうことができる』みたいな説明を一からしていたらキリがなくなるのは確かね。


 次に、個人がその魔法を隠している場合。


 これだと、使っているのを見られない限りは一生バレることが無い。

 明かさない理由は当然、対策を取らせないため。単にメンドイって人もいるっぽいけど。

 尤も、見られたところで具体的なロジックが分からないことには対策の取りようはないけど、世の中には莫大な魔力で干渉して魔法を無理やり止めるような人もいるから、念には念をっていう感じなんでしょうね。


 まあ、ここまで言っといてあれだけど、二つだけ載せられている系統外魔法もあったわ。

 これは、使える人間が複数いるために隠す必要がなかった、というか隠しきれなかったのが理由で載っているのね。


 最初は重力魔法。割と王道よね重力魔法。

 効果は名称の通り、重力に干渉し、それを操るというもの。ドラゴン系の魔物が固有魔法として持っているみたいね。何でも、自らの体を持ち上げるために使うんだって。

 まあ、それはそうよね。明らかにあの巨体に対して翼が小さい。あんな翼の力だけで巨体を持ち上げられるわけがないということでしょうね。


 もちろん、人の身で重力魔法を使える人もいる。まあ、自分の体を軽く浮かす程度にしか使えないっぽいけどね。

 ――――超無駄じゃん! 重力魔法のロマンを潰さないでよ!

 でも、この程度なら確かに隠す必要ないわね。


 次に、召喚魔法。

 これは割かし使える人が多いみたいよ。しかも、この魔法に関しては面白い記述があった。

 召喚できるのは、自分の適性系統と同系統の魔物や精霊しか召喚できないみたい。理解してない系統の魔物や精霊を召喚しようとすると死ぬほど頭痛がするんだって。なんか後遺症が残るような代償を支払うことになるみたいね。しかも、召喚できないから対価なし。使う気が全く起きないわ。


 これで魔法に関することは終わりかな。というわけで、スキルに行ってみよっか。


 スキルとは、魔法とは別の個人が持つ才能のようなものね。


 スキルを大別すると二分されて、生まれながらに持つ先天スキルと修行等をして手に入る後天スキルに分かれてるわね。


 まず先天スキルだけど。これは基本的にその個人が生まれながらにして持つ才能ね。後は、種族固有のスキルもここに含まれるわ。

 対して、後天スキルはさっきも言った通り修行等をして手に入るもの。具体例としては、剣の修行をすれば【剣術】のスキルが、拳を使った格闘術の修行をすれば【拳闘術】のスキルが手に入ったりするみたいね。


 どうするのか分からないけれど、スキルを自分で創る人もいるわね。スキルクリエイト、みたいなスキルがあるのかしら? ちょっと自分でも試したくなってきたわね。


 とにもかくにも、スキルは単純に魔法を使うよりも即効性があって、有意義に使えるみたいね。限界突破! とか叫んでみたい。


 こんなところかしら。本を閉じて本棚に戻す。


読んでくださりありがとうございました。

もうちょっと頑張ります。

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