何でこんなことになってるの!?
霊力の表示を変更しました。
活動報告にも書いてあることがあるのでご一読ください。
この世界に転生して二度目の誕生日を迎えた私。もう十七歳よ。精神年齢は。
「「リリ、おめでとう」」
「ありがとう。お母さん、お父さん」
今年は去年より豪華な誕生日会だった。
「リリ、おめでとうなの!」
「ありがとう。ココ」
だって、アルジェ一家も誕生会に参加してくれてるし。
当然、私たちクレハ一家もココの誕生会には参加した。狐人族の誕生会って面白いことに元の世界の誕生日に似てた。驚いたことに和菓子(こっちの世界では狐菓子)もあったし。それが、誕生会の時にだけ食べられる甘味みたい。
「さてリリ。父さんの話を聞いてくれ」
誕生会も終わりに近づいた時、お父さんが立ち上がってそう言う。それに全員が注目する。
「まあ、リリにいう必要はないが、これも仕来りだ。父さんの口から伝えさせてもらおう」
全員無言。
「リリ。お前には明日から狩猟をしてもらう」
「はい」
「マーズ大森林の魔物は大抵食べられる肉を持っているから、何を狩ってきても構わない」
「・・・・・・」
「一人前の仲間入りを果たせ」
「はい」
静寂が部屋を包む。
「って、リリあっさり流し過ぎなの!」
「へ? 何が?」
「何がって、私でも言われた時は凄く驚いたの! なのに、リリは全然驚いてないの!」
「あぁ。だって知ってたもん」
「「「えっ!?」」」
驚いたのはアルジェ一家。まぁ、狩猟に駆り出されるのを知ってたって言われたら普通驚くわよね。本来なら、誕生日を迎えたその日に初めて伝えられることだし。
「ココ。あなたリリちゃんに教えちゃったの?」
「教えてないの! そんなことするわけないの! 信じて欲しいのママ!」
ヤバい。ママって言ってるココが超かわいい・・・・・・。
まあ、放置するのはかわいそうだし、種明かしはキッチリしとかないとね。
「ココが言ってることは本当ですよ。リラさん」
リラさんっていうのはココのお母さんね。最初はココのお母さんって呼んでたんだけど、その内長くてメンドーって思ったからこう呼ぶようになったの。
「そうなの?」
「はい。私がこのことを知っていたのは父のせいです」
「どういうこと?」
私は、お父さんのやらかしたことを詳細に話す。
十分後。
「カルラ。キミって人はどうしてそういうドジを踏むんだい?」
ちなみに今喋ったのはココのお父さんでマスカさんね。知的な雰囲気を持っていて、誰に対してもかなり丁寧に話しかける。お父さんとは幼馴染でメチャクチャ仲がいいみたい。
私とお母さんはもう知っていたし慣れたことだったのでさらっと流したけど、アルジェ一家はそうでもないみたいで、全員がお父さんにジト目を向けていた。
「そんな目で見ないでぇえええええええええええええええっ!!」
そんな感じで時は過ぎて、誕生会はお開きとなった。
誕生会が終わると、私とココは家を出てすぐそこにある大きな岩に並んで腰かける。
「明日から狩猟だからステータスを確認しておくの」
「そうね」
二人そろってステータスカードを取り出して確認する。何気にずっとステータス見てなかった私。
「まずはリリから見せて欲しいの」
「オッケー。ステータスオープン」
ステータスカードが淡く輝いてステータスが表示される。
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リリ・クレハ Lv11 2歳 女
種族:狐人族
生命:16309/16309
魔力:58928/58928
霊力:168392
物攻:10587
物耐:11259
魔攻:16739
魔耐:17153
敏捷:12849
魅力:測定不能
運:測定不能
スキル
【魔力操作】【血滾:使用可能】【錬成術】【錬金術】【夜目】【透視】【霊視】【眼通力】【霊聴】【神足通】【天耳通】【他心通】【宿命通】【天眼通】【自動再生】【完全耐性】【刀術】【身体強化】【豪腕】【豪脚】【完全看破】【空間把握】【気配感知】【魔力感知】
使用可能魔法
【火系統】【水系統】【風系統】【土系統】【雷系統】【氷系統】【光系統】【闇系統】【幻術】【時空魔法】【魂魄干渉魔法】
称号
【神狐の末裔】【類い稀なる錬成者】
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もはや何も言うまい・・・・・・。新しい称号が増えてたわね。すかさず看破。
【類い稀なる錬成者】・・・・・・錬成術を極めた者に与えられる称号。
「リリ。やっぱりすごいの」
「そうね。安心して狩りできるわ」
調べた限りだと、マーズ大森林は私ほどのステータスを持ってたらよっぽど危険はないわね。
「私も、ずっとステータス見てないの」
「じゃ、次はココね」
「オッケーなの。ステータスオープン、なの」
最後の「なの」が可愛い。かなり成長してるせいか、美少女さに磨きがかかってる。雰囲気は完全にゆるふわ系ね。
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ココ・アルジェ Lv27 1歳 女
種族:狐人族
生命:17598/17598
魔力:24979/24979
物攻:9573
物耐:9158
魔攻:18946
魔耐:18361
敏捷:8952
魅力:500
運:100
スキル
【魔力操作】【血滾:使用可能】【夜目】【透視】【先読】【上級鑑定】【杖術】【身体強化】【強化効率Ⅲ】【豪腕】【豪脚】【気配感知】【魔力感知】【限界突破】【魔法複合】
適性魔法
【火系統】【水系統】【風系統】【土系統】【雷系統】【氷系統】【光系統】【幻術】【時間魔法】
称号
【幼き魔法使い】【未来の大魔導士】【森の狩人】【神殺しの魔王】
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「あれっ!?」
「アンタ何したのよ・・・・・・」
ココのステータスが大変なことになってた。
【強化効率】・・・・・・身体強化の魔力変換効率を表すスキル。表示されている〔数字 ✕ 使用魔力〕分が強化される。
【限界突破】・・・・・・自身の肉体の限界を突破するスキル。使用中は魔力が減り続け、魔力が尽きると活動限界を迎え、しばらく動けなくなる。
【魔法複合】・・・・・・既存の魔法を複合して新たな魔法を作り出すスキル。
【時間魔法】・・・・・・時を操る魔法。
【森の狩人】・・・・・・狐人族固有称号。ある一定以上の狩猟を行った際に与えられる。
【神殺しの魔王】・・・・・・神殺しを成し遂げた者に与えられる称号。全パラメータに5000プラス。パラメータ上昇限界突破。レベルアップ時のパラメータ上昇率200%UP。
「アンタ。いつ神殺しなんてしたのよ」
「した覚えはないの! ホント、何でこんなことになってるの!?」
自覚せずに神殺しとかできるわけ? いやムリでしょ。
何があったのかしらね?
今回はココのセリフをサブタイトルにしてみました。
次回はココの回にしようと思います。よろしくお願いします<(_ _)>