表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

09S.白色魔人のロザリア 前編

「白色魔人ローザ」の容姿は、肌色が抜けるような白でした。髪の色は、青味が掛かった銀髪の直毛で、毛先が背中まで伸びました。瞳の色が、薄い茶色で有り、大きな目でした。唇の色は、薄い桃色で有り、小さな口でした。華奢な身体でしたが、胸が大きくて巨乳でした。顔立ちが幼く見えて、カミーラとは歳が、同じでしたが、美少女のようでした。


妹のユイは、ローザをそのまま小さくしたように、大変良く似た姉妹でした。まだ、子供の姿でしたが、髪の色だけ違い、濃い茶色でした。ユイとマキトは、暫くそこに居て、カミーラの膝の上に、手を乗せました。しかし何時の間にか、居なく成りました。ローザは「妹弟達は、興味が有ると傍に来て、興味を失うと直ぐに、居なく成るので、それが少しだけ、私の悩みに成って居る。」と、言いました。


ミスティル達も、ローザ達との話しのコツを掴めたようで、4人で意気投合しました。ローザがミスティルに、話し掛けました。「ちょっと聞いた話ですが今、青色魔人達は〝人食い禁止令″が出たので、大変揉めて居ると聞いたわ。長年して居たことなので突然、止められる訳が無いと言う、主張が強く成ったみたい。このまま行くと、何か起りそうね。」と彼女が、心配そうに言いました。


するとミスティルは「教えてくれて有難うローザさん。そのときは、そのときでしょうね。私には、そう成ったらどうすることも、出来ません。ただ同胞達を、見届けるだけです。それに私達は6色魔人ですが、羽も有り、尻尾も有り、角も生えて居ます。他の魔人に成ったので、同胞を導くのは、難しいかも知れません。」と、言いました。ローザは、黙ってそれを聞きました。


ローザは、とても楽しそうにカミーラ達を、持て成してくれました。外が暗く成ったので、ローザが「今日は、泊まって行ってね。」と、言ってくれました。カミーラは「そうだね。今日は、お言葉に甘えることにしよう。」と、言いました。それを聞くと、ミスティル達は、少し驚きました。


ローザは「それじゃ今晩は、カミーラは、私の部屋で寝てね。」と、言いました。しかしカミーラは「ローザ御免なさい。今晩寝るのは、ミスティル達の部屋にするわ。」と、断わりました。そしてカミーラは「その代わりに、夕食を作る手伝いをするよ。」と、彼女に言いました。するとローザは「じゃぁカミーラ、早くこっちに来て、手伝ってね。」と言って、カミーラを台所に連れて行きました。


ミスティル達は、ローザの妹ユイに案内されると、1階に有る大きな客室に、行きました。今晩は、カミーラと共に、この客室で一泊することに、成りました。そして夕食の時刻に成ると「ご飯が出来た。」とカミーラが、呼びに来てくれました。カミーラは、2人を見ると「もう少しで、この問題は解決する。」と、意味深な発言をしました。台所に行くと「豪華な食事」が、出来上がって居ました。


ローザとカミーラの、真心の籠った料理でした。途中で「彼女の妹弟で有る、ユイとマキトも、手伝ってくれた。」と、言いました。そしてローザが、言うには「今日は、珍しくユイとマキトも一緒に、食事をしてくれるようだ。」と、言いました。そして、その日の晩は、大いに盛り上がった「食事会」に、成りました。皆、嬉しそうに、笑いました。大分盛り上がり、少し時間が過ぎて、間が空いたときに、レミィルが突然、言いました。


「私は、ここに来る前に、ここには幽霊が出ると、聞いたことが有りました。それは本当のことなのでしょうか。」と、ローザに聞きました。彼女は、少し困ったような顔をしましたが、やがて彼女は、答えました。「その話しは本当です。私も知らなかったのですが、貴方達が来るちょっと前に、この館には、使用人が3人居ました。


なにせ館が広いので、私1人では、管理仕切れないのです。協力してくれる人が、誰か居ないか、案じて居ると。不思議と何処からか、3人が現れて「ローザ様、私達3人は以前、この館で働いたことが有る者です。」と、言いました。


「給料は、いりませんので、賄いと住み込みを、保証してくれれば、喜んで働きたいと、思います。」とのことでしたので、試用期間後に、問題が無かったら、採用すると言う条件で、来て貰うことに、成りました。3人は「ベル」「ロッソ」「ファイン」と言う名前で、ベルは老婆で、ロッソは老人でした。ファインは、少し若い娘でしたが、とても無口な娘でした。


3人は、親子のように見えましたが「親子では無い。」と、言いました。ベルは「お互い長い付き合いなので、親子みたいな存在に成った。」と、言いました。女性で有るベルとファインには、屋敷内の仕事を主にやって貰いました。そしてロッソには、屋外の庭の調整や、館の修繕関係を、御願いしました。


暫く何事も無く、円満に過ぎました。しかしユイとマキトが、3人が館の中に居るのが、気に入らないようで、或る日、ローザの弟のマキトが、裏庭を調べたら、3つの古びた墓標を、見付けました。その日はユイも、館の古い記録を調べたら、死亡通知書と共に、古い写真も出て来ました。すると、その2つのものは、ベル達のもので有ると言う「驚きの事実」が、判明しました。


そして、その裏庭に有る「古い墓標」には、彼女達の名前が、刻まれて居たのです。驚いたローザが、ベル達に詰問すると、慌てた様子に成り、いつの間にか、目の前でベル達が、消えてしまいました。ローザが言うには、その幽霊達は、実在のように、振る舞いました。ローザは「その日以来、彼女達を見て居ない。」と、言いました。


ローザが言うには「幽霊事件」は、それのみで有り、後は「私は、ここにずっと住んで居るが幽霊を、見たことが無い。」と、言いました。レミィルは、何か言いたそうでしたが、今は黙りました。やがて食事会も終わり、カミーラは、ローザと2人で、後かたづけをすると、彼女が「後は、自分がするのでカミーラ達は、お風呂が沸いたので、先に入って。」と、言いました。そこでカミーラ達は、3人で大きな風呂に、入りました。3人は、お風呂を出ると、案内された客室に戻り、明日の準備を始めました。


ローザは「何か有れば、1階の広間に〝呼び鈴″を、置いたので、鳴らせば上から、降りて来ます。」と言い、自分の部屋が有る、2階に上がりました。「妹弟達も、2階に居る。」と、言いました。カミーラ達は、荷造りをするとレミィルが、ポツリと言いました。「ローザは死人だ。彼女は気付いて無い。妹弟達は、気付いて居るようだが、多分ローザが、気付いて無いので、妹弟達は、ここに居るようだ。」と、話しました。ミスティルも、頷きました。「ここは〝死人の館″でした。」


カミーラが、話しました。「彼女は、私の古い友人で、数十年会って居なかった。私は、年を取ったが、彼女は昔のままだった。彼女の妹弟達も、子供のままだし、再会した時からオカシイと思った。私はローザ達の殺害状況を、聞いたので、多分彼女は、死んだことに、気付いて無いのだ。


殺害当時、ローザは2階で、寝て居ました。日々の妹弟達の親代わりで、面倒を見たり、家事仕事をしたりで、疲れ切って居るときに、変質者の侵入に遭いました。彼女は、首を絞められて、呆気なく死にました。犯人も住人達を、嬲り殺しにしようと、思いましたが、直ぐに死んでしまったので、大いに怒り、その分、彼女の妹弟達を、惨殺しました。」


その後、気付いた彼女の「アニマス(根源)」は、同じく惨殺されて、かなり損傷の激しかった彼女の「妹弟達のアニマス」を、発見すると、必死に成り「損傷の回復」をしました。彼女は、生まれ付き「高い再生能力リザスティ」が、備わって居ました。そして損傷した、彼女の妹弟達のアニマスは、彼女の力により、殆どのダメージを、回復しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ