03S.6色魔人とタイタニオン 後編
「ミスティル」の容姿は、青色魔人特有の青っぽい肌色でした。髪色は、肌色に映える紫色の直毛で有り、長い髪でした。瞳の色は黄色で、唇の色が血のように、真っ赤でした。口は、少し開き気味で有り、白い綺麗な歯並びが、いつも見えました。また6色魔人の共通した特徴が有り、耳の先端部分が、尖りました。彼女は、痩せた体型でしたが、出る処が出て居る、とてもスタイルの良い娘でした。そして彼女の身長は、レミィルよりも、少しだけ高めでした。
この「地下世界」は、常に温度が一定で有り、比較的、温暖でした。「カニバン(人食い)の娘達」は、普段に水着のような物を、着ました。ミスティルの今日の水着は「豹柄のビキニ」でした。外出時には、防御力が高めの上着を羽織、出掛けました。腰には「護身用の剣」を、いつも吊り下げました。
「レミィル」の容姿は、赤色魔人特有の赤っぽい肌色でした。髪色は、肌色に映える、銀色の直毛で有り、セミロングでした。瞳の色は、薄紫色をして、唇の色が、赤黒い色でした。そして口は、小さめでした。目の回りが、赤色魔人特有で、黒い縁取りのようなものが、有りました。また6色魔人達の共通した特徴で有る、耳の先端部分が、尖りました。彼女も、痩せた体型でしたが、出る処が出て居る、素晴らしいスタイルでした。
彼女は、金色のセパレート水着を、着ました。彼女も外出時には、ミスティルと同じように、防御力が高めの上着を羽織、出掛けました。そして腰には「護身用の剣」を、いつも吊り下げました。またレミィルの身長は、少しだけミスティルよりも、低めでした。それから彼女の子孫からは、後の展開で重要な「デュデス(役割)」を持つ者が、現れました。
彼女達は、暫く歩くと「タイタニオンの部落」に、着きました。彼等は、地下世界の巨人族で有り、生活形態は、単独行動が主でした。子供が小さい頃は、集団に所属しましたが、ミスティル位の歳に成ると、一人前と見られ、独立するのが、普通でした。彼女達が差し掛かると、丁度旅立ち前の「タイタニオンの娘」が、準備をしました。彼女は、巨人族でしたが、小柄でした。彼女の名前は「マイナ」と言う、ミスティルの遊び友達でした。
カニバンは、4色魔人よりも力が強く、敏捷性にも勝れました。しかし流石に、身の丈3mにも及ぶ、巨人族には敵わずに、彼等とは中立関係を、保ちました。この巨人族の部落とは、昔から比較的、居住地が近いので、双方で「不可侵条約」を、結びました。またカニバン達は、人食いでしたがタイタニオンは、人食いでは、有りませんでした。
「ミスティルとマイナ」は、水場で知り合い、言葉を交わして、仲良く成りました。マイナからは「どうして、お前らは人食いをするのか。」と、しつこく聞かれて、その為ミスティルも「人食い」について、疑問を持つように、成りました。
ミスティルは、親しく成ったマイナには、兼ねてから「私も人食いは、したく無いので、集落から離れようと思う。その為、地上に出ようと計画して居るので、良かったら一緒に、行かないか。」と、誘ったことが、有りました。するとマイナは、頷きながら「私は、もうじき成人に成るので、成れたら独立が出来るので、それからだったら、同行しても良い。」と、答えました。
ミスティルは、マイナの成人の日に、旅立ちを併せました。自分達は、腕力には自信が、有りましたが、未知なる地上世界には、不安が有りました。そして狂暴な魔獣も、たくさん居るとのことでした。しかしアルザンティアの巨大魔虫よりは、弱いだろうと、思いました。そこで戦力確保の為にも、圧倒的に強い「タイタニオンの仲間」を、引き入れたいと、思いました。
マイナ自身も、地上に出たら、危険だったら、アルザンティアに、戻れば良いだけなので、彼女に取っては、何も問題は有りませんでした。それに彼女も、地上世界には、興味が有りました。実は、マイナには「地上世界には、誰かが自分の到着を、待って居るような、気がして成らなかったのです。」
ミスティルは歩きながら、マイナの目を見ると「洞窟で待って居る」とのサインを、送りました。マイナは「了解した」と、合図を送りました。タイタニオンのマイナの容姿は、身長が190㎝位有り、同族の中では小柄でした。彼らの肌色は、ダルタニアの魔人類と同じ、肌色でした。髪の色は金髪の直毛で有り、長髪でした。瞳の色は、濃い黄色で、細い眉尻が少し、上がり気味でした。そして唇の色が、この世界の若い娘に多い、朱色でした。
体格が、タイタニオン特有で、ガッチリとして、筋肉質で胸が大きくて、お尻も大きめでした。また種族の特徴としては、彼女の後頭部には、後ろに伸びた小さくて太い、2本の角が有りました。口の中の犬歯も2本有り、少し長めでした。この種族の最大の特徴は、背面の体毛で有り、それは茶色で長くて、毛がフサフサと、生えました。その為アルザンティアでは、彼等を「茶色魔人」とも、呼びました。
それからマイナは、成人したので、タイタニオンのシンボルとも言える、太くて長い「アイアンクラブ(金棒)」を、装備しました。タイタニオンの若い女性も、日常から水着のような、服を着ました。彼女の場合は、赤いビキニでした。戦闘時には、6色魔人と同じように、防御力の高い布製のガウンを羽織、戦いました。
マイナとミスティルは、子供の頃から面識が有り、歳も同じだったので親しく、成りました。またレミィルとも、面識が有りました。3人は「ウールピオンの洞窟」の前に、集合しました。各自、必要最小限の物を、持参しました。アルザンティアの地上への出入口は、ここでも何本か有り、地下魔人達の共通管理に、成りました。
「ウールピオンの洞窟」の地上世界には、タイタニオンと同祖で有る「ギガンデス」が、管理しました。彼らとの交渉を、有利にする為にも、こちら側は「タイタニオン」が、代表と成りました。
ダルタニアの地上世界と地下世界のアルザンティアとは、間隔が最短でも30㎞位は、離れて居たので、歩いて地上まで行くと、丸1日位、掛かりました。この洞窟は、複雑に入り組んだので、慣れ無い者が入ると、とても「迷い易い構造」でした。しかしミスティルには「特殊能力」が、有りました。
それは、方向感覚が優れたので、彼女が居れば迷わずに、出口まで行けました。今回は「タイタニオンのマイナの道案内をする」と言う名目で、ミスティル達が同行することに、成りました。
「ウールピオンの洞窟」前には、監視員のタイタニオンが2人居ました。ミスティル達が、入ろうとすると「もうじき閉鎖するので、引き返した方が良い。」とのことでした。「何でも、地上世界のダルタニアの責任者が、何者かに殺害されたので、管理側のギガンデスが霧散してしまい、誰も居なく成った。地上側が危ないので、暫く閉鎖の方向に、移行して居る。」と、言いました。
するとマイナは「閉鎖してくれても結構だ。」と、答えました。すると監視員は「責任は、自分で負え。」と言い、3人を通してくれました。ミスティル達は、洞窟の中に入ると「地上には、誰も居ないなら、今がチャンスね。」と、お互い喜び合いました。
地上への昇り道をミスティル達は、時々休みながら丸一日掛けて、昇り切りました。出口付近の「最後の休憩所」に辿り着くと、そこには誰も、居ませんでした。彼女達は「これ幸い」と、そこで一泊すると、明くる日に起きて、軽い食事を取りました。そして洞窟を出る準備を、始めました。