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地球生まれでスキル無しな僕、冒険者パーティから追放されるも科学と技術を使って、超絶美少女な幼馴染の異世界貴族令嬢と婚約する~スキルに頼るお貴族様なんて全然怖くない!~  作者: GOM
第一章 僕、ティナと婚約する編。

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第38話 僕、結婚式へ乱入する!

<カイト様。ティナ様ですが、まもなくお着替えが終了しお披露目になります>


「ありがと、ルークス。(あね)さん、もう少ししたら屋敷に突っ込みますよ」


「了解さね。さて、大暴れさせてもらうよ。今回は敵のミスで、結婚式に乗り込む大義名分が出来ちまったからね」


「そうですね、おかげで大公様にも文句言わせないです。別動隊の様子はどう、ルークス?」


<騎士団長様にネリー様という屋敷内に詳しい方々がいらっしゃる上に詳細図面があるのですから、大丈夫かと。今も順調です>


 僕とグローア姉さんは、ティナ奪還作戦のために領主館の近くで待機をしている。

 執事に騙されたことに怒っている騎士団長さんとレオンらは、別ルートで館内に侵入してもらっている。


「しかし、坊や。かなり思い切った行動にでたね。まさか、大学倉庫奥で動かなくなってた地球の乗り物を一晩で治して、ここまであっという間に移動してくるし、アイツの墓に山ほど地球の武器を隠していただなんてね?」


「ティナを助けるのに、一切手加減なんてするつもりは無いですからね、僕。これまでため込んだ資産を全部吐き出しますよ」


 僕はハンドルを握りながら、攻め込むタイミングを待つ。

 耳にはめた無線イヤホンからは、ルークス経由で式場内の会話が聞こえてくる。


 ……誰も彼もティナの事を褒めているね。僕も早くティナのウエディングドレス姿見たいなぁ。とっても綺麗なんだろうなぁ


 ティナはドレスが気に入った様子だけれども、テオバルトとは手も結ばずに歩いているらしい。


 強気、かつ高貴な姿で周囲を圧倒しているティナ。

 普段見せる僕とのイチャコラ、露出しがちなエッチな姿や、僕にだけ時折見せる泣き虫で年相応な幼い少女の姿とは大きく違うが、これもティナの姿。

 代々引き継がれてきた高貴な血筋が成す力の一端だろう。


 ……ティナの「天才」スキルも、もしかしたら隔世遺伝とかかもね。薄いとはいえティナも王族の血筋だし。師匠に習ったこちらの建国神話だと、初代王様は凄いスキル持ちで竜王を倒した英雄さんだったとも聞くし。


 ティナの家、公爵家は確か大公に殺された先代王様のひいひいおじいさんの代に分家したと先日ティナに聞いた。

 王国を実質乗っ取った大公のところは、先代王様のおじいさんの代での分家。

 結局は、すべては血族内での内乱、権力闘争にすぎない。


「皆、どうして権力求めて争うんですかねぇ。人は欲深いのかな?」


「いきなりどうしたんだい、坊や? まあ、そこは人類の原罪(サガ)なのかもねぇ。全ては他人より、より良いものを得たい、褒められたい、って思いから来ているからね。そりゃアタシだって、いい暮らしはしたいさ。でもね、自分の身の丈に合わない事してたら、大変な事になるのは何処の世界でも同じさ」


<地球は仏教でも煩悩、欲望はそれ自体は悪ではない、生きることから生まれ出るものとしています。我欲、己の身を満たすだけの欲望は破滅の元、欲が足るを知らずは同じく破滅すると言います。欲望は制御してこそ、また他者の為に思ってこそ、幸せになると言います>


 僕がぼそりと呟いた事に対し、姉さんは宗教家らしい答えを返してくれ、ルークスも宗教系のデータバンクから欲望の恐ろしさを解いてくれる。


「そういう意味じゃ、僕の欲望。ティナを取りもどすのって半分は自分の為。そして、その為にこれから沢山の人々を傷つけるんだよね……」


「おいおい、ここまで来て弱気じゃティナちゃんが可哀そうだよ? 坊やが迎えに来てくれるからって、ティナちゃんは必死に貴族令嬢の仮面被って頑張っているんだから」


<そうですよ、カイト様。ティナ様を守りたいんでしょ?>


 土壇場になって不安になってしまった僕を励ましてくれる二人。


 ……そうか! ティナは怖いのを我慢して、今は気高く戦っているんだ。怖いのは僕だけじゃない。こんなところで挫けていたら、僕はティナの顔を二度と見れなくなっちゃう!


 そんな時、イヤホンから結婚の誓いの言葉が聞こえてきた。


「いいえ! 絶対に嫌です! 誰がこんな年上で変態のガマガエルと結婚なんてするもんですか!?」


 ティナがテオバルトを拒否する言葉、それこそが作戦開始の合図。

 一人恐怖に立ち向かって「戦場」で戦うティナの宣戦布告の合図なのだ。


「姉さん、行きます!」

「あいよ!」


 僕はアクセルを全開に踏み込み、高機動車を発進させる。

 車体を覆っていた布は吹き飛び、カーキー色の車体がディーゼルターボエンジンの生み出す170馬力で飛び出した。



「姉さん、領主館の前に行ったら、その太い筒を門に向けて引き金を引いてくださいね。あ、撃つ前に先端のプローブは伸ばしておくと良いです。それと、筒の後ろに味方が誰も居ないのを確認宜しくです」


「あいよ。さて、地球の兵器。アタシも威力を味合わせてもらうね」


 姉さんは座席を踏み台にして、高機動車の天井から顔とランチャーを出す。


「さあ、もうすぐですよ」


 僕の操る自衛隊の忘れ物、高機動車(コウキ)

 国際任務仕様なので防弾装甲は厚く、イラクでは小規模ながらIED(即席爆破装置)の爆発でもびくともしなかったとルークスがウンチク言ってた。


「お前、なんだ!」

「止まれ、止まらんと撃つぞ!」


 結婚式が行われているために、警備体制が厳しい領主館。

 周囲に堀が彫られており、跳ね橋で出入りをコントロール。

 僕達の突撃を見た警備兵らが先込め(マスケット)銃を構え、魔術師らしい者が火球を杖に灯しているのが見える。

 そして跳ね橋が巻き上げらえようとしていた。


「姉さん! 門を巻き取っている部分目がけて撃って!」

「あいよ!」


 銃弾や火球が飛んできても問題なしの高機動車。


 姉さんが放った対戦車(パンツァー)ロケット弾(ファースト3)はまっすく城門横の石壁に突き刺さる。

 そして炸裂した弾頭の成形炸薬弾(HEAT)からのモンロー/ノイマン効果が石壁を吹き飛ばした。


「たまやー!」

「なんだい、坊や? いきなり叫んで?」


 僕は思わず叫んでしまった。

 これから戦う恐怖を吹き飛ばす様に。

 ここからは地球科学、銃火器のオンパレードです。

 手加減する事の無いカイト君の大暴れをごらんあれ。

 明日の正午更新をお楽しみにです。


<皆様、物語は佳境。応援のブックマークを宜しくお願い致します>

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