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聖女の末裔(ゲームのタイトルです)

 母と二人、静かに王の沙汰を待つ。母は何も語らない。私は何も尋ねない。罪を犯した王族が収容される王城の一角にある質素な離れでただひたすらその時を待つ。


 かつて魔王を封じ世界に平和をもたらした聖女の末裔として見苦しい姿は見せられない。たとえ私に非がなかったとしても。私は必死に手の震えを抑え込む。母はそんな私の手に自分の手を重ねて穏やかに微笑んだ。


 私は母と共に毒杯を仰いだ。これにて聖女の血は途絶えた。






「ゲームとしては普通なんだけど、設定が細かくて一生懸命作ってる感がいいんだよね」


「ふーん」


 昼休み、私の熱弁を友人は軽く流す。恋愛ゲームにしか興味がない友人になんとか興味を持ってほしくて頑張っているが成果は芳しくない。


「特にゲーム本編に登場しないキャラまで設定がしっかりしてて、どうしてそうなったのかとか色々考えるのが楽しいの」


「でも、ゲームとしては普通なんでしょ」


「普通のSRPGだから目新しいとかではないって意味だよ。話は作り込まれてて面白いの」


 ゲームのシステムとしてはよくあるSRPGで、私みたいなライトなゲーマーでもクリア可能なように難度が選べる。イージー・ノーマル・ハード、それから2周目に選択可能になるエクストラハードがあり、そのエクストラでしか見られないエピソードがあるらしい。私はまだノーマルの途中なのだが、正直エクストラハードは無理っぽいと感じてる。イージーでやれば良かったと後悔してるくらいだ。


「カッコいいキャラも多いし、一人一人生い立ち設定がしっかりしてるから感情移入できるし、無駄なキャラがいないから冷める事も無いし、終わったら貸すからとにかく一度遊んでみてよ」


 更なる私の熱弁に友人が仕方なさそうにため息をつく。


「わかったよ。で、何ていうタイトルだったっけ」


「聖女の末裔」




至らぬ点は多々あるとは思いますが、温かく見守って頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

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