表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
沈黙の黒騎士→ただ話すのが苦手なだけ  作者: @novel
第一章 黒騎士の始まり→未だに死因に納得できない
5/100

*5 ステータス確認

閲覧ありがとうございます!

なぜか投稿できていなかったので急いで書いていたら遅くなりました


それではどうぞ


追記

一人称を三人称に変更いたしました

 あれから色々あってジンとアイリは、遂にとある街にたどり着いたのだった。

 その街の名は『アンファング』、各地から冒険者志望が集まるRPGで言うところの始まりの街ポジションであろう。


(やっぱり一人で旅するよりこんな美少女と旅できるのは異世界の特権だよなぁ)


 とジンは思いつつ街を見渡していた。街全体の賑わいはかなりの物で道行く人々の服装や髪型なども向こう(前世)ではゲームや漫画でしか見たことないような感じだったことにジンは心を躍らせていた。


「ジン様!ここはどうやらギルドがあるみたいですよ!」


 アイリがそう言ってきて、ジンはふと視線を向けるとそこには『ギルド:アンファング支部』と書かれた看板が掛けられた建物を見つけた。


(そうか、ここが異世界特有のギルド!!ここから俺の冒険は始まるんだ!)


 とジンが活き込んで中に入ると、喧騒の中からジンに向けた視線をジンは幾つも感じたのだった。


「……おい、あいつ……」

「……あぁ、間違いない……」


(……もしかして、俺が少女を侍らせているだけのヘタレだとか、弱そうだなと思われているのか?)


 ジンは自分に向けられた視線にマイナスなイメージを働かせてしまい心にダメージを負って少し落ち込んだのだった。


(本当はなんて言っているかわからないけど、少なくとも俺にはそう感じてしまった……そう考えると気が滅入るな……いやまぁ事実なんだけど)

(……はぁ、前途多難だな……俺の異世界生活……)


 ジンがそんなことを考えているとアイリやってきてギルドでの手続きがあると言ってきた。ジンはアイリと共に職員の下に向かって行ったのだった。


(気持ちを切り替えるとしますかね……トホホ)


――しかしジンはは知らなかった。この時ジンに向けられていた視線が嘲りや罵倒の類では無かったことを――


 ◆◆◆


 ギルドに足を踏み入れたそいつを見て俺たちは、震えあがった。

 そいつの傍には美少女と呼ぶにふさわしい娘がいた。これだけみればただの女を侍らせた野郎か、と思うだろうが実際は違った。


「お、おい……あいつは……」


「……あぁ、間違いない、相当の猛者だろうよ」

 そう口々に周囲がざわつく、そいつはこれまでの印象を覆すほどのオーラを放っていたからだ。


 あの黒い騎士甲冑から伝わるのは、歴戦の猛者であることの証明……そう感じずにはいられなかった。加えてこいつのヤバさが伝わるのは、何よりもその身のこなしだ。甲冑という重い防具を身に着けた者は普通はその重さに翻弄されるが、あの騎士からはそれが伝わってこない……つまりそれ程長い間あの甲冑をつけ続けていたことの裏返しでもあるのだ。


 そして何よりもその特異さを感じさせたのは、一切の物音を立てずに行動することが出来るという点だろう。実際今ギルドにいた奴らの内真っ先にそいつに気づけたのは、たまたまそいつを視界に収めていただけの奴でそれ以外の奴は、周囲の異常に気づいてからの奴だ。


「まじかよ……あんな奴がこのギルドになんの用だっていうんだ……?」


「差し詰め……あの少女は従者か或いは、主なんだろうよ」


 ざわざわと様々な憶測が飛び交う中、あの騎士の付き添いの少女が騎士に近寄って

「ジン様!!ギルドの手続きがあるそうなので、行きましょう!!」


 あの少女は従者だったか……だとしたらあの少女にちょっかいを掛けるのはまずいなと周囲の男たちは理解した。


「……」

 あいも変わらず沈黙を続けるその騎士に対して周囲の人物は『沈黙の黒騎士』という名を与え、一目置くことにした。



◆◆◆


「それではジン様、アイリ様これにて手続きが完了いたしました!それでは、改めましてようこそ!冒険の世界へ!!」


(周囲からの視線はまだあるけど漸く終わった……さてこれからクエストをこなしていこうかな!)


 ジンがこれからの生活に心躍らせているとギルドの職員が何かを抱えてやってきた。


「では、ギルドよりステータスカードが支給されます!どうぞ!!」


 そう言ってギルドの職員の方から薄青色の四角い手のひらサイズのプレートを渡されたジン達は興味深そうにしてそのプレートを眺めていた。


「こちらにそれぞれお二方の血を一滴たらしてください!」


 なんと珍しい方法だろうとジンは考え、自分のステータスを表すという面ではこの方法が一番納得できるかもしれない……と納得したジンは、早速手を覆っている甲冑を外して持っていた骨のナイフで少しだけ斬りつけて血を垂らしたのだった。

 アイリも同様にやろうとしたが、自分の指に歯を立てるのを少し怖がりつつも指から血を垂らした。


 するとすぐにステータスプレートが光ったかと思うと、文字が浮かび上がってきた。

 そこには


============= [ステータス] ================

タチバナ ジン 男 18歳

レベル 30

生命力 500 

筋力 400 

技量 300 

魔力 130

敏捷 250

精神力 80

頑強 300

               [スキル]

《沈黙》《適応》《収納》《黒騎士の魂》《魔物喰らい》


=====================================


(……出てきた項目はありふれている項目だが、この《黒騎士の魂》ってなんだ?)



 そしてアイリもステータスが出たらしく、ジンは見せてもらうことにした


============= [ステータス] ================ 

アイリ ハイルロッテ 女 15歳

レベル 5

生命力 200

筋力  100

技量  60

魔力  70

敏捷  40

精神力 20

頑強  80


               [スキル]

《魔物喰らい》


=====================================


(……バランスどうなってんだこれ、なんで現地人のアイリちゃんと比べても俺のレベルの方が高いんだ……)


 とジンは思ったが、異世界転生してからやたら強かった魔物を狩りまくって、更にその肉を食ってたことを思い出した。


(そうじゃん、絶対それが原因じゃん。……確かにあいつらやたら強かったしな。この《魔物喰らい》は恐らく、俺が旅の途中でアイリちゃんに魔物肉のステーキ食べさせてたからだな。……調理したとは言え、殆ど生の奴もあったけどな)


 と長々と考えている内にアイリがジンのステータスを覗きに来ていた。


「ジン様のステータスはどうですか!?」


 ジンは、アイリのだけ見てるのはあれだからと自分のステータスを見せることにした。しかし……


(……おい、周りの奴らもなんで見に来るんだよ。やめろよ!恥ずかしいだろ!?)


 ジンの周りに次々と冒険者たちが押し寄せる。そしてジンのステータスを確認するとそれぞれ驚愕したような反応を見せた。


「……まじかよ……」

「やっぱりな……」

「何もんだよあいつ……」


 信じられないといった表情で口々に呟く、


(やめてくれませんかね……俺の周りにたむろしてブツブツ呟くの……)


 ジンはそう思い、周りに対して少し不機嫌さを醸し出すと蜘蛛の子散らすようにして離れていった。


(何なんだろう一体……そして……アイリちゃんが何やら震えている……?)


 ジンは自分のステータスを持ったままプルプル震えているアイリに対して心配をしていたが……


「す、すごいです!流石はジン様!!私の目に狂いはありませんでした!!!!」

(すごい声量だ……音が兜の内側に反響して尚のこと耳に響くからやめてね?)

「このアイリ、どこまでもお供させていただきます!!」

(薄々感じていたけどこの子、わんこみたいだな……家に着いたら即腹を見せてくるレベルのちょろさだよ?大丈夫?誘拐されない?悪い奴に騙されない?……心配になってきた)


 アイリのちょろさ加減を心配しつつもジンは取り敢えず依頼をしてお金を稼ごうと意思を伝えて早速クエストを確認しに行くことにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ