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沈黙の黒騎士→ただ話すのが苦手なだけ  作者: @novel
第三章 魔王の脅威と伝説の邂逅→色々ありすぎだろ……
28/100

*28 裏話

閲覧ありがとうございます!

とある人物の裏話回となっていますで短いです


あとよろしければ気軽に感想をどうぞ!


それではどうぞ

「やれやれ……まったく嫌な役割を押し付けよって」


 そこはとある存在がいた。その姿はまるで老人のそれだが、纏う雰囲気は只の老人でないことを思わせる。


「どういう因果かわからんが、お主らの息子は魔王に魅入られておるしの……」


 まったく……と老人はため息をつく。


「酷な物だとは思わんのかね?先代【黒色の武装】の() 幸喜(こうき)よ」


 橘


 それはジンの苗字であり、孤児院の人に拾われる際にジンと共に籠に入れられていた紙に書かれていた苗字であった。


「数百年前……お主は【黒色の武装】としてこの世界に舞い降りた」

「そして……あの魔王を打倒するに至ったのだ」


 老人は空を見上げながら語り続ける


「あの戦いは、コウキの勝ちだった」

「だが、魔王は只ではやられなかった」


「――魔王はお前と、お前の嫁さんに呪いを掛けた。それはとても強い死の呪い……喰らえば幾らお前でも死ぬのは目に見えていた」


「だからこそ、せめて腹の子だけは逃がそうとお主ら二人は命と引き換えにコウキ、お主の故郷である……日本にジンを送った」


 次々と明かされるジンの真実……だがこの場には老人しかいない


「結果としてお主もその嫁さんも死に、今やお主らの息子ジンが【黒色の武装】を受け継いだ」

「全く嫌になるわい。ジンに()()()あの鎧を拾わせるために自らの墓にジンを誘導させるのは……」

「例えお主が儂の恩人だったとしても、断りたかったぞ」


 すると老人は何かが聞こえるように返事をしながら再び会話を続けた


「あぁ、分かっておる。お主が底なしのマヌケだったことはあの時嫌というほど実感させられてきたわい」

「はぁ……お主らは……まったくどうしようもない奴じゃな」

「え?……お前がそんなことを言うなんてな。じゃと?」


 老人は大きな声を出して笑った。それはまるで一本取られたかといった表情だった


「ハハハハハハ!!全く!減らず口だけは死んでも減らないの!!バカは死んでも治らんわけじゃな!!ハハハハハハ!!!!」

「ハハァ……はぁ……安心せい。ジンには儂が選んでおいたスキルを渡しておいた。だからこそ【黒色の武装】を使いこなせているんじゃろうが」

「かぁーっ!全く!!このポンコツ夫婦が!!そっちでもいちゃつきよって!!」


 そして一頻り大きな声で文句を言いきった老人は


「……だから儂もお前たちの旅についていったんじゃよ……え?嬉しくないツンデレじゃと?」

「やかましいわ!!」


「……ジンよ無事を祈っているぞ。それはそうとこいつらに会ったら一発ぶん殴ってやれ」

「え?何てことを言うんだって?じゃあもっと殴れとも言うか?これぐらいいいじゃろ」


 老人は更に暫く笑った後、深く椅子に腰かけて一息ついた


「……コウキの頃は【色付き】が揃わなかった。だが今は全員生きている。ジンよ彼らを見つけだし、魔王を討伐するのだ」

「どうか……コウキ達のようになるな……」




『時が来たら……会えるさ……ジン』

『私たちも……その時を待っているわ……』

「お主らマジで元気そうだな!?くそッ!儂も早く若返りたいんじゃが?!」


 どこかジンと似ている男性とその男性の傍にいる女性、そして老人の三人が並んでいるその背中は在りし日の彼らを映し出していた


 黒い鎧に身を包んだ男と金色の長髪で元気に満ち溢れている印象を与える少女と彼らに付き従う灰髪の荒くれものといった光景が幻影のようにその空間に映し出された。

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