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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第1部 輝く月】3章 あたしの救世主さま。

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71話 人々の希望に。

「いや、同じだよ。ディシー」


「え……?」


 一歩まちがえば大災害にもなりかねなかった【超大(ヒュージ)暴食黒粘体(グラトニースライム)】の事件を未然に防いだ功績で、冒険者ギルドが用意した高級食事処の最高級個室での席。


 ロココをひしっと抱きしめながら、過去に置かれた境遇について自分よりもよっぽどひどい、と涙をこぼすディシーに対し、僕はゆっくりと首を振った。


「僕もロココもディシーも、【闇】属性だから。ひとと違ったから。選べなかったから。いいように使われ、搾取されたんだ。程度の差はたしかにあるけど、そこはなにも変わらない」


「そ、それは……そう……かも……だけど……」


「だから、僕は証明したいんだ」


「証……明……?」


「【闇】属性に生まれた僕たちだからこそ、ひととは違う異質な力を持っているからこそ、できることがあるって」


「【闇】属性のあたしたちだからこそ……できること……」


「聞いて。ディシー。僕はね、【闇】属性の仲間を集めたら、いずれ戦いを挑むつもりなんだ。この世界に君臨する残り6体の魔王に」


「え……!? ま、魔王……!? そ、それってつまり……!」


「うん。僕は、勇者になりたい。……いや、違うな。僕が【光】の聖剣に選ばれるわけないから、そう。【英雄】になりたい。たとえ【光】の聖剣に選ばれていたとしても、ひとを平然と踏みつけにできるブレンを僕は勇者だとは、人々の希望になる資格があるとは、どうしても思えない。だから、僕が!」


 そこでガタンと席を立ち、ディシーの緑色の宝石のような瞳をひしと見つめる。


「僕たちが人々の希望になりたい。そう。その名のとおりのどんな闇夜でも世界を空から照らす光。僕たちを見守り続ける【輝く月(ルミナス)】のように」


 そして、すっと手を差しのべながら続けた。


「きっとさ。僕たちのほうがもっと遠くまで照らせると思うんだ。自分たちの【光】にできる影を平気で踏みつけにするあの【光】の勇者たちよりも、ずっと。この世界の【光】の届かない暗がりでも懸命に生きてる生命があるって知っている【闇】の僕たちのほうが」


 最後に一呼吸おいてから、思いのたけをもう一度叫んだ。


「ディシー、お願いだ! 僕とロココといっしょに【輝く月(ルミナス)】に、人々の希望になってほしい!」


 ふるふると、ディシーがその体を震わせる。そして、汗ばむ僕の手にそっと小さな手を差しのべた。


「うん! いいね、それ! あたし、のったよ!」


 泣き笑いの顔で、ディシーはそう僕たちの願いに応えてくれた。

お読みいただきありがとうございます。ブクマ、評価などいただきました方、深く感謝申し上げます。 


ブクマまだの方、更新してブクマ、評価が増えることが作者の唯一の燃料です。

どうかよろしくお願いいたします。


そのお礼として、作者は精いっぱい更新をがんばっていきます。


あたたかい感想もお待ちしています。



※これにて【輝く月(ルミナス)】についに3人めのメンバーが加入しました。ようやく一歩前進です。

次回で第3章、そして第1部完となります。なお、第2部はすでに執筆中、更新も続けます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 次以降はそろそろ光の勇者側をだしてほしいですね。あまりにザマァされる側を出すのが遅いとタイトル詐欺になると思います。
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